フォーマルからインフォーマルまで、自身のこだわりを移す鏡として選ばれる腕時計の数々。ここではブランド腕時計専門店・MOON PHASE(ムーンフェイズ)が最新モデルからアンティークまで、見る者の感性を刺激する1本をセレクト。今回はオメガから、アンティークのシーマスター 300をご紹介しよう。

OMEGA
1848年、当時23歳であったルイ・ブランが、懐中時計の組み立て工房を開いたのがはじまり。その後事業を拡大し、1903年に社名を「OMEGA」に変更。オリンピックでも常に名前のあがる公式時計メーカーであり、1965年にはNASA(アメリカ航空宇宙局)が進める宇宙計画のパートナーとしても認められた。1969年に人類と共に月面に降り立った腕時計『スピードマスター』はあまりにも有名。近年では、コーアクシャルムーブメントを採用するなど、時計界のエポックメイカーとして注目されている。

50年以上前の逸品

当連載もついに100回目。その記念すべき回にご紹介するのは、1967年前後に製造された『オメガ シーマスター300』だ。

1967年前後製造の『オメガ シーマスター300』

写真を見てもらえば分かるとおり、50年以上前に作られたモデルとは思えないほど良コンディション。文字盤の焼け具合やケースの小傷がアンティークウォッチとして非常に良い風合いだ。

ベゼルはプラスチックベゼルを採用。これは現行モデルでは見られない仕様である。

また、これより古いシーマスター300は、基本的には針はアロー針が使われているのだが、本モデルはダイヤ型の針を搭載。のちに同シリーズは再びアロー型の針へと移り変わっていくため、ダイヤ型針はこの年代特有の特徴といえる。

裏蓋には、高性能防水時計を表す「CERTIFIED HIGH PRESSURE WATERPROOF」の文字と共に、シーマスターシリーズの象徴でもある「海の守護神シーホース」の姿が。多少小傷はあるものの、しっかり視認できる形で残っているのは嬉しいところ。

シーマスターシリーズは、堅牢さ、端麗さ、防水性を兼ね備えたダイバーズモデルとして展開しているだけあって、50年以上経った今でもその性能は折り紙付き。日常使いできるアンティークウォッチとしてぜひ選んでみてほしい1本である。

ちなみにこれは余談だが、風防のほぼ中央(写真だと針の付け根あたり)にオメガのロゴ「Ω」が刻印されている。これは肉眼ではほとんど見えないぐらい小さいもの。もし手に取る機会があれば注意深く見ていただきたい。

針の付け根の上あたりに「Ω」のロゴが刻印されているのが分かるだろうか?

OMEGA
シーマスター300
品番:165.024
素材:ステンレススチール
サイズ:縦41㎜×横41㎜
ムーブメント:自動巻き
文字盤:ブラック
販売価格:950,000円(税込)
※アンティーク(1967年前後)
【付属品】
アーカイブ(1967年1月)が付属
※価格は2021年6月現在のMOON PHASE銀座店・販売価格です。

MOON PHASE 〜STAFF VOICE〜

防水性能が高いということは、ケースの密閉度が高いということ。それゆえに文字盤や針の劣化も少なく、ドレス系アンティークウォッチ特有の繊細さなどは気にせず使っていただけます。

当店で入荷したモデルには、台座付きのレザーベルトを装着してみました。この台座部分、裏はラバーになっているので、もし汚れても拭き取るだけでOK!

このままでももちろんですが、NATOストラップに替えてみたりと、自分なりにカスタマイズするのもアンティークウォッチの魅力ですので、ぜひ色々と試してみてほしいですね。

シーマスター300のアンティークは国内の流通量が非常に少なくなっており、そのほとんどは海外へと持ち出されております。そのため、今後はさらに本数が少なくなることも予測されます。もしお探しの方は、今のうちに手に入れておくことをオススメします。

所在地東京都中央区銀座1-6-6 GINZA ARROWS1F
TEL03-5250-7272
営業時間11:00〜19:00(日曜祝日〜18:00まで)
定休日水曜日
公式サイトhttps://moon-phase.jp/
【MOON PHASE(ムーンフェイズ)銀座】

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