国内男子ツアーの開幕を迎え、今季から選手会長、JGTO副会長に就任した石川遼に注目が集まっている。石川選手会長兼JGTO副会長は、男子ツアーをどう変えるのか。ベテランの藤田寛之、ツアープロコーチ井上透、JGTO理事の田島創志の3人に話を聞いた。

「選手会長の仕事は、選手が試合に集中できる環境づくり」(藤田寛之)

石川遼新選手会長誕生。そのニュースはゴルフ界で大きなニュースとなった。ツアー屈指の人気者であり、一般層への知名度も抜群。シードは失ったものの、PGA(米男子)ツアーでもまれ、メジャーへの出場経験も豊富な石川は、男子ゴルフツアーを大いに盛り上げてくれるはず。

そんな期待の目が石川には注がれるが、“同僚”である選手たちはどうとらえているのだろうか。まずは、選手会長経験者で、賞金王も経験している48歳・藤田寛之に聞いた。

「いま男子ツアーは苦しい状況にあって、(石川選手会長の誕生で)その状況が良くなればいいと思いがちなんですけど、選手会長の仕事って本来そこじゃないんです。選手側がスムーズに試合に集中できる環境づくり、そっち側(が本来の仕事)だと思うんですよね。PGAツアーでの経験もあるでしょうから、(日本ツアーの)参考になるようなことがあれば、アイデアを出してもらいたいです。遼が思うようにやってもらえればそれでいいと思いますし、私もいち選手として協力します」(藤田)

画像: 笑顔で開幕戦に臨む新選手会長・石川遼(撮影/三木崇徳)

笑顔で開幕戦に臨む新選手会長・石川遼(撮影/三木崇徳)

また、石川は選手たちの組織である選手会の会長だけでなく、JGTO(日本男子ツアー機構)の副会長という重責も同時に担う。それについて、藤田はこう語る。

「副会長という部分では、どういう部分を期待されて指名されたか、私はわからないんですけど、青木(功、JGTO会長)さんの強力なサポートになれればそれがいいでしょうし、副会長として青木さんのもとで、遼の人間力というか(が発揮され)、よいものが生まれてくればいいと思います」

画像: JGTO会長・青木功、副会長・石川遼。“最強タッグ”の指導力に期待したい(写真は2017年の日本オープン 撮影/岡沢裕行)

JGTO会長・青木功、副会長・石川遼。“最強タッグ”の指導力に期待したい(写真は2017年の日本オープン 撮影/岡沢裕行)

選手として協力は惜しまないのを前提としながらも、今後どのような方針やアイデアを打ち出していくか、そこを見守るというスタンス。おそらく、多くの選手が同じ気持ちでいるはずだ。

「青木会長&石川選手会長は、現時点で“最強”です」(井上透)

ツアープロコーチの井上透は、青木功JGTO会長と石川遼選手会長のタッグを「最強」と表現する。

「JGTO会長の青木功さんと選手会長の石川遼、これ以上の組合せはなく、現時点では最強の組み合せだと思います。石川遼くんに選手会長を打診した時点で切り札を切ったことになると思うので、選手は一丸となってツアーを盛り上げるために協力し、見応えのある戦いを見せてくれることになると思いますし、それを期待します」(井上)

石川遼だからこそ、多くのメディアが選手会長就任を大きく報じたのは間違いない。だとすれば、この注目度が高まる2年の任期の中でなにができるか、なにを行うかが、今後の男子ツアーのターニングポイントとなる可能性は少なくない。

「もちろん選手だけでなく、私もゴルフ界のパーツのひとつ。ですので、要望があれば協力は惜しみません。ツアーのコンテンツとして必要としてくれるのであれば、レッスン会でもなんでも、ひと肌もふた肌も脱ぐのは当たり前だと思っています」(井上)

機構側、選手側、そしてコーチをはじめとした関係者が、青木・石川という強力なタッグの元で一丸となれば、男子ツアーの悲願である「人気選手に頼り切らない仕組み」が実現できるかもしれない。

「ツアーを盛り上げるアイデアを期待したい」(田島創志)

最後に、自身もプレーヤーとしてツアー優勝を挙げており、現在はJGTO理事でコースセッティングアドバイザーも務めるプロゴルファー・田島創志にも話を聞いた。田島は、40代以降の世代の意見ではなく若い世代の意見を吸い上げて実行して欲しいという。

「(石川遼が選手会長になったのを機に)やっぱり若い世代の意見をどんどん出してほしいですね。彼(石川)自身の人間性が一回りも二回りも大きく成長してきて、本当に素晴らしいものになってきているので、私の立場は、彼らがやりたいことを引き出させる舞台作りをすること。なので、ツアーを盛り上げるアイデアを期待しています」

画像: メジャーへも過去20回参戦している石川。その経験を国内にフィードバックしてもらいたい(写真は2015年の全米オープン 撮影/姉崎正)

メジャーへも過去20回参戦している石川。その経験を国内にフィードバックしてもらいたい(写真は2015年の全米オープン 撮影/姉崎正)

JGTOは、レベルの高いプレーを引き出すようなコースセッティングに取り組むと同時に、観客席を選手に近づけて迫力あるプレーが見られるような改革も行っている。米ツアーとの提携も発表され、世界に羽ばたく選手を輩出するような舞台作りが今後の課題となっている。世界の舞台を知る石川の役割は、ここでも小さくないはずだ。

国内男子ツアーの低迷が叫ばれる中、それぞれの立場の人々がツアーを盛り上げようと覚悟をもって取り組んでいる。その中心にいる石川遼には、選手としても、選手会長としても期待のかかる一年になりそうだ。

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