日本が誇るプレミアムホイールとして、世界的に評価されているBBSジャパンの鍛造ホイール。ブランド誕生から50年、鍛造ホイールを生み出してから約40年。長きに渡り、多くのユーザーを虜にしてきたその製品力はどこからくるのか? 今回は、実際にホイールが出来上がるまでの製造工程を追いながら、BBSジャパンのものづくりをご紹介しよう。

機械加工〜中間仕上げ

現時点ではホイールとしての形こそ出来上がってはいるが、スポーク間はまだ抜けていない状態。そこで機械加工を施し、必要箇所を抜いていく。

機械加工によってスポーク間が抜かれた状態

その後、バリや金属片を取り除いたり、細部のデザインをより際立たせる中間仕上げに入る。ここでは職人たちが細かい工具を使いながら、細部を削り、研磨して製品としての形に仕上げていく。

ショットブラスト加工〜塗装工場へ

中間仕上げを終えたホイールは、塗装工場へ運ぶ前に下地処理としてショットブラスト加工が行われる。これは、ホイールに金属の小球(砂)を吹き付け、表面に細かい凹凸をつけるというもの。

こうすることで、表面硬化による硬度向上、荒面化による塗装密着性の向上などの恩恵を受けることができるのだ。

非常に細かい金属の砂を用いたショットブラスト加工。これは大きさの違う砂で2回行う

脱脂〜洗浄〜塗装&加飾処理

塗装工場へと運ばれたホイールは、脱脂〜洗浄〜乾燥〜マスキング〜エアブロー〜塗装を行うラインにのせられる。ここでの工程は複雑で、脱脂だけで数回、洗浄も第一水洗、第二水洗……といったように念入りに行われている。

特殊な加飾処理(ダイヤカットや鏡面仕上げなど)を行うものや、2ピースホイールなどは別途職人が1本ずつ作業を行っている。

下の写真がダイヤカットの工程だ。これは表面をダイヤバイト(ダイヤの刃物)で削ることで光沢を出すというもの。その仕上がりは塗装とはまた違った輝きでとても美しい。

ダイヤカット例

固定したリムをダイヤバイトで削っていくダイヤカット処理。これは一本ずつ行う

ダイヤカット後、リムの左側が虹色に輝いているのが分かるだろうか。このあと削った箇所にクリア塗装を施していく

余談だが、2ピースホイールの組み立てに使われるボルトにはBBSの刻印が入った専用ネジが使われている。このネジを交換したり緩めてしまうと保証対象外となってしまうので、ご自身で外すことのないようご注意を。

ボルト一本にもBBSの刻印が。こうしたこだわりの積み重ねがBBSブランドを支えているのだ

厳しいチェックを経てようやく完成!

組み立てや塗装を終えたホイールは、塗りにムラがないか、傷はないかなど入念に精査される。この作業はすべて人力であり、職人の視覚と触覚を駆使して行われている。

ちなみに、製品の強度テストや品質検査は各工程間で適宜実施されている。なかには決められたタイミングではなく、抜き打ちで行うテストもあるという。

こうした徹底した管理体制があるからこそ、BBSジャパンは長年に渡り高品質なホイールを発信し続けられるわけだ。

大好評だった工場見学ツアー!目の前で出来上がるホイールに一同大興奮⁉︎

BBSジャパンでは、過去にキャンペーン企画として、一般ユーザーを募り工場見学ツアーを実施したことがある。

下の写真は、2020年2月に行われたFacebookキャンペーンツアーの様子。金属の塊が鍛造でホイールになる瞬間や、細かい作業工程を間近で見た参加者一同は大興奮だったとか。

現在はコロナ禍でこのようなイベントはできないが、いずれまたBBSではこうした体験型のイベントを実施する予定だ。イベント告知などは公式Facebookページを通じて行われるので、ぜひこちらもチェックしてみてほしい。

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