連載コラム「生田晴香、恐竜と生きる」。福井恐竜博物館 公認恐竜博士、古生物学会友の会・恐竜倶楽部メンバーでもある自他共に認める恐竜ラバーのタレント生田晴香が、恐竜の素晴らしさを隅から隅まで語り尽くす。壮大な歴史とドラマ、未解明の不思議が交差する魅惑の恐竜ワールドへ、ようこそ。- dino.network編集部
「ジュラシック・ワールド」シリーズ/これまでの簡単なあらすじ
『ジュラシック・ワールド』(2015)
恐竜テーマパーク「ジュラシック・ワールド」がオープン。遺伝子組み換え操作によって創り出された巨大で凶暴な恐竜インドミナス・レックスが逃げ出し大惨事に。ティラノサウルスやラプトルが、恐竜監視員オーウェンと協力してバトル。
『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(2018)
「ジュラシック・ワールド」元管理者のクレアは、元恐竜監視員のオーウェンと共にかつての惨事以来放置され野生化した恐竜が暮らす島へ。敵陣営が売買の為恐竜をアメリカ本土へ移動させるも、島の火山が噴火。さらに移動させられた恐竜は競売へ。敵は殺しに特化した賢い恐竜インドミナス・レックスだけではなく、なんとクローン人間まで創っていた──。
鑑賞前の予想と予告のネタバレ
ジュラシックシリーズが公開29年にしてついに完結…終わってしまうのがさみしく、永遠に終わって欲しくないけど早く映画は観たいという気持ちでした。
新三部作「ジュラシック・ワールドシリーズ」のこれまでの作品は、内容的にも恐竜にも大満足していたので、今回の最新作も期待していました。
海外では賛否両論のようですが、美しい恐竜が出るので自分としてはそれだけで最高です。他の人の評価は気にしてはいけません。
前作ではアメリカ本土に恐竜らが解き放たれ世界に広がっていったところまでの話だったので、最終章なのにこれまでのシリーズと違った人間と恐竜の共存という新しい話になるのがどうなるのか、気になってました。
オーウェンとクレアの関係は、これまでのシリーズを見た限りでは、相性が悪そうなのにキスしてたりとよくわからない関係性で『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(2018)では最終的にはくっついていました。
ふたりは水と油❓
— ジュラシック・ワールド (@jurassicworldjp) July 22, 2022
それともお似合い❓
ロマンスからも目が離せません�#ジュラ2週連続#金曜ロードショー#ジュラシック・ワールド pic.twitter.com/oggn43E678
なんだかんだでクレアがオーウェンに耐えられず、恋人としては離れつつもいい友だちとして適度な距離感で過ごしているのでは? と予想していました。
映画公開前には、新恐竜や過去キャラなどがどんどん紹介されていたのですが、推しのヴェロキラプトルの「ブルー」の子どもまで公開されてるどころか親子グッズまで販売されていたので、既に予告でネタバレをくらってしまった感じでした。
前作では1人で行ってしまったブルーにまさか家族ができるなんて…きっと大切にするだろうに、知らぬ間にブルーに大切なものができていたことにショックでしたね。
ベータはブルーに似てすごく可愛いのですが「ジュラシック・ワールド」シリーズのヒロインがいつの間にか子持ち…なんとも言い表せない感情が感情が襲います。
単純に可愛い子が増えて嬉しいのに素直に喜べないのです。推しの幸せを永遠に願ってはいるのですが、せめてブルーの口から「出来ちゃった」と教えて欲しかったのです。ゆうてブルーは言葉を話さないので劇場で知りたかった…と、この件は永遠に止まらないので心を落ち着かせたところでこのへんで。
なんだかんだで、ブルーの子どもベータが誘拐されるというのは広告・宣伝で知っていたので、ブルーと共にオーウェンらがジュラシック・パークの歴代メンバーを巻き込み助けに行く話かと予想していました。
果たして実際は…?(次回のコラムにてくわしくご紹介します)
字幕と吹替どっちがいいの?
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— ジュラシック・ワールド (@jurassicworldjp) August 5, 2022
公開1週目にして
興行収入2⃣0⃣億円突破�
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恐竜たちの劇場の“支配”は
まだまだ止まらない‼
「ジュラシック」旋風が
日本を席巻中��#最後のジュラ を見届けよう�
『#ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』大ヒット上映中� pic.twitter.com/rbPgJVreO2
恐竜をちゃんと見たいので、基本的には字に集中しなくて良い吹替派だったのですが、今回は違います。
個人的にオススメなのは字幕です。吹替でよっぽど好きな声優、芸能人がいる場合は両方見てください。会話の内容はもちろん同じなのですが、若干違ったところもあります。
クレアが「私が14歳の頃…」という昔話をちゃんと話してくれるんだ?!という驚きのシーンが結構お気に入りだったのですが、吹替では「そうね…」みたいな感じでさらっと終わったりしていたのが寂しかったです。
また、肉食恐竜のことを字幕では「肉食竜」と表現してるのに対して、吹替では「肉食獣」と言っていました。
「獣」はほにゅうるいに対して使うので、肉食恐竜に対しては肉食獣とは言わないのですが、気になりました。細かいところなのでもしかしたら専門家しか気付かないかもしれませんが、字幕の方が正確性があってよかったです。
ゆうてどちらもいいところはあるし楽しいので、皆さんも字幕と吹替両方見てみるとより楽しめるでしょう。
映画は、シリーズ続編でありながらエリー・サトラー博士の為の特別編のような、単行本の漫画でいうおまけの4コマでこれまでのメンバー大集合!みたいな感じのパニック映画のようにも思えました。
本編ではいろんな恐竜が活躍します。また、クローンとして生まれた謎の少女メイジー(画像中央)の衝撃的事実も発覚し、オマージュ要素も多くいろいろと詰め込まれてたのでこれまでのシリーズファンは嬉しくなる要素たっぷりです。
ただ、ブルーの出番が少ない印象でした。番外編で、ブルー親子の暮らしを永遠に流すだけのほとんど人間が出てこないラプトル版を作ってもらいたいですね。
今回はネタバレしたい心を抑えました。次回のコラムでは完全にネタバレだらけで語りますので、最新作をまだ観ていない方はぜひ映画館へ。
では、また次回!
映画情報
『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』
全国公開中
監督:コリン・トレボロウ
脚本:エミリー・カーマイケル、コリン・トレボロウ
出演:クリス・プラット、ブライス・ダラス・ハワード、ローラ・ダーン、ジェフ・ゴールドブラム、サム・ニール、ディワンダ・ワイズ、マムドゥ・アチー、BD・ウォン、オマール・シー、イザベラ・サーモン、キャンベル・スコット、ジャスティス・スミス、スコット・ヘイズ、ディーチェン・ラックマン、ダニエラ・ピネダ
キャラクター原案:マイケル・クライトン
ストーリー原案:デレク・コノリー、コリン・トレヴォロウ
製作:フランク・マーシャル、パトリック・クローリー
製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ、アレクサンドラ・ダービシャー、コリン・トレヴォロウ
配給:東宝東和
(c)2021 Universal Studios and Storyteller Distribution LCC. All Rights Reserved.
公式サイト:https://www.jurassicworld.jp/
生田晴香 | Haruka Ikuta
恐竜タレント。TV、CMのほかモデルとして活躍中。福井恐竜博物館の公認恐竜博士で恐竜検定所持。恐竜トークショー、クイズ、鳴き声コンテスト審査員。古生物学会友の会&恐竜倶楽部メンバー。恐竜のうた「ダイナソーDANCE」監修。実は元あやまんJAPAN。
YouTubeちゃんねる「恐竜わっしょい!」始めました。