明日から女子ツアーの開幕戦、ダイキンオーキッドレディスが始まる。特有の風が選手を苦しめる琉球GCを制するのは果たしてどの選手か!? プロゴルファー・中村修が現地からレポート。

プロ2年目の黄金世代が今年もツアーを盛り上げるか

新垣比菜のキャディを務める清水重憲さんにコースの難しさを聞くと「やっぱりこのコース特有の風ですね。もちろんグリーン周りの芝もティフトンや野芝、高麗と混ざっていて難しいのですが、グリーンを外すのも風の影響が大きいですから。ボールに影響を及ぼす重い風なんです」と教えてくれました。

月曜日は風が強く気温もやや低め。火曜日は少し暖かく感じたものの午後から風が出ました。今日水曜日は朝からの大雨の影響でプロアマ大会が中止になり、雨がやんでからはまた風が出ています。琉球GCに吹く風が、大会の結果を大きく左右しそうです。

そこで注目の選手を考えると、やはり風に強い選手であることが第一条件。そして、過去にこの試合で優勝、もしくは上位に入っていることをあわせて考えると、アン・ソンジュやイ・ミニョン、鈴木愛、比嘉真美子といった実力者の活躍が予想されます。

彼女たち実績組に挑むのが、プロ2年目を迎える黄金世代。松田玲英や新垣比菜、勝みなみに三浦桃香といった注目選手たちです。その中でも、個人的には昨年賞金ランク11位と躍進した松田鈴英、下部ツアーのステップアップツアーの賞金女王であり、今年はレギュラーを主戦場にする河本結、そしてもう一人、一時帰国して開幕戦に参戦する畑岡奈紗と同じトミーアカデミー出身の山路晶に注目しています。

松田玲英は昨年優勝こそないもののトップテン回数10回と初優勝まであと一歩のところまで成長しました。もともと飛距離は出るほうですが、オフのトレーニングの成果で下半身が力強さを増し、風に強く安定したショットを放っていました。練習の虫で、ショット、アプローチ、パットとまんべんなくいつも遅くまで練習しています。

画像: リラックスした状態で開幕戦に向けて準備をしている様子の松田(左)と新垣(右)(写真/姉崎正)

リラックスした状態で開幕戦に向けて準備をしている様子の松田(左)と新垣(右)(写真/姉崎正)

河本結は、ツアー選手を多く指導するツアーコーチの森守洋も「河本結はいいスウィングしてますよね」と太鼓判を押すほどです。どっしりとした下半身から鋭い回転でボールを飛ばします。フェースのローテーションが少なく安定したショット力が魅力です。

画像: ステップでの実績を引っ提げ、今年はレギュラーツアーでの勝利が期待される河本(写真/三木崇徳)

ステップでの実績を引っ提げ、今年はレギュラーツアーでの勝利が期待される河本(写真/三木崇徳)

そしてもう一人、山路晶(やまじ・あきら)に注目です。彼女は昨年のQT(予選会)ランク34位の資格でツアー初出場を果たした選手ですが、練習場でコンパクトなスウィングから豪快に飛ばす姿に目を奪われました。聞くところによると月曜日の練習ラウンドで同じトミーアカデミー出身の畑岡奈紗をアウトドライブすることもしばしばだったとか。彼女にクラブを提供するスリクソンの柳原光瑠さんに聞きました。

「山路の飛距離は大きな武器ですね。トラックマンで計測して43から44msくらいのヘッドスピードがあります。アイアンのシャフトは女子では珍しくダイナミックゴールドのS200を使っているのでパワーあります」(柳原)

画像: ツアー初参戦の勢いで活躍できるか。山路晶に注目だ(写真/三木崇徳)

ツアー初参戦の勢いで活躍できるか。山路晶に注目だ(写真/三木崇徳)

女子の場合、アイアン用のシャフトは90グラム前後のものを使うのが通常ですが、山路は120グラムの男子並みのシャフトを使っているそうです。そのスウィングはしっかりと体幹で振る力強いものです。松山英樹の事務所とマネジメント契約を結んでいて、直接指導を受けることもあるんだとか。本人にインタビューしてみました。

「飛距離が武器になるように磨いています。水泳をやっていたせいかもともと飛ぶほうでした。でもショートゲームが下手なのでシーズンを通して上手な人を見て成長したいです。前半戦の出場権しか確保できていないので、リランキングで上位に入ってシード権獲得を目標にしています」(山路)

本人は親交のある畑岡奈紗の活躍が刺激になっているようで、自分ももっと腕を磨いて同じ米ツアーのステージで優勝争いをしたいと目を輝かせます。雨と風の影響で飛距離を持つ選手が有利になることが予想されることから、まずはしっかりと予選を通過し、上位争いを期待したいですね。

まだ見ぬ若手の台頭も楽しみですが、ベテランや実力者は難しい状況こそしっかりとマネジメントしてボギーを少なくし、最終日にかけて気がつけば上位に上がってきます。世界のトップ選手に成長した畑岡奈紗も含め、ハイレベルな優勝争いが見られるはずです。

シーズンが開幕する4日間、どんな選手がどんな戦いを見せてくれるのか非常に楽しみです。

撮影/姉崎正、三木崇徳

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.