年間100本以上の映画やドラマを鑑賞する筆者が独自視点で今からでも・今だからこそ観るべき または観なくてもいい?映画作品を紹介。
人類が恒星間帝国を築き、3大勢力に分かれて世界を統治する未来。莫大な富を生む香料を産出する砂の惑星アラキス(通称デューン)の統治を任された公爵一族を襲う陰謀を描く。フランスの美男子俳優ティモシー・シャラメが公爵家の跡取りポールを、その母親でありレベッカ・ファーガソンが演じる。

難解な原作の映画化

本作は、1965年に刊行されたSF作家フランク・ハーバート同名のSF小説の実写映画化作品だ。同原作はデビッド・リンチ監督により一度映画化されており(1984年)、本作はそのリメイクという位置付けになっている。

本作は「スター・ウォーズ」や「風の谷のナウシカ」など、多くの後出作品に影響を与えたとされるが、全体的に非常に難解な設定とストーリーであり、名匠リンチ監督の手腕をもってしても、完全なる実写化にはなり得なかった、曰く付きの作品だ。その作品のリメイクとあって、本作には否が応でも注目が集まっていたのだ。

『グレイテスト・ショーマン』や『ミッション:インポッシブル』シリーズでの好演でスターの座を掴んだスウェーデン女優レベッカ・ファーガソンと、フランスの美青年俳優ティモシー・シャラメの母子、彼らを守る護衛兵士には『アクアマン』のジェイソン・モモアや『アベンジャーズ』のサノス役 ジョシュ・ブローリン。そしてティモシーの恋人になると目される砂漠の民の娘チャニにゼンダイヤを配すなど、役者にもこだわり抜いた本作は、まずはビジュアル的にはこのうえない力の入れようであることがわかる。さらに、砂漠や、そこで暮らすモンスターや砂漠の民などの描き方も絶妙だ。

リンチ版も同じようなこだわりはあったはずだが、そこはやはりCGの進化など、数十年前には実現できなかったことがあるというものだろう。

ストーリー

星全体が灼熱の砂漠に覆われたアラキスだが、莫大な富を生む香料の採掘場所でもあり、この星を統治する一族には それに相応しい栄誉と財産を得ることができる。
人類は皇帝派、以前アラキスを統治していたハルコンネン家、そしてティモシー演ずるポールの父親のアトレイデス公爵一族の三大勢力に分かれて対立し合っていたが、皇帝派がハルコンネン家からアラキス統治をアトレイデス家に移譲させたことにより両家の反目が深まり、やがてハルコンネンがアトレイデス家を襲撃することになる。

本作では、皇帝一派の陰湿な策略により対立を深めたハルコンネンとアトレイデスが殺し合い、ポールと母親がなんとか逃げ出して砂漠の民に合流するまでが描かれており、物語としては非常に中途半端で終わる。

どうやら来年には続編が用意されるようだが、果たしてどのような帰結を迎えることになるのだろうか。

画像: 『デューン 砂の惑星』多くのスペースオペラに影響を与えた名作を美青年ティモシー・シャラメ主演で再映画化

小川 浩 | hiro ogawa
株式会社リボルバー ファウンダー兼CEO。dino.network発行人。
マレーシア、シンガポール、香港など東南アジアを舞台に起業後、一貫して先進的なインターネットビジネスの開発を手がけ、現在に至る。

ヴィジョナリー として『アップルとグーグル』『Web2.0Book』『仕事で使える!Facebook超入門』『ソーシャルメディアマーケティング』『ソーシャルメディア維新』(オガワカズヒロ共著)など20冊を超える著書あり。

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