ドライバーといえば2017年までは低スピン化が活発だったが、2018年では適正スピン化に変化した1年という印象が強い。では2019年は各ゴルフメーカーからどのような飛ばし策がでてくるのか、ギアライターの高梨祥明が考えた。

低スピン化が、適正スピン化に変化した一年だった

米国メーカーによる、2019年モデルのティザー合戦が始まりそうである。とくにテーラーメイドのフェースにスクリュー機構がついているかのようなドライバー。ついにエンジンでも搭載しているのか? と勘違いしそうになってしまう派手な演出だ。普通に考えて、ゴルフクラブに動力源を搭載することはできないわけだが……(汗)。

ここでは2018年ドライバー開発の流れを振り返ってみたい。まず、2017年まで非常に活発だった低スピン化については、ひとまず落ち着いた印象。これは最新のゴルフボールがかなり低スピン傾向にあり、ドライバーでも低スピンを狙ってしまうと、人によっては低スピンすぎて不安定な打球も出てしまうためだ。2018年は低スピンではなく、適正スピンというワードが際立った年になったといえる。

次にボール初速アップ。これについてはここ数年同様、フェース全面での広域反発化を推し進める流れだった。 “たわみ”というワードも相変わらずたくさん使われたが、どこがたわむのか、という点で各社の主張には若干の違いも出てきた。

注目のたわみその1は、フェース面の大きな“たわみ”。2018年はフェースの外周をがっちりとさせることで、その内側であるフェース面を大きくたわませるという発想が目立った。ヘッド内に柱を設けたり、ヘッド内のボティとフェースの角をリブで補強したり、カップフェースを採用するというのも同じような狙いだと思われる。ボール、ヘッドの変形をコントロールしてエネルギーをロスさせないための工夫である。無駄に変形したり、無用な振動(音)が発生するだけでエネルギーは煙のようになくなってしまうのだ。

画像: ボディ剛性を高めることでエネルギーロスを抑え、フェース全面で高初速化を実現するキャロウェイのジェイルブレイクテクノロジー

ボディ剛性を高めることでエネルギーロスを抑え、フェース全面で高初速化を実現するキャロウェイのジェイルブレイクテクノロジー

マイナスを減らすことで飛距離がアップする

たわみその2は、クラウンやボディ全体のたわみ。これも広義ではフェース全面を大きくたわませることを狙っていると認識しているが、宣伝文句をきくと、たわみが復元するパワーが初速アップにつながるような表現もあったりして、このあたりはたわみその1とはニュアンスが違って聞こえる。

エネルギーロス(マイナス)を抑えるというより、たわみ戻りによるプラスをアピールしているように感じるからだ。ゴルフクラブ開発の大きな流れで考えれば、マイナスを減らすことが飛距離アップの主線。プラス、つまり元々ないパワーを生み出すのはそれこそエンジンでも搭載しない限り無理なのではないかと思われるが、このあたりは表現が難しいところである。

2019年、テーラーメイドだけでなく、各ゴルフメーカーからどんな飛距離アップ策が飛び出してくるのか今から楽しみでならないが、踏まえておきたいのは現状あるマイナスを抑えることで、飛距離はプラスになるという基本路線は変わらない、ということである。芯を外せば大きく飛距離はロスするが、フェースを適正にたわませればそのロスが軽減され、飛距離がアップするのだ。

我々はつい新しい道具にプラスの夢を描いてしまうが、道具を変えただけで2倍のパワーが得られることは残念ながらない話である。いいスウィングを身につける、というのもロスを大きく軽減する手段であるように、自分が元々持っているパワーをいかに無駄なくボールに伝えられるかが、飛距離アップの肝(きも)であることは2019年も変わらない。アマチュアほどロスが多い。つまり、それだけ飛ばせる余地がたくさんあるということである。

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