ボクシングWBO世界ウェルター級チャンピオンのテレンス・クロフォードが無敗の挑戦者エギリウス・カバラウスカスを9ラウンドノックアウトで破り、王座防衛に成功した。

Terence Bud Crawford on Instagram: “You all about to see some fireworks tomorrow. #teamcrawford . Pic by @4mikeywilliams”

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パウンド・フォー・パウンド最強を争うクロフォード

画像1: Terence Bud Crawford on Instagram: “It’s about that time. #letsgo” www.instagram.com
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It’s about that time. #letsgo

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眉尻が八の字に下がったクロフォードは、顔だけ見るとそれほど強いように見えないが(失礼w)、実際はおよそ欠点が見つからないほど完璧なボクサー。

(ウェルター級としてはさほど大きくはない)173㎝の身長ながら、長いリーチと、敵のスタイルや特性を瞬時に見抜き短時間に最適なゲームプランを組み立てることができるセンスの良さで、これまで35戦35勝無敗の、完璧なレコードを積み上げてきている。

クロフォードは、パワーやスピードで序盤から相手を圧倒していくタイプではなく、相手を見切りながら、徐々に敵を攻略していくボクサーだ。同じテクニシャンでも スキルそのものの完成度の高さで(早めに)勝負を仕掛けるロマチェンコと違って 相手の戦略を読みながら試合を組み立てていく頭脳派なのである。

クロフォードの特質どおりの試合展開

序盤はカバラウスカス。冷静な試合運びながら、クロフォードの顔面に強打を当てることに成功。3ラウンドまでは、明らかにポイントを稼いでいた。

4ラウンドからクロフォードが右のリードパンチ(クロフォードはサウスポー)を多用しながら攻勢に転じる。この辺りはいかにも試合巧者のクロフォードの面目躍如といったところだ。速く力強い左右のフックを得意とするカバラウスカスに対して、ジャブからフックへと自在に変化するリードパンチでクロフォードは、距離をあけた安全策ではなく、自らも被弾する恐れのある中間距離で戦い続ける。その勇気が功を奏して相手に強い圧力を与えることにつながってきている。

3ラウンドにはカバラウスカスの強打を受けて、やや危ないシーンも見られたクロフォードだったが、いつのまにか難敵の攻略法を編み出し、実行に移しているのはさすがの一言。
クロフォードとしてもカバラウスカスのパンチを受けないわけではないし、効いているようにも見えるのだが、ダメージを受ければ長い腕を折りたたんで防御を固めて凌ぐ。とはいえ、距離を取ることがないので、過度に攻勢を譲ることがない。
その結果7ラウンドにはダウンを奪い、さらに9ラウンドにはさらに2度のダウンを奪って仕留め切った。

スター揃いのウェルター級か、階級を変えて相手を探すか

現在のウェルター級には、パッキャオやエロール・スペンスなど人気と実力を兼ね備えたスターが目白押しだが、いまのところ実力ではクロフォードが頭一つ抜き出ている印象だ。

今後はミドル級へのステップアップの可能性を示唆するクロフォードだが、同階級でのスーパーファイトの実現も期待される。クロフォード自身は去就への明言は避け、強い相手なら誰とでも闘うとだけコメントしているが、果たしてクロフォードの決断はいかに?

画像: パウンド・フォー・パウンドの常連テレンス・クロフォードが、 世界タイトルマッチ14戦目もKOで快勝

小川 浩 | hiro ogawa
株式会社リボルバー ファウンダー兼CEO。dino.network発行人。
マレーシア、シンガポール、香港など東南アジアを舞台に起業後、一貫して先進的なインターネットビジネスの開発を手がけ、現在に至る。

ヴィジョナリー として『アップルとグーグル』『Web2.0Book』『仕事で使える!Facebook超入門』『ソーシャルメディアマーケティング』『ソーシャルメディア維新』(オガワカズヒロ共著)など20冊を超える著書あり。

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