2014年に日本国内で公開され、一大ブームを起こしたアナ雪の続編。アレンデール王国の女王エルサと、その妹アナの姉妹を主人公としたファンタジーアニメーションだが、今回は雪と氷を操る魔法の力を持つエルサが、自分の力の秘密を知りたいと思い立つことから物語が始まる。
画像: 「アナと雪の女王2」MovieNEX 予告編② youtu.be

「アナと雪の女王2」MovieNEX 予告編②

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大人が鑑賞することを想定した作品?

前作では、魔法の力を持つエルサが、その力を隠そうとするあまりに、実妹のアナを含む周囲の人々とも距離を置いて生きてきたが、ついには自分のアイデンティティを受け入れ、ありのままの姿で堂々と生きていこうと覚悟する様を描いて、日本を含む世界中で大ヒットした。ミュージカル仕立てで、子供でも歌いやすいキャッチーなナンバーを揃えたことで、多くのリピーターを生んだことでも話題になった。

その続編である本作では、平穏な日々と愛する人たちとの安定した暮らしを手に入れたエルサが、今度は なぜ自分が魔法を使えるのか?というシンプルな疑問に惑わされ始める姿を描いている。人間というものは贅沢なもので、多少の謎はどうでもいいから平和で安定した暮らしを望むのに、その暮らしが手に入ると今度はその謎の存在が気になって仕方なくなる。
そんな人間の業に陥るエルサを、さらに悩ませるのは彼女にだけ聞こえる謎の歌声。誘うように響くその魅惑的な歌声をなんとか無視しようと試みるエルサだったが、その声の主と接触することが自分の出自の謎を明かすことだと確信し、歌声の誘いに乗ってみることを決意するのだ。

エルサは、彼女の身を案ずる妹アナ、その恋人のクリストフとトナカイのスヴェン、そしてエルサがかつて命を吹き込んだ雪だるまのオラフと共に、自らの力の謎を解き明かす旅へと出発する。

自分探しの旅というテーマ自体が、やや子供向きではないと言えるが、要所に巧みに散りばめられたミュージカル的楽曲も、よくできてはいるものの、子供にはとても歌えないだろう難しい作り。これは、オトナ向けの作品として作られたものという印象が強く、そのストーリーも練り尽くされたものであると思うが、やはり子供には難解だろうと思わせるもの。あいにく?充分に大人である僕は結構楽しめたが、前作のような親子連れのウケを狙うにはちょっとスパイスが効きすぎているのではないか?と考えざるを得ない。
(とはいえ、日本国内の興行成績は大成功といえるレベルだったようだし、少なくとも僕の視点でも上質なファンタジーアニメーションであると断言できる出来ではある)

孤軍奮闘するオラフは相変わらず可愛いが

雪と氷を自在に操る魔力を持つ女王エルサと、美しい容貌と素直な心根はあるが(本来はそれで十分すぎるが)魔力を持たない普通の人間であるアナ。 しかしエルサはアナを自分のこと以上に大切に思うし、アナもまた凄まじい魔法の力に隠れがちながら実は人一倍傷つきやすいエルサの優しい心を常に慮る。

そんな2人の姉妹愛を描いているのが、このアナ雪シリーズだと思うが、この姉妹は美しさと地位を共に有しながらも、姉は魔法、妹は恋人と、異なるギフトを得ていて、その図式は前作も今作も変わらない。まあ、恋人は願い努めれば得られるかもしれないが魔法はそうはいかないから、エルサの立場の方が有利と言えば有利のはずなのだが、前作ではその力がアウトスタンディングである(普通人を大きく超え過ぎている)がゆえに、自閉気味になってしまうエルサの姿が描かれているし、本作でもその力ゆえに普通の人間なら望まないであろう重いタスクをエルサは背負わされることになる(若干ネタバレ?)。
果たしてエルサとアナの身のどちらがいいですか?と問われたら、多くの人が より気楽なアナの立場を選ぶのではないかなと思うが、物語のヒロインとなるのはやはりエルサである。

特に本作(アナ雪2)は、自分の出自の謎解きと使命感の充足に夢中になるエルサがあくまで中心であって、彼女の身の安全をひたすら願う妹アナ、そのアナに恋するクリストフはその狂言回しに徹している。
華やかな恋に憧れる少女気質のアナと違って、エルサは姉というより母のよう、まるで大人である。その彼女を中心に描き切ることで本作の大人感はますます高まっていく。

笑いと一服の休憩を挟んでくれるのは能天気なオラフの存在であるが、前作よりさらに戯けた 様子を見せる彼がいくら頑張っても、本作の全体的にシリアスかつスパイシーなムードは消えない。繰り返しになるが、本作は断じて子供向けの内容ではなく、あくまで大人の観賞用に作られた一本なのである。

画像: 『アナと雪の女王2』大流行したアナ雪の続編は、アダルト&スパイシー

小川 浩 | hiro ogawa
株式会社リボルバー ファウンダー兼CEO。
マレーシア、シンガポール、香港など東南アジアを舞台に起業後、一貫して先進的なインターネットビジネスの開発を手がけ、現在に至る。

ヴィジョナリー として『アップルとグーグル』『Web2.0Book』『仕事で使える!Facebook超入門』『ソーシャルメディアマーケティング』『ソーシャルメディア維新』(オガワカズヒロ共著)など20冊を超える著書あり。

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