「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦5月27日~6月10日/クレーコート)の大会7日目。

 明白な錆びつきはなかった。挽回する必要もなかった。

 セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)はこの日、シンプルに、今回のグランドスラム大会復帰において、ここまでのところでもっともよいパフォーマンスをし、比較的簡単に4回戦進出を決めた。「まったく簡単じゃなかったわ」と、コート上でセレナは笑いながら否定したとはいえ――。

 スザンヌ・ランラン・コートで6-3 6-4 の勝利をつかむ過程で、セレナは出だしから乱れの少ないプレーをし、第11シードのユリア・ゲルゲス(ドイツ)に対し、ほぼ試合を通して優勢を保った。試合は75分ほどしか持たず、これといったドラマもないまま終わった。

 しかし、ドラマはこれからやってくる。9月の出産を経て、16ヵ月ぶりにグランドスラム大会で戦うセレナを待っているのは、よく見知った敵、マリア・シャラポワ(ロシア)だ。

 36歳のセレナは、ゲルゲスに対する試合の第1セットで、わずか3本しかアンフォーストエラーを犯さず、試合全体でも12本にとどめた。彼女はまた、自分のサービスゲームで12ポイントを連続で取っていた。

 ロラン・ギャロス準々決勝進出をめぐる、もっとも期待されるマッチアップは、23度グランドスラム大会を制したセレナと、5度の優勝経験を持つシャラポワだった。シャラポワはセレナの数時間前に、第6シードで2016年USオープン準優勝者のカロリーナ・プリスコバ(チェコ)を6-2 6-1で下すという、やはり一方的な勝利で4回戦行きを決めていた。

 セレナが3度、シャラポワは4度、フレンチ・オープンで優勝している。ふたりは生涯グランドスラムをやってのけた唯二人の現役プレーヤーで、古今を合わせてもそれをやってのけたたった6人の選手の一角だ。

 ふたりはまた、キャリアを通してのクレーコート大会のタイトル数でも、セレナが13、シャラポワは11と、ナンバーワンと2であり、双方がかつて世界1位だった。しかし、過去の対戦成績では、セレナが21戦19勝と大きくリードしており、ここ18試合では連勝している。

 最後にシャラポワがセレナを倒したのは、2004年のことだ。そして最後の対戦は、2016年オーストラリアン・オープンでのことで、それはシャラポワが薬物使用により15ヵ月の出場停止処分を受ける前の、最後の試合だった。

「(対戦するのは)久しぶりになるわね」とシャラポワは言った。

「そして、私たちの双方にとって、それぞれ違った形で人生で多くのことが起きた」

 シャラポワはまた、「セレナとプレーするときにはいつも、そこに何が待ち受けているかはわかっている。厳しい挑戦が待っていることは承知しているわ」とも言った。

「彼女との対戦成績は関係ないの。私はいつもコートに出てきて、最高のプレーヤーと競い合うことを楽しみにしているわ」(C)AP(テニスマガジン)

※写真はセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)
撮影◎毛受亮介/テニスマガジン

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