年間100本以上の映画を鑑賞する筆者が独自視点で今からでも・今だからこそ観るべき または観なくてもいい?映画作品を紹介。
古くはゴールドラッシュ、今ではIT企業などの躍進によって発展が続くサンフランシスコ。その陰で時代に取り残されていく貧しい黒人たちの切ない生き様を描くヒューマンドラマ、『ラストブラックマン•イン•サンフランシスコ』。

ブラッド・ピットが牽引するプランB参画のヒューマンドラマ

黒人青年ジミーは、かつて家族と共に暮らしていたある家を愛し、再びその家で暮らすことを夢見ていた。それは祖父が設計し建築したヴィクトリア朝様式の美しい邸宅。
しかしその家のある場所はいまや裕福な白人しか住めない地域と変貌し、生活コストは高騰、ジミーら貧しい黒人たちはハーレムのような貧民街に追いやられたり、ホームレス化するほかない状況であり、ジミーは親友のモントと共に、毎日その家のある地域まで足を運んでは、住人のいないときを見計らってはちょっとした修繕をしていた。

かつてゴールドラッシュに沸き、その後多くの日系人の住む街から黒人の街へと変わり、現在ではIT企業などでひと稼ぎした者たちが住む上流階級的都市に変貌したサンフランシスコ。
そのサンフランシスコで生活しながらも高騰する生活費についていけず、貧民街へ遠いやられていく黒人たちの悲哀を描いた、静かな作品。

製作にはブラッド・ピット率いるプランBエンタテインメントが参画している。