この週末は全日本ロードレース最終戦「MFJグランプリ」取材に、鈴鹿サーキットに来ております。最終戦だからして、J-GP3/J-GP2/ST600/JSB1000の全4クラスとも、このレースがチャンピオン決定戦。オートポリス、岡山と、ここんとこ天候に泣かされている全日本ですが、今週は天気よさそうですね。ヨシヨシ。

JSBはTeamHRCの初優勝なるか!

では、全クラスのおさらいを。
メインクラスのJSB1000は、ここまで中須賀克行(ヤマハファクトリー)が6戦9レースで8勝を挙げ、ランキング2位の高橋巧(HRC)に大量43ポイント差をつけてチャンピオン決定寸前! 最終戦のボーナスポイントとして優勝すると28ポイント獲得できますから、2レース制の最終戦で高橋が2レース優勝しても、中須賀が13ポイント、つまり11位に入ればチャンピオン決定です。つまり、ほぼ確定。高橋ももはや、逆転なんかよりHRC復活初年度に1勝を挙げたい、そんな気持ちでの最終戦となるんでしょう。

画像: 最終戦のYZF-R1はR1誕生20周年記念カラー! 日本GPでもこのカラーのYZR-M1を中須賀が走らせました

最終戦のYZF-R1はR1誕生20周年記念カラー! 日本GPでもこのカラーのYZR-M1を中須賀が走らせました

画像: ゼッケン1を明け渡しそうだけどひとつ勝っておきたい高橋巧、そしてHRC

ゼッケン1を明け渡しそうだけどひとつ勝っておきたい高橋巧、そしてHRC

J-GP2とJ-GP3は世代闘争へ

J-GP2クラスはチャンピオン獲得の可能性があるのはふたり。岩戸亮介(チーム高武)と関口太郎(SOXチームTAROプラスワン)が16.5ポイント差で最終レースに臨みます。この「0.5」っていうのは、前戦・岡山大会が台風のために決勝レースが中止になったため、予選順位に応じて決勝レースのハーフポイントが与えられたからで、これもチャンピオン決定の条件は、関口が優勝、岩戸が12位以下に終わった時。岩戸は初のチャンピオンへのチャレンジで、関口は2001年にGP250クラスのタイトルを獲って以来ですね。01年かぁ、あれからタローもヨーロッパ選手権とかWGPとか、いろいろ経験してきて、今に至るわけだよなー。そういう年輪が、弱冠19歳の岩戸に立ち向かう武器となるんですね。ちなみにタローは今年43歳です。43と19なら親子って言ってもイケる可能性だもんな、タローさん、スゴい!

J-GP3クラスは、さらに「親子感」が満載です。このクラスでチャンピオン獲得の可能性があるのは3人で、現在のランキング順に言うと、中島元気(チームSRS-Moto)、岡谷雄太(モリワキクラブ)、小室旭(チームP.MU 7Cミクニ)。中島と岡谷は19歳、そして小室は41歳。ランキング1-2のライダーの年齢を足しても3位のライダーに及ばないという――いや、年齢がどーのではありませんが、それくらいの世代闘争をしている、ってことですね。それと同時に、J-GP2もJ-GP3も、10代と40代の間の年齢層がごっそりいないってことでもあります。
J-GP3クラスのポイント差は中島111ポイントに対して岡谷が107.5ポイント、そして小室が89ポイント。小室のチャンピオン獲得の条件は、中島と岡谷のふたりがノーポイントで、そのうえ小室が表彰台。これ、一見ムリな条件のように見えますが、J-GP3クラスだけに、じゅうぶん起こりうるケースではあるんです。
当然、この3人を軸にレースは進むでしょうが、中島と岡谷は、お互いの位置取りを意識しながら走ることになります。これが、実は前戦・岡山大会の「ハーフポイント」が効いていて、逆転チャンピオンを狙う岡谷は、たとえ優勝しても、中島が2位に入ると「0.5」ポイント差でチャンピオンになれないんですね。
つまり、このふたりがバチバチにやる、と。J-GP3だけに、勝負は最終ラップのシケイン(=日立オートモーティブシステムズシケイン)勝負になるでしょうが、そこで無理くり……そんでふたりとも……で、後方から戦局を見ていた小室がいただきまーす、と。そんなケースさえありうるんですね。それが18歳と41歳の経験の差なんです。おそらく小室は決勝レース、ずっと中島と岡谷の後方にピタリと張り付く――そんな風景が今から見えるようです。
「うーん、戦略も大事なんですけど、やっぱりスピード出していかないとね。先頭に立ってひっぱる、ってのはムリだけど、レース終盤にどの位置にいるのかは重要です。あのふたりを見ながらのレースにはなるだろうけど、敵はほかにもいるし、とにかく日曜の朝フリーまで精一杯いいマシンに仕上げて、そこから考えます!」(小室)

どっちが前か、前がチャンピオンだ!

最終戦までチャンピオン争いがバチバチにもつれているのがST600クラスです。このクラスのチャンピオン争いは小山知良と岡本裕生の一騎打ち。そのポイント差は121vs120と、わずか1ポイント差。つまり、最終戦で先着したほうがチャンピオン、ってことです。
小山はここまで優勝2回/2位2回、岡本は優勝2回/2位1回/3位2回。つまり、ふたりがともに5位以下で岡本が小山よりひとつ前のポジションでゴールすると、同ポイントで並んでしまう、という大一番。その場合は、2位の回数が1回多い小山がチャンピオンです。これは、どっちが有利不利、ないですねぇ。
今シーズン、開幕戦もてぎ大会で優勝を決めた小山でしたが、続く菅生で岡本が優勝、第3戦筑波大会では小山が2レースとも2位、岡本はレース1が3位、レース2で優勝して勝ち星をひとつ先行させるんですが、その時の小山の言葉にベテランの凄みを感じました。
「今回は勝てなかったけど2レースとも2位。オレが狙ってるのはチャンピオンだから、これでいいんです。勝った(岡本)ユウキは45ポイントでしょ、オレは44ポイント。3位にならず、表彰台に乗ってきちんと食らいつけた。この1ポイントが大事なんです。今までオレ、何回も1ポイントに泣いてきたから、この1ポイントがぜったい最後に効いてくる」(小山)
その言葉通り、このコメントを聞いた約半年後に、わずか1ポイント先行してチャンピオン決定戦を迎えるってこと。小山はきっと、優勝を狙うより、岡本のひとつ前の順位でフィニッシュすることだけを狙ってレースをするでしょう。対して岡本はガムシャラに優勝を狙ってくる。岡本19歳、小山35歳。若さとベテランって、そういうことです。

こんなキチキチのチャンピオン争い、ここ数年では久しぶりかもですね。チャンピオン決定戦は11月4日・日曜の鈴鹿サーキットです。お天気がいいみたいだから、ツーリングがてらにおいでくださーい。

写真・文責/中村浩史

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