台北で行われているユニバーシアード陸上競技は24日、男子100mの決勝が行われ、先日行われたロンドン世界選手権4×100mR銅メダリストの多田修平(関学大4年)が出場した。しかし、連戦の疲れもあり実力を発揮できず7位に終わった。

 ロンドン世界選手権100mのセミファイナリストとなった多田修平(関学大3年)は、台北でも注目を集めていた。親日家の多い台北ということもあってか、多田に対して大きな歓声が上がる。そんなか、一次予選は10秒33(-1.3)、二次予選が10秒29(±0.0)とまずまずの走りを見せた。
「一次予選よりはスタートもスムーズに出られました。決勝にしっかり進んで、10秒0台を出せれば」
 多田は繰り返し、「10秒0台を」と話した。しかし、翌日行われた準決勝は、タイムこそ10秒27(±0.0)と短縮したが、組3着で決勝に進出。動きにも切れ味がなかった。
 迎えた決勝では、「持ち前の加速部分でピッチが上がらなかった」ことで、中盤以降にもつながらず、10秒33(-0.9)の7位。レース後は首を傾げ悔しさを露にした。優勝したのは、準決勝も同組で、地元の大声援を受けた楊俊瀚(Yang Chun-Han)で、10秒22。抜群のスタートから競り合いを制した。割れんばかりの大声援に応えた好走だった。
「世界選手権があったことを考えてもこのタイムは良くないです。いつも通りの走りができていれば優勝できていたので悔しいです」
 本人は「言い訳になる」と言葉を選んだが、疲れがあることは否定できない。「10秒0台を、と話していましたが、今季初めて、レース前に自信が持てない状態でした」と不安があったのが正直なところだった。
 大会の雰囲気もいつもと違う。「大歓声はロンドンで経験していますので」と苦笑いしたが、準決勝(同組)、決勝と楊に送られる歓声や招集所の状況は独特のものがあったという。
 さまざまな状況を踏まえても、世界大会のファイナリストとなったことを評価してもいいのではないか。そうとらえたが本人は違った。
「9秒台の選手が2人で、それほどレベルが高い大会ではなかったので、決勝に残ったといっても…」
 それこそ、多田が今季、成長を遂げている証拠だ。
「今大会はふがいなさを感じました。どんな状況でも力を発揮できるように、勝てるように、力を付けていきたいです」
 そう話し、残る4×100mRに向けて前を向いた。
 (文/向永拓史)

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