バットマンのサイドキック(相棒というか助手) 元ロビンにして、ナイトウィングとして独り立ちを果たすディック・グレイソンを中心に、DCのスーパーヒーローのサイドキックが大集結してヒーローチーム「タイタンズ」を結成する様を描く『Titans / タイタンズ』のシーズン2を完観しました!
シーズン3の製作準備も公式にスタートした、アメコミファンなら大熱狂間違いなしのシリーズだ。

TITANS Official Trailer #1 [HD] DC Universe, Brenton Thwaites, Teagan Croft, Anna Diop

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物語の背景

DCコミックスの人気シリーズで、バットマンの元を離れて独り立ちを目指す初代ロビンのもとに集結する若きヒーロー候補生たちの活躍を描く「ティーン・タイタンズ」を原案に持つオリジナルドラマシリーズ。

幼い頃に両親を殺された過去を持つ少年ディック・グレイソン(『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』でヘンリー・ターナー役を演じた、オーストラリア俳優のブレントン・スウェイツが好演)は、バットマンことブルース・ウェインに養子として引き取られ、闇の騎士の弟子として育てられる(=訓練される)。
長じた彼はバットマンのサイドキック ロビンとして活躍するが、やがてブルースとの方針の違い?から、ゴッサムを離れてサンフランシスコに移る。

バットマンとは決別したと言っても、植え付けられたヒーロー気質は抜けず、ディックは自分と同じようなはぐれ者(多くは、どこかしらのヒーローのサイドキックたち)を集めてヒーローチーム「タイタンズ」を結成して独自の活動を始めるのである。

DCらしい?ほんのり病んでるヒーローたち

マーベルの異端児?『デッドプール』でも度々(DCのキャラはたいてい暗いし拗らせてる、という感じに)弄られているが、陽のマーベルに対して陰のDCといった構図は確かにある気がする笑。
まあDC最大のヒーローであるバットマン=ブルース・ウェインが根暗で厨二病的気質であることは周知のことだし、そのブルースに育てられた設定のディック・グレイソンもまた結構病んでいる。(原作ではわりと陽気で外交的な性格となかなかのリーダーシップの持ち主のようであるが、本作では 闇を抱えていてかなり暗いw)

ディックを始め、彼のもとに集うメンバーたち(悪魔トライゴンと人間のハーフブラッドの少女であるレイブンことレイチェル、緑の虎に変身できるビーストボーイことガー、街の不良的キャラ全開の2代目ロビンことジェイソンなど)も、前向きに生きようとするし、正義を全うしようとする強い意志はあるのだが、とにかくみんな心に闇を抱えていて、ちょっとしたきっかけですぐこじらせがち。
(まあ、若者というものはたいていそうだ)

しかし、心に正義を持つ彼らは、互いに弱点を補い合い、助け合うことで成長しつつ厳しい任務を果たしていく。一人一人は完璧でなくても、チームで立ち向かうことで、弱さを克服していくのである。
本作は、そんな過程を描くヒーロー物であると同時に、青春ムービーのていを持つ作品に仕上がっている。

シーズン2では、ブルース・ウェインが大活躍?

若者にはメンターが必要だ。
若きヒーロー候補生を率いる役目を負ったディック・グレイソンでさえもまだまだ未熟で、自身が抱える闇に時としてとらわれて、落ち込んでしまう。

そんなとき彼を救うのが、こじらせ人生をある意味極めた存在であるバットマンことブルース・ウェイン。本シリーズでは、ほとんどの回にブルース自身(時として本人、時として幻として?)が登場してディックらに進むべき道を示す。

本作のブルースは、すでにバットマンとして長年活躍してきた結果であるので、まあまあいい歳で銀髪(おそらくは50代後半?)。バットマンとしては現役であるようだが、激しいアクションをするには少々難有り?
そのせいか、シーズン2では度々姿を現すブルース・ウェインだがバットマンは一切出てこないのである。
ただ、先述のように、迷えるディックや若者たちに薫陶を授けるマスターとしての貫禄は十分、大人の面目躍如という風情を楽しめるはずだ。

また、シーズン2におけるタイタンズの宿敵として登場するのは、DC版デッドプール?のデスストローク。

『アロー』でも重要な役回りを見せ、映画『ジャスティス・リーグ』のエンディングにも姿を見せる、DCコミックスの中でももっとも人気の高いヴィランの1人であり、撃たれても刺されてもすぐに修復される不死身の肉体と卓越した射撃や格闘術を持つ、最高峰の傭兵だ。

本シーズンでは、ブルース・ウェイン同様に中年(やはり50代に見える)といえる年齢での登場だが、その圧倒的な戦闘力と知性で、ディックらタイタンズを翻弄する活躍を見せる。

その意味で、シーズン2は、成長を急ぐ若者たちと、彼らの前に立ち塞がる“オトナ”の熱いバトルが、物語の軸になっているといえるかもしれない。

とにかく大人気の本シリーズ、見ない手はない。1シーズンあたり20話以上あるとはいえ、まだシーズン2。ここで追いついておかないと後で苦労しますよ?

小川 浩 | hiro ogawa
株式会社リボルバー ファウンダー兼CEO。dino.network発行人。
マレーシア、シンガポール、香港など東南アジアを舞台に起業後、一貫して先進的なインターネットビジネスの開発を手がけ、現在に至る。

ヴィジョナリー として『アップルとグーグル』『Web2.0Book』『仕事で使える!Facebook超入門』『ソーシャルメディアマーケティング』『ソーシャルメディア維新』(オガワカズヒロ共著)など20冊を超える著書あり。