こんにちは、恐竜おねえさんこと生田晴香です。今回は恐竜と同じ時代にいたからか、よく恐竜と間違えられる史上最大の空飛ぶ動物と言われている「翼竜」ケツァルコアトルス(Quetzalcoatlus)についてご紹介します。翼を広げるとなんと翼開長11mにもなります。その大きさでどのように生活していたのか、考えていきましょう。

連載コラム「生田晴香、恐竜と生きる」。福井恐竜博物館 公認恐竜博士、古生物学会友の会・恐竜倶楽部メンバーでもある自他共に認める恐竜ラバーのタレント生田晴香が、恐竜の素晴らしさを隅から隅まで語り尽くす。壮大な歴史とドラマ、未解明の不思議が交差する魅惑の恐竜ワールドへ、ようこそ。- dino.network編集部

翼竜とは?

翼竜についてのオススメ本

翼竜は、恐竜と同じ中生代三畳紀後期に誕生した爬虫類で、世界の至る所で生息していました。恐竜類とは近縁の主竜類にも含まれます。頭蓋骨を見てみると、目の後ろに穴が2つ空いており、恐竜と同じく四肢動物のグループである双弓類ということが分かります。

長い指の骨の先まで膜のようなもので覆われていて、第4指の他の指とは比べ物にならないくらいこの翼で空を飛んでいました。鳥も飛べるので、空は空で住み分けていたかもしれません。

現在では残念ながら見かける事ができません。なぜならば、約6600万年前に恐竜(鳥類除く)と共に全て絶滅しまったからです。恐竜類でもある鳥類は絶滅していないのに、翼竜は絶滅してしまったのはなぜか、気になるところです。

翼竜といえばプテラノドンが一番有名で、「どんな恐竜が好き?」って聞くと「プテラノドン!」と答えられる率高いですが「ケツァルコアトルス」と答えられる率もその次に高く、人気です。

そう答えるだいたいの人間が、自分は恐竜の事よく知ってますよ感出して(ちょっとマニアックな恐竜出してみました)的なドヤ顔だったりするのですが、「それ恐竜じゃないよ」と突っ込んでからの元々知ってましたアピールはあるあるパターンだったりするので今ではなんとも思いません。

それくらい人気の翼竜ではありますが、好きな恐竜を聞いて翼竜で答えられるというのは、好きな芸能人を聞いてチンパンジーと言われてるようなものでお互い会話が噛み合ってないよ状態でわけがわからないので、翼竜のことをもっと皆に知ってもらい、どうせなら最大級の人気翼竜をよく知ってほしいと思うわけです。

というわけで、紹介していきます!

ケツァルコアトルス・ノルスロピ

アズダルコ類の翼竜類で、1971年に化石が発見され、1975年に新種として記載されました。

名前の意味は、「ケツァルコアトルス」はアステカ神話で風の神として崇拝されていた翼を持つ神、「ケツァルコアトル」にちなんでいて、「ノルスロピ」はアメリカの飛行機メーカー、ノースロップ社の創業者にちなんで名付けられました。

アメリカのテキサス州にある白亜紀末の地層から化石が発見され、約7500万年前から6600万年前くらいの時代にいた翼竜で、白亜紀末で絶滅しています。

アメリカの発見された地層から、大きな河上が流れる熱帯の内陸部に生息していたのではないかと考えられています。

細長い顔と尖った顎…Googleでケツァルコアトルスを画像検索してみたときに、その尖ったクチバシで獲物を刺している画像が出てきたのですが、完全にありえない話ではないですよね。完全に突き刺すというよりは潰したりして敵を弱らせたり…

歯はないので丸呑みです。魚やトカゲ、恐竜の子どもなんかも 食べて大きくなっていったのでしょう。といってもぶくぶく太ったら飛ぶのに重さが邪魔になるのでまんまるく太ってはなかったでしょう。まんまる翼竜想像するとかわいいですけどね。

首はそんなに柔軟性はなく足は丈夫だったと思います。

翼を広げるとその距離約11mと、とてつもなくでかいですし、背の高さもキリンくらいに身長があるので、迫力がありますね!

さて、それだけ大きいわけなのですが、体重はどれくらいだと思いますか?

ケツァルコアトルスの体重は?

はい、ここでヒントいきます。

ヒント見ずにちゃんと考えてから先へ進みたい方はスクロールストップしてくださいね!

ヒントは、骨がスカスカしているのでそこまで重くありません。歯もないですし、何千キロもあったら飛べないと思います。

 

 

はい、正解は…正解といっていいのかアレなところなのですが、1の70キロ、2の240キロ、どちらも正解です!

最近までは70キロだと思われていたのですが、70キロだと筋肉があまりにもなかったことになるので長く飛び続けられるのはキツいでしょう。

なので、もっとよく研究してみると240キロはあったのではないかと思われてきています。ですが、240キロもあっても長く飛び続けてられないだろうと考えられます。

結局はわからないという事になりますが、1と2どちらも翼竜を学んでれば出てくる数字なので答えとしては3以外正解にします。

そもそもあの大きさで飛んでたのか問題もあったりしますし、翼開長11メートルもなかったのでは説もあって結局は謎です。

皆はどう思いますか?飛んでてほしいという希望はあるのですが実際はどうだったか気になりますね。これを考えるのも翼竜の楽しみ方ですね。どんどん迷いましょう。

そんなわけで今回は、翼竜ケツァルコアトルス紹介でした。では、また次回!

生田晴香 | Haruka Ikuta
恐竜タレント。TV、CMのほかモデルとして活躍中。福井恐竜博物館の公認恐竜博士で恐竜検定所持。恐竜トークショー、クイズ、鳴き声コンテスト審査員。古生物学会友の会&恐竜倶楽部メンバー。恐竜のうた「ダイナソーDANCE」監修。実は元あやまんJAPAN。
YouTubeちゃんねる「恐竜わっしょい!」始めました。

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