51歳になり、ヘッドスピードが落ちてきたことに悩む、みんなのゴルフダイジェスト編集部員でプロゴルファーの中村修。そんな中村にレッスンプロ・原田修平は意外なアドバイス。一瞬のうちにヘッドスピードが上がってしまった!?

年齢を重ね、シニアの年代にもなってくると、徐々に落ちてくるのがヘッドスピード(以下、HS)。飛距離がすべてじゃないといっても、やっぱりゴルフは飛ばないと面白くない。みんなのゴルフダイジェスト編集部員でプロゴルファーの中村修も、51歳になってHSが落ちてきたことに悩んでいる一人だ。

「もう歳だから仕方がない」とあきらめるしかないのか、それとも若い頃のようなHSを取り戻す方法があるのか……。ちなみに、中村の現在のHSを計測してみると45.1m/s。一般アマチュアの50歳前後としては、決して悪くない数値だが、“プロ”としては少し物足りない。シニアツアーにいくと、まだ270ヤード以上飛ばす選手もたくさんいるからだ。

北海道・札幌でゴルフスクールを主宰しているティーチングプロの原田修平に中村が悩みを相談すると、「HSを上げるために、スウィングで大事なのはテークバックからバックスウィングなんです。多くのアマチュアの方はダウンスウィングからインパクトでいかにHSを上げるかを考えますが、実は逆なんですよ。スウィングの初動のスピードをいかに上げるかが重要なんです」と原田。

そこでまず原田は、中村にテークバックをスピーディに上げる感覚をつかんでもらうため、「ボクがテークバックの始動の瞬間に、クラブの手元側を押してサポートするので、その勢いのまま素振りをしてみてください。普段よりもスウィングのスピードがアップするのがわかるはずです。多くの方はヘッドを速く振ろうとしがちですが、それではHSは上がりません。ボクが中村プロのヘッドではなく、手元側を押したのには理由があるんです。ヘッドを速く振ろうとすると、手先が動いてしまいますが、手元側のスピードを上げるには、右の背筋を使う必要があるんです」。

画像: 手元側の始動のスピードを上げるためには右の背筋をしっかり使うのが重要だ

手元側の始動のスピードを上げるためには右の背筋をしっかり使うのが重要だ

テークバックのスピードを上げるには、右の背筋で手元を引っ張るように、体を先行して動かすことが大事だと原田は言う。

「たとえば、誰かに右手をつかんでもらった状態で、右の背筋を意識してテークバックの動きをしてみるといいでしょう。同じように、パートナーと右手の指先を引っ掛けた状態から、右の背筋を使ってグッと引っ張り、その瞬間にパッと指を離します。そうすると、右腕が勢いよくトップに向かって上がっていきます。この感覚でテークバックするんです」

画像: 右手の指先を引っ掛け、右の背筋を使ってグッと引っ張り、パッと離す。右腕が勢いよくトップに向かう感覚を養おう

右手の指先を引っ掛け、右の背筋を使ってグッと引っ張り、パッと離す。右腕が勢いよくトップに向かう感覚を養おう

たしかに、バックスウィングのスピードはアップしたが、これでHSも本当に上がるのか。まだ疑心暗鬼な中村だが、「HSを上げるには、シャフトのしなりを利用する必要があります。テークバックのスピードを上げてシャフトをしならせることで、切り返したときのシャフトのしなりをより強く、大きくできるんです。テークバックでシャフトをしならせる感覚をつかむには、クラブヘッドをいったんフォローサイドに素早く振り出してから、その反動で素振りをするドリルが効果的です」と原田。

画像: まずフォローサイドに素早く振りだしてからスウィングすることでテークバックでシャフトをしならせる感覚を掴もう

まずフォローサイドに素早く振りだしてからスウィングすることでテークバックでシャフトをしならせる感覚を掴もう

このドリルを何度か繰り返したあと、中村のHSを再度計測してみると、45.1m/sだった数値が、47.0m/sと2m/s弱もアップした。ただ、現役時代の宮里藍や、男子プロだとアーニー・エルスや松山英樹のように、ゆっくりとしたテークバックで飛ばすプロもたくさんいる。

「プロはトレーニングもたくさんしているので、テークバックがゆっくりでも、HSを上げることができるんです。いまはクラブがとても軽くなりましたが、昔の重いクラブを振るように、しっかり体を使ってスウィングできるからです。一般のアマチュアの方は、プロのような体力や筋力もないし、どうしても手先でクラブを振ってしまうため、シャフトをしならせることができないんです。プロのように、重いものを振るような感覚で軽いクラブを振る意識を持つことで、テークバックからバックスウィングでシャフトをしならせることができ、効率よくHSを上げることができるんです」

みなさんも飛ばしたいなら“早く上げる”ことを意識してみては?

協力/富里インターゴルフ練習場

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