台北で行われているユニバーシアード陸上競技。25日はロンドン世界選手権を経験した2人のフィールド種目の選手が躍動し、それぞれメダルを獲得した。

 台北で行われているユニバーシアード、陸上競技の大会3日目で、日本代表のフィールド種目が輝きを放った。男子三段跳の山本凌雅(順大4年)が銅メダル、女子やり投の斉藤真理菜(国士大4年)が銀メダル。共に予選落ちに終わったロンドン世界選手権の経験を生かしたメダル獲得だった。
 ほぼ、同時間帯に行われた両種目。今大会、チームの主将を務める山本は、1回目に自己記録(16m87)に迫る16m80(+1.7)の跳躍でトップに立つ。「1本目で上位に入れる記録を残すことが目標の一つだったので、それはよかったです。でも、今季はそのままの記録で終わってしまうことが多かったので、伸ばしていきたかった」
 2回目は16m53(+0.7)、3回目は「踏切の感覚がいつもと違ってケガをしそうだったので」途中で跳躍をやめてファウル。その後、脚を痙攣したことで4回目をパスした。「後半はほかの選手も上げてくると思ったので、その流れでいこうと思った。6回目に懸けました」と山本。5回目は助走を確認し、迎えた6回目。予想どおり、直前に3番手に落ちていた。「思い切って楽しんでいこうと。何も考えていなかったです」。惜しくもファウルだったが、17mラインまで届く大ジャンプだった。
 第一声は「モヤモヤしていません」と笑顔だったが、時間を少し置くと「やっぱり悔しくなってきました」とも。とじわじわと『世界一』に届きそうで届かなったことを実感した様子だった。
 この種目は日本のかつてのお家芸。ユニバーシアードでも、第1回(1959年)で櫻井孝次(銀)、第2回(61年)で太田富夫(銅)、第3回(63年)で下哲(金)とメダルを獲得しており、それ以来の快挙だ。
 斉藤は2回目に61m06をマークし、トップに立った。「2回目にしては上出来な記録だったので、あとは記録を伸ばしていきたかった」と話すが、肩に力が入り50m前半にとどまる。「強い選手も多かったので投げてくると思っていました。でも、思ったより伸びてこなくて…」。その後もトップをキープしたまま5回目へ。そこでWITEK Marcelina Klaud(ポーランド)が63m31を投げて逆転を許す。
「最後はやるしかない、ということと、リラックスを心掛けて投げました」という一投は、「そこまで行ったかどうか分からなかった」と言うがスピードも角度も抜群で、62m37の日本歴代2位、日本学生新記録をマーク。逆転こそならなかったが、この種目では第5回大会(67年)の原咲子(銀)以来のメダル獲得となった。フィールド種目で二つ以上のメダルを獲得したのも、同じく5回大会以来のことだ。
 山本も斉藤も、先のロンドン世界選手権に出場したが共に予選落ち。どちらも「あの経験があったから」と声をそろえる。海外選手や大会の雰囲気に順応し、自分の力を発揮した輝ける二つのメダルは、日本代表選手団に勢いをもたらしそうだ。
(文/向永拓史)

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