クラブスタイルに仕立て上げ走りを強く意識したダークカスタム

定番的人気を誇るローライダーを、最新のカスタムトレンド「クラブスタイル」に仕上げたのが、このS。クラブとはアメリカ西海岸などでカスタムバイクに乗り、なかにはギャング化する集団もいるモーターサイクルクラブのことであり、決して憧れの対象などになってはいけない側面もあるのだが、60〜70年代のチョッパーであったり、2000年代のバガースタイルなど、いつの時代も流行に敏感な若者たちが注目する事象がトレンドとなって来たのもまた事実。そんな彼らがストリートやハイウェイを流すときに用いているのが、このダークで武骨なスタイルだ。

画像: クラブスタイルに仕立て上げ走りを強く意識したダークカスタム

クラブメンバーの心にあるのは、遠く離れた場所でも仲間が呼べば“すっ飛んで行く”というスピリット。ハーレーでノンビリ走るというスタイルは、彼らにとっては遠い過去のもので、カスタムベースに選ばれるのは剛性の高いシャシーを持つダイナか、その先代となるFXRである。

そこに大排気量エンジンをチューンして載せ、場合によっては最新式へのスワップも。高速走行にも耐えられるようカウルを備えるのがセオリーで、足まわりの武装も欠かさない。

H_D社は昔からユーザーが求めるカスタムを柔軟に採り入れてきた。元祖ローライダー然り、チョッパーのワイドグライドなど流行を見逃さず新機種に取り込む。ローライダーSも、そんな超ド級のファクトリーカスタムなのだ!

SPECIFICATION
全長:2390㎜
全幅:900㎜
全高:1170㎜
ホイールベース:1630㎜
最低地上高:125㎜
シート高:685㎜
車両重量:305㎏
エンジン形式:空冷4ストOHV2 バルブV型2気筒[Screamin' Eagle Twin Cam110]
総排気量:1801㏄
ボア×ストローク:101.6×111.1㎜
最大トルク:14.58kg-m/3502rpm [143Nm/3502rpm]
燃料タンク容量:17.8ℓ
レーク角/トレール:30.5°/128.3㎜
変速機形式:6速リターン
ブレーキ形式 前:φ300㎜ダブルディスク(ABS)後:φ292㎜ディスク(ABS)
タイヤサイズ 前:100/90B19 後:160/70B17
燃費:19.60km/ℓ[5.1ℓ/100㎞]
※数値の一部はAP(Asia Pacific)モデル

コーナーではバンクセンサーを擦ってアグレシッブに走る! 速いハーレー見参‼

排気量1801㏄の空冷Vツインの加速は強烈としか言いようがない。スーパースポーツのような軽量コンパクトな車体で、前傾姿勢となってスムーズに回るエンジンとともに伸び上がるようにして加速するのではなく、トールバーとミッドフットコントロールによって上半身が起きたまま、ほとんど伏せることができずに味わう猛ダッシュは、実際の数値を上回る荒々しさがあり、病みつきになる。

大きく重い車体を排気量にモノを言わせて突き進む感覚はハーレーのビッグツインモデルならではで、他にはない独特なフィーリングがファンを魅了し続けるのだろう。

画像: コーナーではバンクセンサーを擦ってアグレシッブに走る! 速いハーレー見参‼

OHV2バルブという、1936年のナックルヘッドに端を発する古めかしいロングストローク設計のV型2気筒エンジンをハーレーがいまなお採用するのは、高回転でハイパワーを稼ぐのではなく、ストローク量を伸ばしてクランクシャフトを回す力、つまりトルクの大きいエンジンフィーリングが、広大なアメリカの道を走るには最適だったから。

結果的に独特の鼓動感が生み出され、ストリートでゴー&ストップを繰り返しているだけで面白い。

画像: スクリーミンイーグルというH-D社の純正レーシングパーツでチューンアップされた110キュービックインチ=1801㏄のVツインは、もともと受注生産のCVO用として開発されたもの。吸/排気系もベースのローライダー(126Nm/3250rpm)とは別モノで、143Nm/3502rpmという圧倒的なビッグトルクを生み出している。マフラーはファットボブにも採用される形状のトミーガンエキゾーストをブラックアウトしている。

スクリーミンイーグルというH-D社の純正レーシングパーツでチューンアップされた110キュービックインチ=1801㏄のVツインは、もともと受注生産のCVO用として開発されたもの。吸/排気系もベースのローライダー(126Nm/3250rpm)とは別モノで、143Nm/3502rpmという圧倒的なビッグトルクを生み出している。マフラーはファットボブにも採用される形状のトミーガンエキゾーストをブラックアウトしている。

ビッグバルブでスプリングもカムも別モノが入るチューンドエンジンには、エルボー型のハイフローエアクリーナーがセットされ、もちろん吸気効率を向上する機能パーツだが、乾式エレメントを剥き出しにして見るからにワイルド。雨が降ったときはどうするんだ? っていう声をよく耳にするが、付属の防水カバーを被せてとりあえずは凌げる。

細かいことはさて置き、アクセルをワイドオープンしたときの勇ましい吸気音で乗り手の気持ちを昂ぶらせてくれるし、1・8リッターのモンスターエンジンによく似合うから、それだけで価値があるというものだ。

そして車名の「S」はスペシャルであることを意味するが、特別なのはエンジンだけではなく、前後サスペンションもワンランク上。フロントにはインナーチューブ径49㎜のカートリッジ式フォークが与えられ、リアにもプレミアムライド・エマルジョンショックと名付けられた純正カスタムパーツを標準装備する。

画像: 純正カスタムパーツで人気のあるプレミアムライド・エマルジョンショックを標準装備。コーナーをハードに攻め込み、高速をかっ飛ばしても音を上げない。

純正カスタムパーツで人気のあるプレミアムライド・エマルジョンショックを標準装備。コーナーをハードに攻め込み、高速をかっ飛ばしても音を上げない。

ハイスピードで段差を乗り上げたときも衝撃をやさしく吸収するし、コーナーで負荷がかかったときもストロークの奥でしっかり踏ん張ってくれる。

クセのないハンドリングに貢献し、ステップ裏のバンクセンサーを擦りつけつつグイグイ車体を曲げて行けるアグレシッブな走りが楽しめる。

飛ばせるハーレーが欲しい。そんな要望に応えたファクトリーカスタムがローライダーSだ‼

カウルやクルコンを装備しハイウェイでも快適にクルーズできる‼

これほどに武骨で、硬派なスタイルはなかなかない。ビキニカウル、ドッグボーンライザー&ドラッグバー、細かく移動して荷重をかけやすいクッション厚の薄いソロシートを備えるローライダーS。エンジンやマフラー、外装を含めすべてをブラックアウトしたダークカスタムの中に、ツヤを抑えたデニムゴールドのキャストホイールが足もとで強い存在感を放っている。

ダブルディスク仕様のフロントブレーキ、高性能な前後サスペンションを備えた充実の足まわりは、短くカットされた前後フェンダーやウインカー一体式テールランプで軽快感をより強めた。

装飾は一切必要ないと言わんばかりの燃料タンクには、バー&シールドのエンブレムが唯一あり、それがまた誇り高く感じるから不思議だ。

画像1: カウルやクルコンを装備しハイウェイでも快適にクルーズできる‼

そんな男らしいシンプルな車体だが、電子制御スロットルによるオートクルーズコントロールを備え、高速道路走行が快適なのだ。クルコンのセットスイッチはハンドル左にあり、スイッチを一度押すとスタンバイし、50㎞/h以上で再度押せば、そのときの速度をアクセル操作しなくとも維持してくれる。スロットル全閉か、シフトやブレーキ操作で解除され、これを使いこなせるようになると高速巡航がとてもラクなのは言うまでもない。

アメリカのモーターサイクルクラブの連中は延々とハイウェイを走るタフさとハイスピードでの移動が自慢だが、こうした最新式ハーレーのハイテク装備も彼らには魅力なのだろう。ハイウェイの端をチンタラ走るのではなく、追い越しレーンをかっ飛ぶためのハーレーだ‼ しかし、今年モデルで生産終了…欲しいのなら迷っている時間はない。

TEXT:宮崎敬一郎

画像2: カウルやクルコンを装備しハイウェイでも快適にクルーズできる‼

PHOTO:関野 温

公式サイト

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