いつか金持ちになりたい、と願っていいのは小学生くらいまでの話。大人ならば、いつか、ではなく、いますぐに!と願い、そのために努力せねばなるまい。いつかは!というのといますぐ!というのでは意味がまるで違うものだ。
その意味を理解してくれる、つまり本気で成功したい!と願う人たちに共有しておきたい、一つのコンセプトがある。起業におけるKPIと言ってもいい。それはサーティーミリオンクラブ、という考え方である。
最近の若者は野心も出世欲もあまりないというけれど、それは本当ですか?
(綺麗な、あるいはカッコいい恋人と一緒に)いい車に乗ってどこかへ出かけたくないですか?人混みを避けてサクッと海外旅行に行きたくないですか?いい家に住んで質のいい家具に囲まれて、ゆったりとした時間を味わいたくないですか??
生涯賃金を短期間で一気に稼ぐことを目指せ
分かりやすく人生の目標を立てたい人に、僕は「サーティーミリオンクラブ」というコンセプトを提唱している。
それは、いまから起業を目指したり、社会的な成功を夢見る野心溢れる若者(50歳過ぎていても、残り人生を前倒ししてやる!と思う人は、サミュエル・ウルマンの『青春』を引合に出すまでもなく、”若者”と言える。いや、言いたいw) に、簡単に目標を示せるコンセプトだ。
簡単に説明しよう。
まず、サーティーミリオンとは言うまでもなく3000万のこと。これは人数でも日数でもなく(当たり前だが)ずばりお金。3000万円のことである。
そして、サーティーミリオンクラブとは、3000万円をゲットしろ、という意味でもないし、年収3000万円を目指せいう意味でもない。サーティーミリオンクラブが提唱するのは、年収3000万円×(就労年数-あなたの年齢)=生涯獲得資産確保を目指すという考え方 だ。
目標をお金に換算するのはどうよ?という人もいるだろうが、世の中の大抵のことにはプライスタグがついている。言い換えれば、お金で解決できない問題は少ないということだ。だったら、自分自身の夢を叶えるための値段を知っておくべきだし、そのために必要な資金がいくらなのかを予め理解しておくべきだ。
そして、サーティーミリオンクラブの考え方=年収3000万円×(就労年数-あなたの年齢)=生涯獲得資産 をゲットすることを目標とすることで、あなたの夢にKPIが設定される。目標が具体的になることで、その実現方法を具体的に考えることが可能になるのである。
これによって、成功の方程式をシンプルに捉えることが可能になる。仮にあなたが25歳として65歳で引退するならば、残りの就労年数は40年だ。3000万円x40年であれば、あなたの目標獲得金額は12億円となる。
あなたが40歳なら、3000万円x25年で、目標金額は7.5億。大卒の平均生涯獲得賃金は約3億円だから、その場合は平均的な人生より4.5億円分多く働く、しかも短期間で、というということになる。こういう目標を持ち、その実現のためにはどうしたらいいのか、ということを考え計画し、挑戦すること。実現したらあなたは晴れてサーティーミリオンクラブのメンバーになった、ということになる。
たとえばベンチャー企業の創業者になるという選択もいい。ベンチャーで働くということは一生分の仕事を数年でやって、一生分の賃金を数年で稼ぐ、ということだ。首尾よくまとまった金を手に入れたら、あとはその成果を使って新しい試みにシフトすればいい。人生はとてもとても短いので、早めに稼いで可処分所得と可処分時間をなるべく若いうちに得る。それがベンチャーの本質だと考えるのである。
もちろん特定の正解というものはない、答えは人それぞれでいいと思う。
なので、ここで書くことは僕が考える解にすぎないことを、予めお断りしておく。
(あくまで僕が考える回答なので、それは違う、俺はこう思う的なコメントは他所でやってください)
つまり成功を目指す若者にとりあえず目指すべきラインとして、残り就労年数 x 3000万円を、何年で稼げるかを考えることを勧めているわけだ。人生のゴールを数値化すれば、物事はかなりシンプルになるからだ。
一攫千金でもいいし、ある程度の期間を設けて挑戦してもいい。
だけど若いうちにお金を持つほうが人生は楽しい。
《残り就労年数 x 3000万円》を、一発で稼いでもいいし、毎年に平準化してもいい。だけど老人になってお金をもらっても楽しい使い道はほぼないので、前倒しして考えないといけない。
僕はよくいうのだけど、プラダのスーツが似合ううちに金を稼がないと、あまり良いことがない。腹が出て、シワまみれになってからでは、金の使い道がなかなかない、というものだ(もちろん65歳になってもイケてる大人でいられれば、それはそれでもいいかもしれないが、たいていの老人はゴルフ以外のスポーツはあまり楽しめないし、恋も冒険もなかなかに難しくなるだろう。最新ファッションを楽しむこともなかなかできないでしょう?)。
年収3000万円 とは、日本の富裕層の該当条件だと言う。
確かに3000万円あると、極端な無駄をしない限り、足りないということはない。 前述した通り、人生のほとんどの問題は金で解決し得るもの。お金で幸せを買えないかもしれないが、たいていの不幸を回避することはできるのが現実だ。人生のゴールを数値化することで、成功イメージを実体化すること、すなわちサーティーミリオンクラブを目指す、ことは、あなたの人生の目標をシンプル化し、実現を近づけるためのKPIとなるはずなのである。
そして、どうやったらサーティーミリオンクラブの目標を実現できるか、を考えることは人生を豊かにすること、そのために前倒しで働くこと、そのモチベーションを生み出すことになる。
ゴールドマン・サックスの上級パートナーになれればもちろん話は別だが、大企業に入って一生勤め上げても、サーティーミリオンクラブにはなかなかは入れない。違う人生の選択が必要になるのだ。
大企業に入る、安定した職業につく、ではなく、サーティーミリオンクラブに入ることを目指し、その実現方法を考えれば、就職先も多様化する。
上場したGoogleにいまからはいるより、これから上場するユニコーンベンチャー候補に入る方が、サーティーミリオンクラブの目標達成には都合がいい。ベンチャーを自ら興して社長にならなくとも、創業まもないベンチャーに入って、活躍し、幹部社員になれれば、十分なリターンを得ることが可能だろう。
え?起業するのはやっぱり怖いし、小さいベンチャーに入るも不安だって??
そういう人のために、大事なアドバイスを一つしておこう。
成長の可能性や社会貢献ができるベンチャー、革新的な技術やコンセプトを持っている注目のベンチャーで働けば、仮にそのベンチャーがつぶれたとしても、あなたが一所懸命働いていさえすれば必ず転職先が見つかるんだな、これが。
若者が草食化し、大学生が大企業志望になりすぎて採用側とのミスマッチを起こし、内定をもらえなくてさらに弱気になってくる。そういう連鎖を断ち切るには、多くの若い世代が「俺は生涯獲得賃金を前倒しにもらってやる」、そう思うしかないと思う。社会を恨んでもしょうがない。自力で変えるしかないのだ。
だから安心して・積極的にチャレンジするべきなんですよ(笑)
小川 浩 | hiro ogawa
株式会社リボルバー ファウンダー兼CEO。dino.network発行人。
マレーシア、シンガポール、香港など東南アジアを舞台に起業後、一貫して先進的なインターネットビジネスの開発を手がけ、現在に至る。
ヴィジョナリー として『アップルとグーグル』『Web2.0Book』『仕事で使える!Facebook超入門』『ソーシャルメディアマーケティング』『ソーシャルメディア維新』(オガワカズヒロ共著)など20冊を超える著書あり。