2017年の三井住友VISA太平洋マスターズを制した小平智。この優勝で賞金王争いの先頭に立ったが、あくまで目標は世界ランク50位以内、そしてその先にあるマスターズ優勝だという。世界を見据える小平の優勝を引き寄せたプレーを、プロゴルファー・中村修が解説!

世界レベルのゴルフを追求した結果、ビッグスコアが生まれた

「周りからは賞金王と言われるけど、僕のなかではマスターズに行きたいという気持ちが一番強い」。優勝して賞金ランクトップに立った小平智選手ですが、その言葉の通りのゴルフでした。

練習日に開催コースである太平洋クラブ御殿場コースに取材に行きましたが、コースは「ここで1日7アンダーを出せれば、世界レベルだな」と思わせる難易度。世界トップのPGAツアーがこのコースで開催されても、優勝スコアは20アンダーに届くかどうかだったと思います。

だからこそ、小平選手の初日に9アンダー「63」、最終日に7アンダー「65」を叩き出し、通算18アンダーまでスコアを伸ばしての優勝は“お見事!”の一言。冒頭の言葉の通り、日本ツアーで勝つことよりも、世界レベルのゴルフをすることを追求した結果のビッグスコアに違いありません。

画像: 優勝を見届けた妻・美保さんもこの笑顔

優勝を見届けた妻・美保さんもこの笑顔

さて、ではどうしてこれだけのスコアを出せたのでしょうか。個人的にはアプローチの冴えが好スコアを生んだと見ています。

世界のトップ選手と日本人選手を比較したときに、よく飛距離の差が言われます。たしかに世界ランカーで飛ばない選手はいませんが、彼らは軒並み小技もめちゃくちゃ上手い。厳しい状況でもピン目がけて打ち、それを外した場合に残る難しいアプローチを寄せ切れるから、爆発的スコアを出せるんです。

今回で言えば、3日目の18番ホール。残り222ヤードをラフから6番アイアンで狙ったショットは、グリーン右手前の池ギリギリで止まります。ラフ、距離もあるという厳しい状況からピンを狙った結果、招いたピンチ。小平選手は手前から転がしあげるアプローチで寄せ切り、見事バーディを奪います。

確実なバーディではなく、イーグルの可能性もある反面、池に入れればボギーの危険性もある状況から、攻めて、乗らず、寄せてのバーディは価値があります。

残り試合も、今日のように攻め続け、それが裏目に出た場合のピンチをしのぎ続けることができれば、そのゴルフは文句なくワールドクラス。結果、世界ランク50位以内、そして賞金王のタイトルも、自ずと手に入れられると思います。

写真/姉崎正

※2017年11月13日、一部内容を修正しました

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