フォーマルからインフォーマルまで、自身のこだわりを移す鏡として選ばれる腕時計の数々。ここではブランド腕時計専門店・MOON PHASE(ムーンフェイズ)が最新モデルからアンティークまで、見る者の感性を刺激する1本をセレクト。今回は、ロレックスのコレクションのなかでも一際目立つミルガウスをご紹介。

ROLEX
世界でもっともポピュラーな腕時計ブランド・ROLEX(ロレックス)。高級時計の代名詞といっても過言ではないが、その歴史は1905年の創業から100年余りと意外と短い。その間の偉業は数知れないが、高い防水性を実現した「オイスターケース」、自動巻ローター「パーペチュアル」の技術は、新興ブランドであったROLEXを不動の地位に押し上げた。

科学者のための1本

ロレックスといえば、本連載でも紹介したデイトナGMTマスターⅡ、サブマリーナーやデイトジャスト、アンティークで人気のバブルバックなど、そのラインナップは多岐にわたる。

そんな多彩なラインナップのなかで異彩を放っているのが、デイトナやGMTマスターⅡとおなじくプロフェッショナルコレクションに位置付けられるミルガウスである。

画像: ミルガウス

ミルガウス

ミルガウスは“ガウス”の名前の通り耐磁性を強化したモデルであり、ミルとはフランス語で「1000」を意味する言葉。つまり1000ガウスまで耐えられる時計というわけだ。
※ガウス=磁束密度の単位

ミルガウスの登場は1956年、一般向けではなく、科学者のように強力な磁気を帯びるような特殊環境に置かれる人たちをターゲットに展開されたのが始まり。

ちなみに、一般的な機械式時計は50〜100ガウス(例:ノートパソコンが約100ガウス)の磁場で影響を受けるといわれている。ゆえに耐磁性のないアンティーク時計などの場合はできるだけ電子機器に密着させないような配慮が必要。持っている方はご注意を!

異端児あるがゆえに

ミルガウスは登場以来、苦境にさらされてきた。形状こそ王道のロレックスであるが、耐磁性強化、科学者向けというニッチ過ぎるターゲットのためかヒットせず……実際1956年から生産終了を向かえる80年代後半までに2つのモデルが登場しマイナーチェンジを繰り返してきたが、その販売数は他モデルと比べれば雲泥の差。

それもあって、いまでは逆に希少価値があがり、ファーストモデルにいたっては1000万オーバーで取引されたこともあるとか。

そんな不遇(?)なミルガウスだが、約20年の沈黙を破り、2007年に突如復活。そして2014年には新色が追加された。今回ご紹介するのは、その新色・最新モデルのミルガウスだ。

稲妻針とブルーのダイアル

最新のミルガウスは強烈な個性が一際目を引く。まず目に飛び込んでくるのはオレンジ色の秒針で、その形状は稲妻形だ。これ自体は1956年に登場したファーストモデルから受け継いだものであるが、いまやミルガウスを代表するシンボルとなっている。

そして、高い視認性と光の反射が美しいグリーンサファイヤクリスタルの風防は一見して派手であり異彩を放つが、なかなかどうして見れば見るほどに“これ以外にはありえない”とすら思えてくるから不思議である。

そして本モデルを印象づける一番の要因ともいえるのが、2014年に追加された新色のエレクトリックブルーが美しい「Z ブルーダイアル」だ。

画像: 美しいブルーのダイアルとライム色に輝くクリスタルが一際存在感を放つ

美しいブルーのダイアルとライム色に輝くクリスタルが一際存在感を放つ

キャリバー3131

ミルガウスにはロレックスが開発・製造している機械式自動巻ムーブメントで唯一耐磁性をもつキャリバー3131を搭載。

ムーブメントを構成する主要部品にはロレックスが独自に開発・製造した常磁性素材(磁場が印加されると磁化し、無くなると元に戻る素材)を使用。ほか革新的な合金素材ブルーパラクロムヒゲゼンマイやヘアスプリングの組み合わせで、磁場に対する並外れた耐性を誇る。

いまやロレックスは時計業界のなかでも異色であり、その相場は注目の的。最近ではロレックス社が転売対策として購入制限を実施するなど、その話題には事欠かない。そんななか、ミルガウス新作のウワサもあってか、本モデルもジワジワと値をあげてきている。

手に入れるなら、まさに今……なのかもしれない。

ROLEX ミルガウス
品番:116400GV
素材:SS(ステンレススチール)
サイズ:縦40㎜×横40㎜
防水:100M防水
ムーブメント:自動巻き
文字盤:ブルー
販売価格:925,000円(税込)※USED
【付属品】
外箱、内箱、保証書(2019年4月)等が付属
※価格は2019年12月現在のMOON PHASE銀座店・販売価格です。

MOON PHASE 〜STAFF VOICE〜

あざやかなグリーンとブルー、そしてオレンジの秒針で、人によってはその派手さに一瞬固まってしまいそうなビジュアルのミルガウス。実際に非常に好き嫌いの分かれるモデルでもあります。

しかし、時計単体での派手さは身に付けるとそこまで違和感なく、むしろ現代ファッションではこれぐらいのほうがいい……とすら思えてくるほどオシャレ。それもあってか、入荷しては売れてを繰り返しており、昔の不人気さとは真逆の状態です。

Z ブルーダイアルやグリーンサファイアクリスタルは、ぜひ写真だけでなく現物を見ていただきたい。もしかすると記事が出る頃にはなくなってしまっている可能性もありますが……店のHPには販売状況を載せていますのでそちらをチェックしてからご来店ください!

所在地東京都中央区銀座1-6-6 GINZA ARROWS1F
TEL03-5250-7272
営業時間11:00〜19:00(日曜祝日〜18:00まで)
定休日水曜日
公式サイトhttps://www.moon-phase.jp/
【MOON PHASE(ムーンフェイズ)銀座】

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