こんにちは、恐竜おねえさんこと生田晴香です。シリーズ累計200万部を超える宮西達也の人気絵本「ティラノサウルスシリーズ」を劇場アニメーション化された映画『さよなら、ティラノ』がついに公開されました。皆さまは既にご覧になられたでしょうか。今回は感想をレポートしていきます。

連載コラム「生田晴香、恐竜と生きる」。福井恐竜博物館 公認恐竜博士、古生物学会友の会・恐竜倶楽部メンバーでもある自他共に認める恐竜ラバーのタレント生田晴香が、恐竜の素晴らしさを隅から隅まで語り尽くす。壮大な歴史とドラマ、未解明の不思議が交差する魅惑の恐竜ワールドへ、ようこそ。- dino.network編集部

豪華メンバー

www.sayonara-tyrano.jp

まずは、公開おめでとうございます! 実は「さよなら、ティラノ」は元々2021年の夏~秋公開予定だったのですが、流行りの感染症の影響で延期になっていたのです。

それがついに2021年12月10日に公開され、泣けると話題の人気映画になったわけです。

宣伝プロデューサーの方から「コメントご寄稿を…」と、言うことで2月にはお先に観させていただき簡単にコメントさせていただいておりますが、こちらではたっぷりと書いていきます。

まずはすごいところから紹介していきましょう。

日本&中国&韓国の合作で製作され、あの!手塚プロダクションがアニメーション制作を担ったんです!

楽曲制作は坂本龍一さん。33年ぶりにアニメーション映画音楽に挑戦されたそうです。

監督は劇場版「名探偵コナン」シリーズの静野孔文さん。

声優は、三木眞一郎さん、悠木碧さん、森川智之さん、檜山修之さん、小西克幸さん、井上喜久子さん(主役は石原夏織さん)さん。

大物祭りだしこれは本当に豪華すぎませんか…音楽と声優から絶対的に耳が幸せになるやつなので、それだけでもう見る(聴く)価値があります。

さて、キャラクターを見ていきましょう。まずはピンクの主人公。このこは何の生き物だと思いますか?

(C)2018 “My TYRANO” Film Partners

トサカと皮膜があって高いところから火を吹いています。歯はあります。

このときのセリフ
「口からマグマを吐き、鋭い爪に猛毒を持つ、史上最強のダイナソー!グァルルルルル」

小柄ながらなかなかワイルドなやつですね。ちなみに女の子です。これだと怪獣としか思えませんが、実は翼竜のプテラノドンなんです。

一部のシーンを切り取っただけなので多くの誤解を招きそうですが、このシーンは肉食恐竜ゴルゴサウルスたちに追いかけられているところに、自分はすごく危険な恐竜なんだぞ!と嘘の最強アピールしているところです。

名前は「プノン」。翼があって歯がないという意味のプテラノドンの通り、実際のプテラノドンには歯はありませんが、プノンは歯があるようです。

古生物好きは気になってしまいますが、いつまでも気にしてたら楽しめないのでこれは絵本の物語だと優しい目で気にしないでおきましょう。

1/3までの序盤のストーリー

飛べない少女、プノンはゴルゴサウルスたちから逃げているときに、肉食恐竜ティラノサウルスの「ティラノ」に出会い、ピンチが訪れます。

襲われるー…と思いきや、ティラノは木の上になっている赤い実を食べ始めます。この世界の恐竜は赤い実が大好き。プノンをビビらせるものの、プノンを食べる様子はありません。

そう、なんと!ティラノは肉を食べないティラノサウルスなんです!

プノンとティラノは友達になります。プノンが「天国」という場所へ行けばたくさんの赤い実を食べられると話し、ティラノは一緒に行くことを決意します。行き先は蝶が教えてくれるとのことで、旅の始まりです。

旅の途中、片ツノが折れているトリケラトプスの化石を見てこのエリアは危険だと思いつつ、先へ進みます。

途中ひとりぼっちでいる幼いトリケラトプス「トプス」と出会います。どうやらずっとお母さんを待っているそうで、お腹が空いて動けないところを助けます。

そのお母さんはもしかして…?ツノの特徴が一致しますが言い出せません。天国からきたプノンに案内してもらい、一緒に「天国」へ行くことになるのですが…

プノンたちは無事に天国へ行くことができ、トプスにお母さんのことを言い出せるのでしょうか。プノンは親がいなくなる悲しみを知っています。

そもそも天国と呼ばれるところの正体は?

ちなみにゴルゴサウルスたちも天国を探しにいつまでも狙ってきます。ゴルゴサウルスの頭が今回の大ボスです。白くて迫力がありかなり危険なやつで、プノンの…

おっと、ネタバレがすぎてしまう前にこのへんで。

感想

1回目見たときは、ただただ声や音楽が素敵すぎてそれだけで満足で、涙することもなく良い話だなぁと思っていました。

しかし今回コラムを書くに2回目また見てみたら、プノンはなぜ飛べないのか、ティラノはなぜ肉を食べないのか、この先ああなってしまうんだ…と浮かびながら見てみると、なんでもないシーンでも泣けてきます。

恐竜好きも、特別恐竜に興味あるわけではない人も公開されているうちにぜひ観ましょう。惜しくも逃してしまった人はDVD発売待ちがいいですね。

では、2022年もよろしくお願いします。次回は2021年の「恐竜流行語大賞」を決めたので紹介します。(予定)では!

生田晴香 | Haruka Ikuta
恐竜タレント。TV、CMのほかモデルとして活躍中。福井恐竜博物館の公認恐竜博士で恐竜検定所持。恐竜トークショー、クイズ、鳴き声コンテスト審査員。古生物学会友の会&恐竜倶楽部メンバー。恐竜のうた「ダイナソーDANCE」監修。実は元あやまんJAPAN。
YouTubeちゃんねる「恐竜わっしょい!」始めました。

Instagram

前回の「生田晴香、恐竜と生きる」はこちら