こんにちは、恐竜おねえさんこと生田晴香です。皆さんは、「現実の世界で恐竜が蘇ったらなぁ」と思うことはありますか?恐竜ではなくマンモスの話ですが、近畿大学では『マンモス復活プロジェクト』という絶滅したマンモスを復活させようという研究が進められています。今回は、絶滅した動物を蘇らせることはできるのかを考えていきたいと思います。

連載コラム「生田晴香、恐竜と生きる」。福井恐竜博物館 公認恐竜博士、古生物学会友の会・恐竜倶楽部メンバーでもある自他共に認める恐竜ラバーのタレント生田晴香が、恐竜の素晴らしさを隅から隅まで語り尽くす。壮大な歴史とドラマ、未解明の不思議が交差する魅惑の恐竜ワールドへ、ようこそ。- dino.network編集部

恐竜は復活できる!ただし映画ではの話

約6600万年前に非鳥類型恐竜は絶滅しましたが、なんと絶滅した恐竜を遺伝子操作で復活させるという話の映画があります。すぐにピンときた方もいらっしゃると思いますが、そう「ジュラシック・パーク」シリーズです!

「ジュラシック・パーク」とは、元々は1990年に出版されたマイケル・クライトンによる小説で、恐竜の血を吸った状態で琥珀に閉じ込められた蚊から恐竜のDNAを採取し、解析・復元した上で欠損部位を現生のカエルなどの生き物のDNAで補完などしながら恐竜を作ったという設定になっています。

常に大人しいわけではないクローン恐竜が誕生し、後々パニックが起きるストーリーとなっているのですが、そもそもこの方法は実現可能なのでしょうか。

昆虫やトカゲ、恐竜の体の一部が琥珀の中に入っている状態で発見されるケースはありますが、現実的には不可能でしょう。残念ながらクローンの作成に必要な完全なゲノムはもちろん、DNAの断片すら見つかっていないのが現状です。

DNAというのは、生き物が死んだ後速やかに短い断片へと分解されていきます。恐竜が栄えていた時代は約2億3000万年〜6600万年前で、これまでの最古のDNA記録よりも遥かに昔なので、「ジュラシック・パーク」のようなやり方でクローン恐竜を作ることは難しいでしょう。

マンモスなら復活できる?!

近畿大学では、クローン技術やiPS細胞など最先端生命科学を駆使した『マンモス復活プロジェクト』という研究が進められています。“最先端”という言葉の響きから、なんだかすごくかっこいい感じがしますね。

2010年、シベリアの永久凍土から全身がほぼ完全な状態のマンモスの子どもが発掘されました。その筋肉組織を採取し、マウスの卵子にマンモスの細胞の核を注入したところ、マンモスの細胞が分裂する直前の形まで変化を確認。つまり、生命活動の兆候が見られたそうです。すごいですね。

マンモスの動く細胞核2

youtu.be

将来的に、絶滅したマンモスが復活できたりしたらどうなるのでしょうか。皆さんにも考えてみていただきたい問題です。

もし動物園に展示するためだけに作られ生かされるとしたら、映画「ジュラシック・ワールド」のハイブリッド恐竜インドミナスのように、強くて頭が良いマンモスになるでしょうか。もし映画のように凶暴で危険な存在になってしまったら、倒さなければいけなくなるのかもしれない…なんて想像するとすごく可哀想ですよね。

また、もし復活できたとしても、現在の環境変化に適応できるのでしょうか。環境や生態系を著しく変えてしまう可能性なども考えられます。

──「科学者たちはできるかどうかに心を奪われてすべきかどうかは考えなかった」──

映画「ジュラシック・パーク」でのイアン・マルコム博士のセリフです。かなりの名言で、非常に考えさせられます。

近畿大学のプロジェクトメンバーにお話を伺ったところ、マンモス復活プロジェクトはきちんと研究されているそうです。また、結論としてマンモス復活は不可能、だそうです。もっと詳しく知りたい方は、期間限定開催の『マンモス展』をチェックしてみてください。

恐竜再生

恐竜もマンモスも作ることができない、というお話をしてきましたが、「ジュラシック・パーク」を監修した古生物学者ジャック・ホーナー博士が違う視点から恐竜を作ろうとしています。

肉食恐竜の子孫である鳥類、ニワトリを胚発生の段階で遺伝子操作して発生過程をコントロールし、しっぽを生やし、翼を前あしに変え、歯を誕生させて恐竜のようなものをつくるという進化を巻き戻すという…復活できないなら今いる恐竜(鳥類)から作っちゃえ作戦です。

恐竜っぽくなったニワトリが作れたとしたらそれは恐竜と呼んでいいのか疑問ですが、それはジャック・ホーナー博士本人も理解しているようです。元はニワトリなので、鳥類は恐竜類であるので恐竜といえば恐竜ですし、作られた動物なので違うと言えば違うとも言えますし、、難しいところです。

しかし面白い発想ですね。そこまでして恐竜のようなものが見たいのか聞かれると悩んでしまいますが、「ついに完成!」と連絡がきたら、興味本位で即飛びついてしまいそうです…!

ではまた!

生田晴香 | Haruka Ikuta
恐竜タレント。TV、CMのほかモデルとして活躍中。福井恐竜博物館の公認恐竜博士で恐竜検定所持。恐竜トークショー、クイズ、鳴き声コンテスト審査員。古生物学会友の会&恐竜倶楽部メンバー。恐竜のうた「ダイナソーDANCE」監修。実は元あやまんJAPAN。
YouTubeちゃんねる「恐竜わっしょい!」始めました。

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