こんにちは、恐竜おねえさんこと生田晴香です。人なども含め動物は誰しもがハンターです。地球が誕生し、長い歴史の中でもハンターの代表といえば肉食恐竜ですよね。特にティラノサウルスは、その体の大きさはもちろん、骨まで噛み砕く力の強さは誰よりも激しく、とてつもない迫力があります。今回は、国立科学博物館で開催中の特別展「大地のハンター展 ~陸の上にも4億年~」へ行ってきたのでそこで見たいろんなハンターを紹介します。

連載コラム「生田晴香、恐竜と生きる」。福井恐竜博物館 公認恐竜博士、古生物学会友の会・恐竜倶楽部メンバーでもある自他共に認める恐竜ラバーのタレント生田晴香が、恐竜の素晴らしさを隅から隅まで語り尽くす。壮大な歴史とドラマ、未解明の不思議が交差する魅惑の恐竜ワールドへ、ようこそ。- dino.network編集部

陸のハンター

2016年に海のハンター展という特別展があったのですが、今回は「陸」のハンター展示です。

内容は、動物が生きていくために必要な営み「捕食(捕らえて食べる)」に注目し、ハンターの顎と歯の進化、ハンティングテクニックを紹介しながら生態系におけるその役割と重要性を解き明かすもの。300を超える多彩なハンターたちの標本展示や、映像も合わせて紹介してくれます。とても豪華です。

まず入口、音声ガイドの案内があるのですがナビゲーターがなんと!梶裕貴さん。進撃の巨人の主人公「エレン」役や、ワールドトリガーの「三雲修」役などアニメの主人公やメインキャラをたくさんやられている声優さんです。

大地のハンター展はアニメにもなっている「BEASTARS」とコラボしているのですが、BEASTRSのイケメンキャラ「ピナ」役もされています。梶裕貴さんもまた美しい声を持つハンターです。ガイドを頼むしか選択肢はありません。(早速ハンターされた感)

襲われる恐竜

アニメ面白いのでオススメです

画像1: 襲われる恐竜

最初のコーナーは「太古のハンター」!
約4億年前、ハンターが誕生してからの歴史や捕食の起源に関わる「顎(重要ポイント)」の進化からBEASTRSのキャラと一緒に学べます。

画像2: 襲われる恐竜

今は新生代ですが、その前の古生代&中生代の「古代のハンター」コーナーを見ていくと、1番目立つのがワニです。

ワニ…?あれ、ワニがメインでどどーんといるのはいいのですが、恐竜の姿が見えません。ワニとバトルしているであろう足の指の骨が折れているアルバートサウルスのイラストはあるのですが恐竜は…?

画像: 左がコエロフィシス

左がコエロフィシス

いましたいました。中生代の三畳紀、恐竜が誕生したばかりの頃の肉食恐竜コエロフィシスの頭骨が、ちょこんと。非鳥類型恐竜の展示はこれのみです。

そう、古代のハンターは恐竜だけではありません。恐竜を襲うハンターもいるのです。恐竜が主役で強くてかっこいいイベントはよく行われていますが、こちらは逆で、普段とは違う見方で恐竜を楽しめます。

恐竜がやられ役のシーンが好きな人間にオススメなのはほにゅうるいのレペノマムス。

画像3: 襲われる恐竜

この子はレペノマムス・ギガンティクスという種類なのですが、レペノマムス・ギガンティクスの少し小さいサイズのレペノマムス・ロバスタスというほにゅうるいは、恐竜を食べる子なのです。

ほにゅうるいが恐竜を?逆じゃない?

いいえ、合ってます。レペノマムス・ロバスタスの胃のあたりからは、植物食恐竜プシッタコサウルスが発見されているのです。

恐竜と言えどプシッタコサウルスは植物食恐竜…肉食のほにゅうるいに食べられることもあるでしょう。(ナムー)

巨大ワニの正体

そろそろメインのワニへいきましょう。このお方は「デイノスクス」!

中生代白亜紀後期のワニ類で、体長約12メートルはあるとされています。北米から発見されたとの事で、同じ場所や時代に「アルバートサウルス」がいるので、バトルしているイラストが描かれているのでしょう。

画像: 巨大ワニの正体

しかし…でかすぎませんか?文字だけで12メートルと書かれていてもなかなかパッとしませんが、こう巨大模型を見てしまうと震えが止まりません。とにかくでかい!

肉食恐竜だと横から見ると大きい感じがしますが、正面から見るとスマートだったりします。大袈裟に言うと観覧車の前横逆バージョンですね。(どっちが前とかわかってませんが)

しかし、デイノスクスは、横幅もかなりがっちりどっしりしていて姿勢も低くいため、押して倒してバランスを崩させるのはなかなか難しいでしょう。

獲物をくわえたまま凄い勢いで体を回転させ、肉を食いちぎるデスロールをしてひっくり返したとしても、余裕で戻ります。

いくら大型の肉食恐竜でも戦ったらやられてしまう予感しかしません。デイノスクス、恐ろしいですね。もし水辺で出くわしてしまったら「あのエリアやべぇから近寄らないようにしよう…」と恐竜でさえも思うでしょう。

現代のハンター

他にも毒腺をもつ爬虫類ハンターが展示されているのですが、そのことからシノルニトサウルスも毒腺があったのでは?と考えられる恐竜が予想できたり、

画像: 現代のハンター

昆虫のおとりを用意して魚を誘き寄せるルアーフィッシングをする鳥類のササゴイから、トロオドンなど頭のいい恐竜もおとりを使って狩りをしていたのでは?と考えられたり、と色んなハンターから学び恐竜に繋げられます。

他のハンターを知り、世界を広く見ることで恐竜の事がわかってきます。

大地のハンター展、要チェックです!

ハンターより

ではまた!

「大地のハンター展 ~陸の上にも4億年~」
会期:2021年3月9日(火)~6月13日(日) ※会期等は変更になる場合あり。
会場:国立科学博物館(東京・上野公園)
開館時間:9時~17時 ※入場は閉館時刻の30分前まで
休館日:月曜日 ※ただし、3月29日(月)、4月26日(月)、5月3日(月・祝)・24日(月)・31日(月)、6月7日(月)は開館
入場方法:公式サイトより事前予約制。
入場料:一般・大学生2,000円、小・中・高校生600円(いずれも税込み) ※未就学児は無料。障害者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料。
HP:http://daichi.exhn.jp/

画像4: 陸のハンター達から恐竜を学べる特別展へ

生田晴香 | Haruka Ikuta
恐竜タレント。TV、CMのほかモデルとして活躍中。福井恐竜博物館の公認恐竜博士で恐竜検定所持。恐竜トークショー、クイズ、鳴き声コンテスト審査員。古生物学会友の会&恐竜倶楽部メンバー。恐竜のうた「ダイナソーDANCE」監修。実は元あやまんJAPAN。
YouTubeちゃんねる「恐竜わっしょい!」始めました。

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前回の「生田晴香、恐竜と生きる」はこちら

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