自身の基金が主催し2017年11月30日に開幕する「ヒーロー・ワールド・チャレンジ」で約10カ月ぶりに復帰を果たすタイガー・ウッズ。4月の腰の手術以来リハビリを重ねてきたタイガーは、ここ最近自身のSNSにたびたび動画をアップロードし、復活ぶりをアピールしてきた。復帰戦を目前に控えてアップされた最新スウィングを、プロゴルファー・中村修が読み解く。

捻転差は少ないがフォローへの加速感は抜群

米PGAツアーがSNS上に公開した動画を見ると、リハビリ当初のスウィングとはスピード感もスムーズさも格段によくなっていることは誰の目で見ても明らか。正直言って、驚きましたね。大げさかもしれませんが、新生タイガーの誕生と言ってもいいのではないでしょうか。

記憶に残るタイガー・ウッズのスウィングは、しなやかに体をねじり、トップからは捻転差を作ったダウンスウィングで一気にフィニッシュに到達する、今でいうジャスティン・トーマスのような躍動感溢れるスウィングでした。一方で、体に負荷のかかるスウィングでもあり、今のタイガーの体の状態では全盛期のスウィングはおそらく難しいのだと思います。

画像: PGA TOUR www.facebook.com

Tiger Woods got some work in today at the Hero World Challenge. ????

PGA TOURさんの投稿 2017年11月26日(日)

PGA TOUR

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現在のスウィングはというと、体に負担の少ないスウィングにチェンジ。力感ははるかに少ないながら、フォローに向けて加速するスピード感は健在。先日ドナルド・トランプ米大統領と、世界ランク1位の飛ばし屋、ダスティン・ジョンソンとプレーした際には、タイガーがジョンソンをアウトドライブするシーンも多々あったと聞きましたが、飛距離もしっかり出ていると思います。

具体的にどう変化したかというと、ひとつには前傾角をキープする時間が短くなっています。インパクト以降、少し上体を起き上がらせながら回転を続けフィニッシュにつなげています。

当然体にかかる負荷は減りますし、インパクトまではしっかり前傾角がキープされているので、大きなデメリットはないはず。複数の動画を確認しましたが、アイアンショットや、一時期は不安も見られたアプローチもスムーズにスウィングしていて、復調しているように見えました。

ただしあくまでも練習ラウンドやプロアマでの復調であって試合での復調は未知数です。とくにアプローチやパットで繊細なタッチが要求されます。かつて難しい場面から数々の奇跡を起こしてきた神業を再び見せてくれるのか? しばらくはそこが注目ポイントになると思います。

ただ、本人も話している通り、出かけられない、夜も眠れないほどの痛みから解放された今回の復帰ですから、まずは無事にプレーを終えてもらいたいというのが正直なところ。90年代にスチールシャフトにメタルドライバー、ボールは糸巻ででデビューし、道具の進化、そして自身の肉体の変化に応じてスウィングも変化させてきたのがタイガー・ウッズという選手。

日本では尾崎将司プロが40歳以降9度賞金王に輝いています。41歳のタイガーは、まだまだ若い。生まれ変わったスウィングで、さらなる活躍をする姿を楽しみにしたいと思います。

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