ブレゲ クラシック 5177「グラン・フー エナメル」【今週の逸本 Vol.130】

グラン・フー ブルーエナメルの色艶

高精度、視認性、洗練されたデザイン……腕時計の理想の姿を表現したブレゲのドレスウォッチ『クラシック』コレクション。

その中から今回ご紹介するのは、貴重なエナメルダイヤルを採用した『ブレゲ クラシック 5177 グラン・フー ブルーエナメル』だ。

エナメルダイヤルとは、ガラス質に覆われたダイヤルのこと。いわば陶磁器と同じで、妙薬を塗り高温で焼くことで作られる特別なダイヤルだ。限られた職人でないと製造ができず、時間とコストもかかるためエナメルダイヤルを採用している時計は数少ない。

なかでも本モデルは、エナメルダイヤルの中でもより高温で焼き上げて作る“グラン・フー”という技法で作られたもので、より艶感が美しく吸い込まれるようなブルーが特徴的な1本である。

この特別なダイヤルの上にごちゃごちゃと何かをのせるのは野暮というもの。本モデルのダイヤルには、ロジウム仕上げが施されたスティール製のブレゲ針の他、アラビア数字とデイト表示、その他チャプターリングにダイヤモンドや百合のモチーフが入るのみと非常にシンプル。

また、一見しただけでは気づかない（見えない？）のが、エナメルダイヤルを採用した時計に入れられるシークレットサインだ。これはブレゲの創業者であり天才時計技師のアブラアン・ルイ・ブレゲの筆跡によるBreguet銘で、6時位置に記されている。

正面から見ただけではまず見えないので、もし時計を見る機会があれば、ぜひさまざまな角度から見て探してみてほしい。

ほか、ブレゲの時計の伝統であるケースサイドのコインエッジや独特な形状のラグなども健在。

クラシックウォッチは薄く作られており手巻きのことが多いが、さすが自動巻き時計を発明したブレゲの時計である。当然のようにこの薄さでも自動巻きムーブメントを搭載している。

時刻を確認するための道具を、身に着ける芸術品にまで昇華させたブレゲのタイムピース。クラシックなドレスウォッチをお探しならば、これ以上ない1本になってくれるはずだ。

MOON PHASE 〜STAFF VOICE〜

世界5大時計ブランドに数えられるブレゲ。その歴史はとても長く、創設者のアブラアン・ルイ・ブレゲがいなければ、現代の腕時計の性能はもっともっと低かったのではないでしょうか。

腕時計を選ぶ際、デザインや見た目だけでなく、そこに至るまでの歴史やロマンに惹かれる方も多いと思いますが、ブレゲの時計はまさにロマンの塊です。細部にまでこだわり抜いて作られる至高の1本は、手にした方を必ずや満足させることでしょう。

機械式時計の礎たるブレゲのタイムピース。ぜひチェックしてみてください！

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