男子テニスの国別対抗戦、デビスカップ・ワールドグループ・プレーオフ「日本対ボスニア・ヘルツェゴビナ」(9月14~16日/大阪府大阪市・ITC靭テニスセンター/ハードコート)。初日はシングルス2試合が行われ、日本が2勝を挙げた。

 オープニングマッチに登場したダニエル太郎(エイブル)は会心のストレート勝利。世界ランク240位のトミスラフ・ブルキッチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)を6-4 6-2 7-6(3)で、日本に1勝目をもたらした。

 序盤から相手を圧倒した。世界ランク72位の力を発揮し、「アグレッシブなプレーで攻め込むことができた」とダニエルが胸を張る。遅いサーフェス、遅いボール、そして日本のファンの声援を味方につけ、2時間6分の完勝劇だった。

画像: 日本はダニエルで先勝

日本はダニエルで先勝

 特に好調だったのが、サービスだ。エースは15本を数え、サービスゲームの安定感が目を引いた。USオープンではサービスに悩んでいたが、「何でダメかを分析し、毎日練習して」調子を取り戻した。

「チャンスをもらえなかった」とブルキッチが言う。第3セットは5-6で迎えた第12ゲームで、この日初めてのブレークに成功。タイブレークまで持ち込んだが、そこまでだった。「全体的にダニエルがよかったと思う」と敗戦を受け入れた。

画像: ダニエルにストレートで敗れたブルキッチ

ダニエルにストレートで敗れたブルキッチ

 ダニエルに続き、西岡良仁(ミキハウス)も相手エースのミルザ・バシッチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)にストレート勝利。第1試合終了後、雨で開始時間が90分ほど遅れたが、スコアは6-4 6-3 6-3。世界ランクは79位と170位でバシッチのほうが上だが、西岡は「勝たなければいけない相手」と強い気持ちで勝利を手に入れた。

 西岡は出場を直前まで迷っていた。USオープン前に左手親指の腱鞘炎となり、思うように練習ができなかった。だが、痛みが引いたことで出場を決意。「不安もあったけれど、今できる中では、いいプレーができたと思う」と試合を振り返った。相手に同じ打点で打たせず、緩急、高低を使った巧みな戦術だった。

画像: 最後まで高い集中力で戦った西岡

最後まで高い集中力で戦った西岡

 第1セット4-4の場面で雨が少し落ちてきた。バシッチは続行を、西岡は中断を希望し、約20分ほど試合が止まった。「影響がなかったと言えば嘘になる」とバシッチは振り返ったが、それ以上に「コートよりも、柔らかくて跳ねないボールに対応できなかった」と敗因を口にした。

画像: 力を出しきれなかったバシッチ

力を出しきれなかったバシッチ

 日本の岩渕聡監督は「太郎は初めてのシングルス1でストレスがあったと思うが、練習で取り組んでいるアグレッシブなプレーができて成長を感じた。西岡も(腱鞘炎による練習不足で)不安でしたが、動きもよく、大事なポイントを押さえていた」と2試合を振り返った。

 ダニエルと対戦したブルキッチは監督も兼ねている。「明日のダブルスに勝利して、何とか1勝2敗に持っていきたい」とコメント。岩渕監督は「こういうとき(2試合ともにストレート勝利)こそ、気を引き締めて戦っていきたい」と話した。

 ボスニア・ヘルツェゴビナは世界ランク28位の大黒柱、ダミアー・ジュムホール(ボスニア・ヘルツェゴビナ)のケガによる欠場が痛い。1996年の初出場から初めてのプレーオフに勝ち進んだ。選手層はそれほど厚くないため、大一番でのエース不在はあまりにも大きい。

 明日のダブルスは13時開始予定。日本はマクラクラン勉(複21位)/内山靖崇(北日本物産:複102位)が出場し、ボスニア・ヘルツェゴビナは今日戦ったバシッチ(複233位)とブルキッチ(複146位)の2人がペアを組む。

(編集部◎牧野 正 写真◎牛島寿人)

※トップ写真は、第2試合の西岡良仁対ミルザ・バシッチ。写真左は岩渕聡監督

※文中の世界ランクは9月10日付

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