『アートウィーク東京』
「アートバーゼル」と提携し、国内アート市場の活性化をめざす
『アートウィーク東京』は、東京の主要なアートスポットを結びつけるイベント。東京の現代アートを支える場所や人物を国内外のより多くの人々に紹介し、日本のアートの国際的な認知度を高め、日本と海外のアートシーンの交流を促し、日本における現代アートの健全で活発なエコシステムを構築し、地域の特性と国際的な活動の連携を促進することを目的としている。
昨年の協力も経て、さらに今年は日本で初めて「アートバーゼル」と提携し、国際発信だけでなく国内アート市場の活性化も目指している。
調査レポートによると、グローバルなアート市場では 2020年から 2021年にかけて29%成長し、コロナ前を上回る651億米ドル(約8兆1,611億円)※1という市場規模になっている。一方、国内のアート市場は 2018年から 2019年にかけて 4.9%伸び 2,580億円※2に達したが、新型コロナウイルスの影響もあり 2021年は 2,186 億円※3に減少している。
出所:※1:“The Art Basel and UBS Global Art Market Report”
※2:「日本のアート産業に関する市場調査 2019」(一社)アート東京・(一社)芸術と創造
※3:「日本のアート産業市場調査 2021」 エートーキョー / 芸術と創造
このような状況の中『アートウィーク東京』はコロナ禍でも成長し続けることが可能な、グローバルなアート市場の視点を取り込み、国内のアート市場を盛り上げるため、世界最高峰のアートフェアである「アートバーゼル」と提携。東京都や国内のアート業界が一丸となり、『アートウィーク東京』の開催に取り組むこととなった。
《 「アートバーゼル」 概要 》
世界最高の規模と質を誇る近現代美術のアートフェア「アートバーゼル」。毎年、拠点となるスイスのバーゼルをはじめ、香港、マイアミビーチ(アメリカ)で開かれるアートフェアには、世界各地から大勢のアートファンや専門家が集まり、2022年にはパリでの開催も発表されています。国際的なアートイベントにおける高度な専門知識や経験を有する「アートバーゼル」は、「アートウィーク東京」がめざす現代アートの健全で活発なエコシステムの構築や、国際的なネットワークにおける東京の地位を確立するために欠かせない存在。(https://www.artbasel.com/)
3つの進化ポイント
本年度の「アートウィーク東京」は、より進化したさまざまなコンテンツが登場。東京の現代アートを牽引する美術館やギャラリー、アートスペースが企画する展覧会はもとより、日本の現代アートの美術史的文脈や対話に焦点をあてたオンラインのトークシリーズなど多彩なプログラムを実施する。
ポイント1:
5つの美術館/インスティテューションが増加し合計11施設参加 オンライントーク・プログラムによる美術教育も
『アートウィーク東京』は、すでに東京に備わる豊かな文化基盤の結びつきを活性化することで、国内外の幅広い層のアートファンがより身近に日本の現代アートの魅力に触れる機会を創り出す。なかでも、専門知を蓄積し啓発的な役割を担う美術館や、長い文化支援の歴史を誇る民間企業は、東京のアートコミュニティーの発展に欠かせない存在となっている。
昨年度は、「アーティゾン美術館」、「東京国立近代美術館」、「東京都写真美術館」、「森美術館」、「ワタリウム美術館」と、「東京オペラシティ アートギャラリー」の 6 つの美術館/インスティテューションがシャトルバスの主要中継地となり、都内各エリアで現代アートを体験する入り口としての重要な役割を果たした。
本年度はさらに、「国立新美術館」、「東京都現代美術館」、「東京都庭園美術館」、「銀座メゾンエルメスフォーラム」、「資生堂ギャラリー」の5つが加わり、合計11施設に拡大。これらの文化施設の質と多様性を通じて、東京のアートシーンの豊かさを改めて実感することができる。さらに、昨年も好評だったオンライントーク・プログラムも実施される。
ポイント2:
老舗から若手まで多様な現代アートを扱う41ギャラリーが集結
『アートウィーク東京』は、日本の近現代美術の長い歴史を、現在そして未来へと繋ぐこともめざしている。
本年度の参加ギャラリーには、1950年創業の老舗「東京画廊+BTAP」、90年代から東京の現代アートシーンの形成に貢献してきた「オオタファインアーツ」、「ギャラリー小柳」、「スカイザバスハ ウス」、「タカ・イシイギャラリー」、2000年代に台頭してきた「Take Ninagawa」、「MISAKO & ROSEN」、「無人島プロダクション」などのほか、海外に拠点をもつ「Blum & Poe」や「ペロタン東京」らが並ぶ。
さらに、本年度は、「KANA KAWANISHI GALLERY」、「KOTARO NUKAGA」、「Fig.」、「LEESAYA」などの新進ギャラリーが参加するほか、日本を代表するアーティストの村上隆が率いる「カイカイキキギャラリー」や、写真専門のギャラリーとしての確固たる地位を築いた「PGI」など、いずれも東京のアートシーンを形成する重要なギャラリーが揃っている。
ポイント3:
専用アプリと無料のシャトルバスで新しいアートアクティビティがより身近に
『アートウィーク東京』の特徴でもある美術館やギャラリーなど都内主要なアートスポットをつなぐ無料シャトルバスの運行。東京の風景を楽しみながら、効率よくアートシーンを体験する最適な手段だ。
昨年は4つのルートを設けそれぞれ15分間隔でシャトルバスを運行。本年度は6ルートに増やし、さらに多くのアートスポットを巡る。
専用アプリ「アートウィーク東京」
無料アプリ『アートウィーク東京』専用アプリでは、シャトルバスの運行状況の確認のほか、ルートマップや会場案内を調べることが可能。本アプリによって『アートウィーク東京』をより楽しむことができ、新しいアートアクティビティの体験に導いてくれる。
※専用アプリのリリースは 9月を予定
アートバーゼル ディレクター・アジア アデリン・ウーイ氏のコメント
アデリン・ウーイ氏 プロフィール
香港、バーゼル、マイアミで毎年開催されるアートフェア、アートバーゼルのディレクター・アジア。セントラル・セント・マーチンズで学んだ背景を持ち、20年に亘るアジア各地での経験に裏付けられたアジア地域の多様なアートシーンとマーケットについての知見を生かし、香港にて毎年開催されるアートバーゼル香港の指揮を執る。
「東京が誇るアートとカルチャーの豊かな土壌の更なる発展に貢献するアートウィーク東京の開催に再び協力することができて嬉しく思います。アートウィーク東京への支援の継続は、東京のアートコミュニティーに対する敬意の表れであり、 成長を続けるアジアのアートシーンの発展に長期的に貢献してきたアートバーゼルの理念を反映するものです。」
アートウィーク東京 ディレクター 蜷川敦子氏のコメント
蜷川敦子(にながわ あつこ)氏プロフィール
『アートウィーク東京」』共同創設者・ディレクター/Take Ninagawa代表
2008 年、東京・東麻布にギャラリー「タケニナガワ」を設立。以降、国際的な文脈の中で日本のアーティストを紹介することに努める。アートバーゼル香港のセレクションコミッティー。グローバル・サウス問題を扱うアートのためのプラットフォーム SOUTH SOUTH にコラボレーターとして関わる。2021年一 般社団法人コンテンポラリーアートプラットフォームを共同設立、「アートウィーク東京」を立ち上げる。
「アートウィーク東京は、東京のアートシーンの創造性や多様性を体験する国際的なアートイベントです。東京を代表する美術館やギャラリーの積極的な関わりや、行政の全面的な支援には、東京のアートコミュニティー全体が、健全なアートシステムの構築を望み、より多くの人々が現代アートを身近に体験できる環境を整えたいと願う切実な決意が表れています。豊富な経験や専門知識をもつアートバーゼルをパートナーに、アジアおよび世界における現代アートの都市として、東京の存在を確立したいと考えています。」
アートウィーク東京概要
名 称 : アートウィーク東京 (英:Art Week Tokyo)
会 期 : 2022年11月3日(木)〜11月6日(日)※4日間
会 場 : 都内 52軒の美術館/インスティテューションとギャラリー/AWT インフォメーションセンター
主 催 : 一般社団法人コンテンポラリーアートプラットフォーム
提 携 : Art Basel(アートバーゼル)
参加美術館等:都内11施設
参加ギャラリー : 都内41ギャラリー
問い合わせ:info@artweektokyo.com
公式URL:https://www.artweektokyo.com/(プログラムの詳細は6月発表予定)