19世紀半ばに起きたゴールドラッシュ(カリフォルニアを中心に金の鉱床を求めて多くの人民が殺到した事象)時期を舞台に、金の採掘を容易くする方法を編み出した化学者を追う殺し屋兄弟を描いている。

ジョン・C・ライリーとホアキン・フェニックス主演の正統派西部劇

殺し屋兄弟(なぜか名字がシスターズという紛らわしい設定)を演じるのは、ジョン・C・ライリーとホアキン・フェニックス。
化学者ウォームはリズ・アーメッド、彼の監視役であり、シスターズ兄弟に繋ぐ役割を負ったモリス役にジェイク・ギレンホールが配されている。

共産国家的コミュニティの建立を目指し、そのための資金作りのために金脈を探すウォームと、彼の理想に共感してしまうモリス。そして彼らを捕獲する役目を担っていたはずが、2人に協力する羽目になるシスターズ兄弟。
兄のイーライ(ジョン・ライリー)は殺し屋人生から早く脱却したいと願うが、弟のチャーリー(H・フェニックス)は裏社会での成功を目指している。2人は強い兄弟愛で結ばれているものの、全く異なる世界観の中で生きている。

ウォームが持つ、金の鉱脈を容易に発見できる方法(化学式)の奪取を目論むオレゴンの大立者の指令を受けたシスターズ兄弟だったが、2人の想いの違いがやがて2人の生き方の歯車を狂わせていく。

暴力が全ての時代から、新たな文明に拓かれていく時代への変化の時期に生きる、シスターズ兄弟の転機を描く、恐ろしく正統な西部劇。

大変化が起きている時代に生きる旧世代の兄弟を描いたハードボイルド

主人公のシスターズ兄弟の兄イーライを演じるのはC.ライリー。武骨な見た目を裏切らない、融通の利かないクソ真面目な性格ながら無慈悲に敵を撃ち倒す男を巧みに演じている。イーライの弟であり、アル中で粗暴なチャーリーを演じるのはホアキン・フェニックス。
邦題の『ゴールデン・リバー』とは、金を採掘できる川床のことを指しているのだろうが、原題は『シスターズ・ブラザーズ』。一攫千金に惑わされていく男たちを描いているというよりも、変わりゆく時代に翻弄されていくシスターズ兄弟の行動を丹念に描いたハードボイルド作品になっている。

原作の『シスターズ・ブラザーズ』と映画版がどれだけ違うかわからないが、本作自体はミステリー要素はほとんどなく、非常に男臭い、比較的静謐で(銃撃戦シーンは多いが)渋い一本だ。

画像: 『ゴールデン・リバー』古き良き時代の残火のような兄弟を描いた西部劇

小川 浩 | hiro ogawa
株式会社リボルバー ファウンダー兼CEO。dino.network発行人。
マレーシア、シンガポール、香港など東南アジアを舞台に起業後、一貫して先進的なインターネットビジネスの開発を手がけ、現在に至る。
ヴィジョナリー として『アップルとグーグル』『Web2.0Book』『仕事で使える!Facebook超入門』『ソーシャルメディアマーケティング』『ソーシャルメディア維新』(オガワカズヒロ共著)など20冊を超える著書あり。

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