24時間の期限付きで生き返った殺し屋が、なぜか自分の雇い主である暗殺組織に歯向かうことになる・・・。たった1日の命を授けられた凄腕の殺し屋を演じるのは、イーサン・ホーク。

ストーリー:原題は「24Hours to Live」(24時間の命)

『ガタカ』『ドローン・オブ・ウォー』『ブルーに生まれついて』など多くの名作で主演を務めてきたイーサン・ホーク。影のある男を演じさせたらピカイチの俳優だが、実のところ僕はあまり好きでない。酷薄な顔立ちが嫌いだからだが、その実、彼の出演作は結構見ている。好きではないが、評価は高い、というやや複雑な印象を僕に抱かされるのがこのイーサン・ホークなのだ。
本作では、犯罪組織の構成員(コントラクター。組織と契約して暗殺を実行する殺し屋)であるトラヴィスを演じている。

トラヴィスは妻と息子を亡くしたショックで引退したが、殺し屋としての技量を見込まれて復帰させられ、犯罪組織の存亡に関わるある証人の殺害を命じられる。
彼は任務中に命を落としてしまうのだが、その過程で得た情報を取り出すために、組織が開発した秘密の蘇生手術により生き返される。蘇生技術によって与えられた命の期限は24時間。さらに手術の副作用で、なぜか自身のトラウマである、家族の思い出を四六時中フラッシュバックで見せられるという苦しみを負うのである。

そのことで激しい苦痛と悔恨の念を味わうことになるトラヴィスは、自身に与えられた24時間を、任務遂行ではなく、贖罪のために使うことを決意する。つまり、証人を殺すのではなく、守る側に回るのだった。

イーサン・ホークのハマり役とも言える主人公

本作は、死んだ人間を蘇らせるという、禁断の技術を犯罪組織が持っている、そして主人公が実際にその技術によって生き返る、という設定のため、SF映画として紹介されているようだ。

『リミット・オブ・アサシン』(24 Hours to Live)は、 2017年の南アフリカ・中国・アメリカ合衆国のSFアクションスリラー映画。

本作の設定そのものは、このオーバーテクノロジーによって、やや突飛なものになっているが、展開自体はSF的要素はなく、全体の印象からすると、『レオン』にも似た“悪人が改悛して善人の守護役に回る”ハードアクションになっている。

主人公トラヴィスを演じるイーサン・ホークは、前半は殺意を持ってターゲットに近づく殺し屋の顔、後半は贖罪のためにターゲットを守るヒーローの顔を巧みに演じ分け、説得力を持たせているが、そもそも彼自身が(冒頭で述べたように)影のある役を日頃からよく与えられている、勧善懲悪のヒロイックなタイプというよりも、少し病んだ役柄が似合う俳優であるからの出来、ということは言える気がする。

画像: 『リミット・オブ・アサシン』が問う、あと1日しか生きられないとしたら、あなたはどう生きる?

小川 浩 | hiro ogawa
株式会社リボルバー ファウンダー兼CEO。
マレーシア、シンガポール、香港など東南アジアを舞台に起業後、一貫して先進的なインターネットビジネスの開発を手がけ、現在に至る。

ヴィジョナリー として『アップルとグーグル』『Web2.0Book』『仕事で使える!Facebook超入門』『ソーシャルメディアマーケティング』『ソーシャルメディア維新』(オガワカズヒロ共著)など20冊を超える著書あり。

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