運転は苦手だが、車への憧れを抱く女子ドライバー。車があれば活動範囲や趣味の幅が広がり、人生をより充実させることができるのに、と日々葛藤。課題や苦手意識を克服し、憧れの車を颯爽と乗りこなしたい。そこで今回、新型BMW1シリーズにて、長距離ドライブにチャレンジ。試乗して体感したことを自身の運転と共にレポートする。
(写真:永元秀和、dino.network編集部)

初級者が運転に対して日ごろ感じていること

前回、BMWドライビングエクスペリエンスにて運転技術の基礎を学び、運転に対する気持ちに変化があった。今まで難しく考えていた運転だったが、レッスンを通じ、“運転は楽しいものだ”と再認識することができた。

しかし、公道となると状況は異なる。どうしても時間がかかってしまう駐車や、高速道路での合流など、初級者が苦手とするシチュエーションが多々ある。周囲の車との兼ね合いから、常に適切な状況判断が求められるため、運転に焦りが出てしまいがちだ。

今回試乗する1シリーズは運転支援技術が充実しているため、自身の技術だけでは運転が心配という初級者にも安心。ドライビングエクスペリエンスにて操作方法の指導を受けたものの、実際の公道でもうまく使いこなすことができるのか、挑戦してみる。

ドライブに向かったのは千葉県 房総半島。東京湾アクアラインを利用し、早速ドライブへ向かう。

高級感のある外観と乗車するだけで期待してしまう車内装備

BMW1シリーズは、2004年に初代モデルが発売。次いで2011年に2代目がリリースされ、今回試乗をするのが、昨年2019年11月に登場した3代目のモデル。BMWの中で最もコンパクトで扱いやすく、エントリーモデルとして人気を集めている。先代モデルは、Cセグメント唯一のFRモデルであったが、この3代目からFFに変更。FF化に伴い室内スペースが広くなり、乗降性と乗り心地がさらに向上している。

1シリーズの外観で目に付いたのが、BMWの代名詞と言われているキドニー・グリル。かつてのモデルと比べ大型化し、左右が連結されたダイナミックな新デザインとなっている。シャープなLEDヘッドライトと伸びやかなボディでスポーティーさを演出。高級感のある外観に、ドライブへの気持ちが高まる。

運転席・助手席には、一体型ヘッドレストが備わっているスポーツ・シートを採用。ホールド性が高く、運転姿勢を安定させてくれるため、正しい操作を行うことができる。このようなタイプのシートに乗ることが初めてだったため、座っただけでも新鮮さが感じられた。

運転席・助手席にはスポーツシートを採用

置くだけで充電できるワイヤレス充電

まずは、BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタントを体験。目的地への検索や天気予報の確認などはもちろん、ラジオや車内の温度調整などの操作が可能な車載AIアシスタントだ。※M135i XDrive のみに標準装備

「OK BMW、海ほたるへ行きたい」の一言で、目的地がナビにセットされた。

学習し、常に情報のアップデートが行われるAIアシスタント。さらに、「OK B」「OK 135i」など呼び名を任意の名称に変更することができため、対話をする感覚でより自然に話しかけられる。

室内も広々としていて乗り心地も快適だ。視界が広く、前方も見やすい。運転をしてみて、見た目以上に取り回しがしやすかった。コンパクトカーとはいえ目の前にすると車体が大きい印象だったが、実際に乗ってみると運転しやすく、エントリーモデルとして人気が高いことが分かる。

液晶のメーターパネルの先に目がついたのが、フロントガラスに投影されたヘッドアップディスプレイ。運転時の時速とルート案内にまつわる情報が映し出されている。とくに初級者は、音声によるルート案内を聞き逃してしまったり、運転をしながらナビを確認することが難しかったりする。運転しながら自然にルート案内が確認できるシンプルな表示は、非常にわかりやすかった。

また、房総へ向かう道中はトンネルが多く、ライトを付けたり消したりしなくてはならないシーンが多かった。つけ忘れを防止してくれるオートライト機能と、対向車がすれ違う際に光を弱めてくれるハイビーム・アシスタントが役に立った。運転しながら他の操作をする余裕がない初級者にとって、便利な機能だと感じた。

ボタンひとつで簡単操作 BMW最新の運転支援機能

パーキング・アシスト機能を駐車場にて挑戦。
パーク・ディスタンス・コントロール(PDC)は、狭いスペースでの駐車や車庫入れをサポートしてくれる機能。センサーが自動的にスペースを感知し、ボタンひとつで駐車することができる。

【自動駐車】BMW パーキング・アシスト

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公道で使用することに強張っていたが、操作してみると駐車まで非常にスムーズだった。モニターで車の動きを確認することができるため安心だ。今までは駐車に時間がかかってしまうため、そのまま頭から駐車することも多かったが、車を出すときに苦戦してしまう。この機能が備わっていれば、いざというときに非常に安心だと感じた。

また、ハンドルの動きを見て、どれくらいハンドルを回したら良いのか、どのようにしたらスムーズに駐車できるか、再認識することができた。

狭い道などで対向車と鉢合わせしてしまったときなど、リバース・アシストを利用したい。時速35km以下の走行時に、直近50mの通った道を自動的に記録し、ルートに沿ってそのままバックしてくれる機能だ。狭い道が続く住宅街や、進んだ先が通行止めだったときなどさまざまなシーンで活用することができた。

※アクセルとブレーキ操作はドライバー自身で行う必要があります。

【狭い道でも安心】BMW リバース・アシスト

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また、障害物との距離で音の大きさが変わり、危険を知らせてくれるパーキングアシスト機能は初級者にとってありがたい機能だ。障害物が接近しているときや、後方の安全確認が不十分だったときに役に立った。

運転時の危険は、思いも寄らないことで巻き起こされる。路面状況や運転による疲労などあらゆる理由などが挙げられる。運転スキルの違いに問わず、アシスト機能はあると非常に安全だと感じた。

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