2018年12月に無敗同士で対戦し、引き分けに終わった2人の再戦がついに実現した。
43戦42勝(41KO)1分=KO率95%の怪物、WBC世界ヘビー級王者のデオンテイ・ワイルダー(米国出身、34歳)に、30戦29勝20KO1分=KO率67%で同じく未だ無敗、元3団体(WBA、WBO、IBF)統一王者のタイソン・フューリー(英国出身、31歳)が挑む。
共に2m超えの巨体を持つ(ワイルダー201cm、フューリー206cm)2人の対決の結末は??

勝っても負けても30億円以上のファイトマネーが両者に入るメガファイトに世界中が固唾を飲むが・・・

Deontay Wilder on Instagram: “Watch live on @foxtv and @espn at 4pmET/1pmPT TODAY. ✊ #BombZquad #WilderFury2”

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ボクシング史上随一とも言われる右の強打を武器にKOの山を積み上げてきたワイルダーは、陸上競技やバスケットボールの選手のようなアスリート体型。それに対してツルツルに剃り上げた坊主頭と、ナチュラルボーンの強靭な肉体を誇るタイソン・フューリーは、非常に対照的だ。
共にオーソドックスな右構えの2人だが、ワイルダーはワンツーを中心とした比較的地味な試合運びの中で強打を狙う、静から動への移行がいきなり始まるファイター。
翻ってフューリーの方が見た目のゴツさから想像できないほどの技巧派。とは言っても、前述のように2メートル超えの巨体から繰り出されるパンチはジャブであっても威力は抜群、ワイルダーほどではないにせよ、これまで多くの対戦相手をマットに沈めてきた。

ワイルダーとしては、とにかく右の強打を当てたい。フューリーとしてはその意図を挫くと同時にワイルダーを苦しめたオルティスと同様の戦略をとりたい。
それほど打たれ強くないワイルダーに対して、強打を当てる必要はない、ジャブであってもコツコツと当て続けて弱らせればいい。

フューリーの一方的な試合展開に

実際試合は大方の予想通りとなった。積極性は両者とも問題なし。ただ、テクニックで勝るフューリーがワイルダーにジャブを当て続けポイントをゲットし続ける。3Rと5Rにはダウンを奪い、完全に試合を優位に進める。

このままあとはワイルダーの起死回生の一発を浴びなければいい。もしくは浴びても前回と同じく立ち上がってファイトを続ければいい?

いや、フューリーとしては、オルティスの二の舞いは避けたいのだろう、ワイルダーの決死の反撃を受ける前に、受けることなく、けりをつけてしまうべきだと考えていたに違いない、体力を使い切る短期勝負に打って出た。

そして、ついに7R、レフェリーが間に入り、試合を止めた。フューリーのTKO勝利、となった。

テクニシャンではあっても、その恵まれた巨体(鍛え抜いたアスリートというより、文字通りの恵まれた巨躯)を活かしたファイトスタイル
、坊主頭の怪異な風貌、それにプロレス的なパフォーマンスなど、実は僕はフューリーが好きではなく、ワイルダー推しだったので、今日は残念。

フューリーの方が強かった、というシンプルな結末を受け入れるほかない。

World Boxing Council on Instagram: ““Thereeeeee’s onlyyyy oooooooneeee... TYSON FURYYYYY!!!” Photo Credit @4mikeywilliams #WBC #CONQUEReverything #Boxing #WilderFury2”

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小川 浩 | hiro ogawa
株式会社リボルバー ファウンダー兼CEO。dino.network発行人。
マレーシア、シンガポール、香港など東南アジアを舞台に起業後、一貫して先進的なインターネットビジネスの開発を手がけ、現在に至る。

ヴィジョナリー として『アップルとグーグル』『Web2.0Book』『仕事で使える!Facebook超入門』『ソーシャルメディアマーケティング』『ソーシャルメディア維新』(オガワカズヒロ共著)など20冊を超える著書あり。