「東レ パン・パシフィック・オープン」(WTAプレミア/9月17〜23日/賞金総額79万9000ドル/室内ハードコート)は18日、シングルス1回戦6試合とダブルス1回戦2試合が行われ、ワイルドカード(主催者推薦枠)で出場の奈良くるみ(安藤証券)はビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)に敗れた。

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 スコアこそ4-6 5-7のストレートでの敗退だったが、元世界ナンバーワンを大いに苦しめた。

 第2セットは、2ブレークで3-1とリード。次のサービスゲームでブレークバックを許したあと、3-3と並ばれたが、ここから奈良らしい持ち味を発揮した。

 アザレンカが高い打点から左右に打ち込んでも、奈良は俊敏なフットワークで粘り強くラリーをつないでアザレンカのミスを誘ったかと思えば、わずかなチャンスを見つけて積極的にネットへ決めにいく。

「USオープンでは前へ、前へというのがあったのですが、先週の広島(ジャパンウィメンズオープン)での敗戦で少し行き過ぎているところがあった。スローペースに持っていける自分のよさと、今、課題としている前に入っていってしっかり打っていくというところを、バランスよく組み合わせていくテニスを先週の敗戦後に練習してきて、今週はそれを目指してプレーしました」と奈良はアザレンカ戦での自身のプレーを解説する。

 まさにそれを体現するプレーで、第2セットは終盤まで競り合いを繰り広げ、何度もゲームポイントを握られながらデュースに持ち込むファイトを見せた。

 ゲームカウント5-6のアザレンカのサービスゲームも、40-15とダブルのマッチポイントを握られながら、バックハンドのロブ、フォアハンドのエースでデュースに持ち込み、ガッツポーズ。さらにアザレンカのミスでブレークポイントを握るなど最後まで観客を盛り上げた。

 善戦を勝利につなげられなかったことについて「自分でももどかしい部分はある」としながら、「今は自分のテニスの幅を広げている段階。正しいことにチャレンジするときは、こういう負けはつきものだと思うので、今日は悔しいですけど、いいプレーができたので、今、自分が目指しているプレーを続けていきたい」と前向きに語った。

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 本戦2日目に登場したシード勢では、昨年のUSオープン覇者、第5シードのスローン・スティーブンス(アメリカ)が世界ランク45位のドナ・べキッチ(クロアチア)に敗れ、1回戦敗退。

 敗れたスティーブンスは、「今日は、まったくいいテニスができなくて、とてもフラストレーションが溜まった。相手のほうがいいプレーをしたということ。でも、テニスはこういうもので、これからまた、次に向かってやっていくだけ」と淡々と語った。

 また、ダブルスで本戦入りした井上雅(テニスラウンジ)/村松千裕(グラムスリー)が、アリシア・ロソルスカ(ポーランド)/アビゲイル・スピアーズ(アメリカ)に6-3 6-3で敗退。オクサーナ・カラシニコワ(ジョージア)と日比野菜緒(LuLuLun)のペアも、第4シードのラケル・アトワー(アメリカ)/アンナ レナ・グロエネフェルト(ドイツ)に1-6 6-3 [3-10]と、ファイナルセットのスーパータイブレークで敗れ、1回戦敗退に終わっている。

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 大会3日目の19日には、いよいよUSオープン女王で第3シードの大坂なおみ(日清食品)が登場。1回戦で日比野を破ったドミニカ・チブルコバ(スロバキア)と対戦する。

(ライター◎田辺由紀子)

※写真は試合後の奈良くるみ(安藤証券/右)とビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)(撮影◎佐藤明)

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