こんにちは、恐竜おねえさんこと生田晴香です。今回はシリーズ最新作にして完結編『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』のレビューを完全にネタバレありで語っていきます。前回のコラムがネタバレなし編なので、ネタバレをしたくない方は前の記事に戻ってから劇場へ向かいましょう!

連載コラム「生田晴香、恐竜と生きる」。福井恐竜博物館 公認恐竜博士、古生物学会友の会・恐竜倶楽部メンバーでもある自他共に認める恐竜ラバーのタレント生田晴香が、恐竜の素晴らしさを隅から隅まで語り尽くす。壮大な歴史とドラマ、未解明の不思議が交差する魅惑の恐竜ワールドへ、ようこそ。- dino.network編集部

(ネタバレなし)前回のコラムはこちら

※以下、ネタバレあります。

「ジュラシック・ワールド」メンバーパート

かつてクレアはデート時のオーウェンに文句を言ってましたが、最終章では彼のにおいも気にならないほど完全にベタ惚れ仲良し夫婦、そして母のようになってました。

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これまでさまざまな過ちを経験し、クレアが罪悪感と向き合い成長したのもありますが、愛の素晴らしさも感じました。

クローンによって創られた子ども「メイジー」のことも、本当の自分の子どものように愛しています。愛しすぎるが故にメイジーを家に閉じ込めながらも(敵から狙われているので)、外に出たいという気持ちも理解していて、本当に良い母親になったんだなぁと成長を感じました。

そこへ現れたのが親子の「ブルー」と「ベータ」。ブルーはオオトカゲなどのDNAを組み込まれていたので単為生殖することができ、相方がいなくてもベータを産むことができたのです。すべての生き物、キャラクターの中で1番可愛い親子ですね。

ベータとメイジーを拉致りにくるハンターが現れるわけですが、信じられないことにブルーを車で「ドーン」と崖に引き落としました…!

いくら物語の世界でもブルーにメロメロにならずに攻撃を仕掛けてくる人間を存在させるなんて、一体どうなってるんだと怒りMAXです。もし引かれたのが犬だったら確実に内臓が飛び出てひどい有様になっていたでしょう。許せません。

ベータは拉致られましたがブルーは無事だったのでオーウェンらと一緒に助けに行くのかと思いきやそうではなかったのが残念でした。。一緒に連れて行ってもっとブルーの出演時間増やしてほしかったですね。人間だけのシーンより目の保養キャラいた方が誰にとっても幸せですし。

ですが、かわりにアトロキラプトル、ピロラプトル、テリジノサウルスというシリーズ初登場の恐竜が活躍してくれてたのはよかったです。

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最終章のために制作された恐竜・古生物は初登場のもの含め27体。古生物コンサルタントとして、エディンバラ大学の教授スティーブ・ブルサットさんが協力し、どの恐竜もいい動きしてましたね。羽毛恐竜も登場していて時代の流れを感じました。

気になった恐竜の密輸に関わる白い服のボスキャラ、ソヨナ。見た目は重要キャラ感やばいしもっとやばいことやらかすのでは?と期待してましたが……謎に消えていきましたね。吹替が高山みなみさん(名探偵コナンのコナン役など)だったことは最高でした。

メイジーが創られる衝撃的真実のストーリーは面白かったです。結果的に愛されて生まれたことがわかり、幸せな気持ちになりました。

「ジュラシック・パーク」メンバーパート

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シリーズ総集編かのようにジュラシック・パークのメインキャラが、がっつり活躍してました。サトラー博士が嬉しそうに大好きなトリケラトプスを見るシーンは胸熱です。

恐竜が世界に放たれてどこでも見れる状態になったのに、グラント博士はいまだに古生物の恐竜を追い求め発掘していたのも熱いですね。

いろんなDNAが入っている恐竜と現実世界の恐竜、よく同じだと思ってる人間が現実にいるのですが、別モノだからこそグラント博士など古生物学者が研究してくれているのです。

さて、問題はイナゴです。ジュラシック・パークでネドリーと共謀していたルイス・ドジスンの会社、バイオシン社が世界の穀物産業を支配するために、巨大イナゴ大量発生事件をやらかします。これはイナゴ映画と言われても仕方がないボリュームのイナゴです。

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怪しんだサトラー博士とグラント博士は、イナゴを既に持っているのにイナゴのサンプルを入手しに乗り込むわけですが……ここでまたイナゴを入手する意味はなんだったのか少し疑問。

イナゴをゲットしても、入手したものがバイオシン社のものだという証拠にはならないので、録画やインスタライブやYouTube生配信でもやったほうがいいのでは?と不思議でした。(SNSやってない説)

虫嫌いな人、大丈夫でした? ポジティブに見ていくと、火がついて降りそそぐイナゴは噴火や花火みたいで綺麗でしたね!w

クライマックス

「ジュラシック・パーク」メンバーと「ジュラシック・ワールド」メンバーが出会い行動を共にするところは拍手モノでした。拉致られた子らも無事に逃げ出せて協力してくれるキャラもいて、わくわくとドキドキしっぱなしです。

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最終的にドジスンは逃げようとするもディロフォサウルスに襲われてネドリーのときのオマージュのような最後になりました。

今回は全体的にオマージュ要素が多く散りばめられていて「ふふっ」っと喜んだ方も多いのではないでしょうか。カメラワークなども他映画のオマージュ盛りだくさんでした。

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1番インパクトがあるところは、巨大な恐竜たちのバトル!肉食恐竜ギガノトサウルスVSティラノサウルスです!

サイズは同じくらいですが、ティラノサウルスの方が太く筋肉もありどっしりしているので余裕でギガントサウルスを倒すものとばかり思っていましたが、映画のギガノトサウルスはかなり強いんですね。

爪が長い植物食(雑食?)恐竜テリジノサウルスも参戦し、ティラノサウルスが「ドーン」と押した先にテリジノサウルスの爪がまるで包丁が並べてあったかのようにサクサク刺さりました。

テリジノサウルスがあれほど活躍でき、見た人の心を鷲掴みにしたのは最高です。これをきっかけにテリジノサウルスファンが増えれば嬉しいです。リアルでは刺さることなくぶつけられただけになるでしょうが、これは映画なので映画ならではの演出が見れたのは楽しかったですね!

なんだかんだ言いましたが、映画は本当に楽しかったので、少々の指摘は“愛ある故に”だと思っていただけたらと思います。では!

生田晴香 | Haruka Ikuta
恐竜タレント。TV、CMのほかモデルとして活躍中。福井恐竜博物館の公認恐竜博士で恐竜検定所持。恐竜トークショー、クイズ、鳴き声コンテスト審査員。古生物学会友の会&恐竜倶楽部メンバー。恐竜のうた「ダイナソーDANCE」監修。実は元あやまんJAPAN。
YouTubeちゃんねる「恐竜わっしょい!」始めました。

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