フォーマルからインフォーマルまで、自身のこだわりを移す鏡として選ばれる腕時計の数々。ここではブランド腕時計専門店・MOON PHASE(ムーンフェイズ)が最新モデルからアンティークまで、見る者の感性を刺激する1本をセレクト。今回は、IWCからアンティークのインヂュニアをご紹介。

International Watch Company(IWC)
ドイツ語圏でもあるシャフハウゼンに拠点を置くスイス企業。社名が英語名なのは、アメリカ人のフロレンタイン・アリオスト・ジョーンズにより創設されたことに由来する。彼はアメリカの自動化による生産技術とスイスの伝統的な時計作りの融合を目指し1868年にIWCを創業。1936年にパイロットウォッチ・マークIX(2019年現在はマーク18)の登場で多くのパイロット支持を獲得。後継モデルがイギリス空軍に採用されるなど、パイロットウォッチ=IWCというイメージを確立した。

エンジニアのための時計として

堅実なブランドとして多くのユーザーに愛されているIWC。今回紹介するのは、現在も続く人気シリーズであるインヂュニアから、初期モデルのインヂュニア 1st(アンティーク)をセレクト。

インヂュニアとはドイツ語でエンジニアのこと。文字通り技術者たちに向けたシリーズであり、特殊な職業環境(磁力を帯びるような)においても狂うことのないよう耐磁性能を強化した時計である。

この耐磁性、PCやスマートフォン、タブレットといった磁気を帯びた製品の溢れる現代社会では当たり前だが、本時計が製造された60年代はまだ一般的ではなく、軍用時計のパイロット・ウォッチを製造していたIWCだからこその搭載できた技術ともいえる。

アンティークの時計はどうしても現行モデルと比べると華奢であり、磁気の影響を受けやすいものが多いが、このインヂュニアはその心配も皆無なのだ。

美しいブラックミラーダイヤル

独特の艶と輝きが魅力のブラックミラーをダイヤルに採用。アンティークの時計にとってダイヤルのコンディションはとても重要であり、ミラーダイヤルを採用している時計で美しく保たれているものは希少。そのため、コンディション次第では価格に大きく差が出るのが一般的だ。

本時計は目を凝らせばダイヤルに細かい白点は見えるものの、そのコンディションはかなりよく、ブラックミラーの美しさが非常によく保たれている。

IWC インヂュニア 1st
品番:IWC / 666
素材:SS(ステンレススチール)
サイズ:縦36㎜×横36㎜
ムーブメント:自動巻き
文字盤:ブラック
販売価格:950,000円(税込)※アンティーク
※オリジナルミラーダイヤル・GF社製ブレスレット
【付属品】
なし
※価格は2019年11月現在のMOON PHASE銀座店・販売価格です。

MOON PHASE 〜STAFF VOICE〜

インヂュニアシリーズ、といっても初期と現行モデルではそのスタイルも大きく様変わりしています。今回セレクトしたのはシンプルな3針にデイト表示の初期モデルですが、最近のものはトゥールビヨンや、永久カレンダー、クロノグラフなどさまざまな機能がつき、よりスポーティなモデルになりました。

見た目こそ年代で大きく違いますが、それぞれその時代を代表する時計として完成されており、どれも味があります。

本時計もシンプルなデザインで飽きが来ず、ケースサイズも36㎜とアンティークとしては大きめなので、今風につけられる汎用性の高さが魅力です。高い耐磁性で磁気帯びが……なんて心配もなく現行の時計同様に付けられるので、ビジネスシーン向けの時計をお探しの方にとくにオススメしたい1本です。

所在地東京都中央区銀座1-6-6 GINZA ARROWS1F
TEL03-5250-7272
営業時間11:00〜19:00(日曜祝日〜18:00まで)
定休日水曜日
公式サイトhttps://www.moon-phase.jp/
【MOON PHASE(ムーンフェイズ)銀座】