キャディさんを帯同しない“セルフプレー”を導入するゴルフコースが増えている。たしかに値段はリーズナブルになるが、その分やるべきことはたくさんある。セルフプレーとはすなわち「キャディさんの仕事を自己責任でやる」ということ。普段はキャディさんがやってくれている大切な仕事を、改めて確認してみよう。

セルフプレーは“サービス免除”の意味ではない。

ゴルフをもっと身近に、リーズナブルに楽しむためにキャディさんなしの“セルフプレー”を導入するゴルフコースが増えている。「クラブの管理くらい自分でやるし、プレー代が安い方がいい」と、もっぱら“セルフ”中心のゴルフライフを送っている人も多いだろう。

しかし、この“セルフプレー”を利用する場合、クラブの出し入れの他に、もっと大切でやらなくてはいけないことがあることをご存知だろうか? 本格シーズン突入につき、確認のために列挙してみたい。

《セルフプレーでやるべきこと》

● プレーの進行管理/前の組との間隔が開かないように心がける。ボールの行方に注視し、ボール探しに時間がかからないようにする。
● 安全確認/打球事故がないように、前方、隣接ホールに注意。フォアー!の声出しを徹底する。
● 持ち物の管理/クラブの出し入れを自ら行い、置き忘れ等に注意する。
● 旗竿を確実に差す/差し方があまく、ピンが傾いているケースが案外多い。
● ディボット跡の修復/自分で掘ったディボット跡には必ず目土をする。
● バンカーならしの徹底/後続組のために必ずバンカーレーキで砂を平坦に。
● グリーン上、ピッチマークの修復/自分のボールの落下でできたグリーンの凹みは、自分で直す。

ざっと挙げてみたが、最低でもこれくらいはあるだろうか。実際、キャディさんはゴルファーに同伴しながら、上記のことを4人分まとめてササッとやってくれているわけである。

“セルフ”というと、「クラブの出し入れ」というわかりやすいサービスを受けない代わりに、安くプレーできているイメージを持ちがちだが、本当の意味はこうだ。「キャディさんの仕事を全て自己責任でやる」と約束する代わりに、キャディ帯同を免除してもらい、コストカットしてプレーしている。

セルフ主体にするとゴルフコースが荒れてしまう。悲しい現実。

セルフプレー主体のゴルフコースに行くと、「フェアウェイがボコボコだし、グリーンもメンテナンスがよくない」。朝イチからそう感じることも多いと思う。これはすなわち、ゴルファーがキャディさんの仕事を果たしていない表れである。

画像: 砂は芝生の絆創膏。打った本人がその場で砂を入れる、それだけで綺麗な芝生の絨毯が保たれるのだ。

砂は芝生の絆創膏。打った本人がその場で砂を入れる、それだけで綺麗な芝生の絨毯が保たれるのだ。

通常、アイアンやウェッジショットで作ってしまったディボット跡は、掘った直後に目土を施せば、夏場なら1ヶ月ほどでまた茎が伸び再生する。この処置が1日、3日と遅れてしまうと、もうそのシーズンでの再生は叶わず、運よく自然に芝が伸びたとしても、凹みがそのまま残ったままとなり、結局はボコボコのフェアウェイになってしまうのである。

画像: 目土の中に茎が網の目状に伸び、そこから芽が出て芝生が修復される。写真は3月に撮影したディボット跡。この目土は冬の間にされたものである。

目土の中に茎が網の目状に伸び、そこから芽が出て芝生が修復される。写真は3月に撮影したディボット跡。この目土は冬の間にされたものである。

グリーンのピッチマークも同じ。一説には付けられてから15分以内に直せば、次の日には痕跡がわからない程度まで回復。1時間以内だと1週間、1日経てば1ヶ月以上キズの再生に時間を要するそうである。打った本人が、気づいた人がすぐに、適切な処置をすれば、フェアウェイもボコボコにならず、グリーンも悲しい状態にはならないのである。

“セルフプレー”。朝イチに感じる残念なコースの状況は、ゴルファーが作ったものである。自分の付けたコースのキズに応急処置を施すのもショットのうちと考え、スマートに“セルフ”を愉しみたいものである。

撮影/高梨祥明

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