※200mバタフライで2連覇を飾った瀬戸(中)
写真◎毛受亮介/スイミング・マガジン

 日本で16年ぶりの開催となったパンパシフィック選手権競泳競技2日目が8月10日、東京辰巳国際水泳場にて行なわれ、日本は金1、銀2、銅1の計4個のメダルを獲得、日本新1、高校新1が誕生した。

 この日、唯一の君が代を流したのは男子200mバタフライの瀬戸大也(ANA)。前日の400m個人メドレーの疲れが残る中、「泳いでいる感覚より実際の記録が遅かった」とはいうものの、ラスト50mで見事なスパートを見せ、1分54秒34で、この種目で2連覇を達成した。

 女子200mバタフライでは、持田早智(日本大1年/ルネサンス幕張)が飛躍。前半を1分0秒90と果敢に攻め、後半も粘り強い泳ぎで、今年5月のジャパンオープンでマークした自己ベストを0秒67も更新する2分7秒66をマークし2位。国際大会初のメダルを手にした。「自分より速い持ちタイムのいる選手がいるレースで、自己ベストを出せたことはうれしいです」と喜びを表すとともに、「それでもまだこのタイムでは世界で戦えないので、頑張っていきたい」とさらに上を見ていた。

画像: 大幅な自己ベスト更新も浮かれることなく次を見ていた持田 写真◎毛受亮介/スイミング・マガジン

大幅な自己ベスト更新も浮かれることなく次を見ていた持田
写真◎毛受亮介/スイミング・マガジン

 女子100m背泳ぎは、優勝が昨年の世界選手権王者のカイリー・マス(カナダ)、2位がベテランのエミリー・シーボーム(豪州)、3位は現世界記録保持者のキャスリーン・ベイカー(米国)という58秒台スイマーがトップスリーを占める中、酒井夏海(スウィン南越谷/武南高2年)が飛躍を見せた。

 予選で59秒45の自己ベストをマークし、酒井志穗が10年前に樹立した高校記録に0秒01まで迫ると、迎えた決勝ではさらに記録を伸ばし、59秒33の高校新で6位。 しかし、トップスリーが58秒台をマークしていることをしっかり意識しており、「タイム的には良いほうだったんですが、58を出したいと思っていたので悔しい気持ちもあります」とどん欲な姿勢を見せた。

画像: 予選で自己ベスト、決勝ではさらに記録を伸ばし10年ぶりに高校記録を更新した酒井 写真◎毛受亮介/スイミング・マガジン

予選で自己ベスト、決勝ではさらに記録を伸ばし10年ぶりに高校記録を更新した酒井
写真◎毛受亮介/スイミング・マガジン

 女子同様、男子100m背泳ぎでも好記録が誕生。米国のライアン・マーフィーが前半50mを25秒11と驚異のラップで折り返すと、後半も後続との差を広げ世界記録に0秒09に迫る51秒94の大会新で優勝。そのマーフィーに次ぐ2位となった入江陵介(イトマン東進)も、前日の混合400mメドレーリレーに次ぐ52秒台となる52秒78と自身納得の記録をマーク。「競り合いに勝って2位になれたのは良かったですけど、マーフィー選手との差はまだあります。それに欧州選手権と比べても、52秒5くらいまでいかないと、世界ランク2位までいかないので、そこを目指していきたい」と、収穫と課題を挙げていた。

画像: 世界記録に迫る泳ぎを見せたマーフィー(中)と52秒台をたたき出した入江 写真◎毛受亮介/スイミング・マガジン

世界記録に迫る泳ぎを見せたマーフィー(中)と52秒台をたたき出した入江
写真◎毛受亮介/スイミング・マガジン

 100m自由形は男女ともに豪州勢のトップスプリンターが実力を発揮し、女子のケイト・キャンベルは世界記録に0秒32に迫る52秒03の大会新、男子はリオ五輪の金メダリストで心臓疾患の治療明けから今季復帰したカイル・カルマースが48秒00で優勝を果たした。

 日本勢は男子の中村克が48秒49で6位、塩浦慎理(ともにイトマン東進)が48秒68で8位、女子は池江璃花子(ルネサンス/淑徳巣鴨高3年)が自己ベストに0秒11に迫る53秒14で5位に入った。

画像: キャンベルは世界トップスプリンターらしい貫禄の泳ぎを見せた 写真◎毛受亮介/スイミング・マガジン

キャンベルは世界トップスプリンターらしい貫禄の泳ぎを見せた
写真◎毛受亮介/スイミング・マガジン

 800mフリーリレーでも日本は奮闘。リオ五輪のトップスリー、米国、豪州、カナダ相手に戦い、メダルには届かなかったが、女子は7分48秒96の日本新を樹立。男子は銅メダルを手にした。

構成◎牧野 豊/スイミング・マガジン

画像: 女子800mフリーリレーの日本は、強豪相手に食らい付き、日本新をマーク 写真◎毛受亮介/スイミング・マガジン

女子800mフリーリレーの日本は、強豪相手に食らい付き、日本新をマーク
写真◎毛受亮介/スイミング・マガジン

画像: 銅メダルを手にした男子800mフリーリレー 写真◎毛受亮介/スイミング・マガジン

銅メダルを手にした男子800mフリーリレー
写真◎毛受亮介/スイミング・マガジン

★本日の優勝者と日本選手決勝結果(BはB決勝)
▼女子100m自由形
[1]C・キャンベル(豪州)52.03
[5]池江璃花子(ルネサンス/淑徳巣鴨高3年)53.14
[B5]青木智美(あいおいニッセイ同和損害保険)54.69
[B7]五十嵐千尋(テイクアンドギヴ・ニーズ)55.05
▼男子100m自由形
[1]K・カルマース(豪州)48.00
[6]中村 克(イトマン東進)48.49
[8]塩浦慎理(イトマン東進)48.68
[B5]溝畑樹蘭(明治大2年/コナミスポーツ)49.41
[B6]松元克央(明治大4年/セントラルスポーツ)49.51
▼女子200mバタフライ
[1]H・フリッキンンガー(米国)2.07.35
[2]持田早智(日本大1年/ルネサンス幕張)2.07.66
[4]長谷川涼香(日本大1年/東京ドーム)2.08.70
▼男子200mバタフライ
[1]瀬戸大也(ANA)1.54.34
[6]矢島優也(明治大4年/スウィン大宮)1.56.33
[B4]幌村 尚(早稲田大2年)1.58.74
▼女子100m背泳ぎ
[1]K・マス(カナダ)58.61
[6]酒井夏海(スウィン南越谷/武南高2年)59.33◎高校新
[―]小西杏奈(中京大4年)失格
▼男子100m背泳ぎ
[1]R・マーフィー(米国)51.94
[2]入江陵介(イトマン東進)52.78
[7]金子雅紀(イトマン東進)54.33
[B4]中尾駿一(山陽新聞社)55.77
▼女子800mフリーリレー
[1]豪州7.44.12
A・ティトマス、E・マキーオン、M・シェリダン、M・グローブス
[4]日本7.48.96◎日本新
五十嵐千尋、池江璃花子、白井璃緒、大橋悠依
▼男子800mフリーリレー
[1]米国7.04.36
A・セリスカー、B・ピエロニ、Z・アップル、T・ハース
[3]日本7.08.07
江原騎士、坂田怜央、小堀勇氣、松元克央

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