KGBのヒットマン、アナ(サシャ・ルス)。5年働けば自由の身になれるという約束を信じて、凄惨なミッションに身を投じるものの、ソ連と敵対する米国のスパイ組織CIAのダブル(二重スパイ)としても働かなければならなくなる・・・。
モデル、コールガールなどの顔を使い分け、困難な仕事をやり遂げていく美しき暗殺者の姿を描く、ハードアクション映画。
画像: 映画『ANNA/アナ』予告編|6.5(FRI)全国公開 youtu.be

映画『ANNA/アナ』予告編|6.5(FRI)全国公開

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『ニキータ』のリブート?いや、21世紀版アップデートと思うべし

貧困層から脱れそうようともがいたら、暗殺者になっていた美しい女性の話、というプロットで言えば、本作はリュック・ベッソン監督の傑作スパイアクション『ニキータ』(1990)とほぼ同じ。ただ、同じ監督でもあるし、単なる模倣ではなく21世紀に合わせたアップデート版と思っていた観るのが正しいと思う。

主人公のアナを演じるルスは本職のモデル。そこまで美人というわけでもないようにも思うが、180センチ近い長身とそれに見合う長くしなやかな四肢、そしてそれらを駆使して見事に立ち回る殺陣の鮮やかさは、食い入るように観てしまうほど美しい。
アナをKGBにスカウトする先輩スパイ役にルーク・エヴァンス、アナを二重スパイにしようとするCIAエージェントにキリアン・マーフィー、そしてアナに直接指示を与える上司のオルガを、名優ヘレン・ミレンが貫禄たっぷりに演じている。
(特に、アナに心折らんばかりのプレッシャーをかけるわりにはアナからの尊敬を勝ち得る、「プラダを着た悪魔」の鬼編集長ばりの圧力を持つオルガは、本作における第二の主人公と言えるほど重要な役どころになっている)

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組織の頂点を目指す野心家とスピンオフを目指す若者が2人とも女性であることの意味

実際、オルガとアナは実に好対照だ。
同じように暗殺者として厳しいミッションをこなしたオルガは、組織に残ることを選び、その中で己の野心を昇華させることを選ぶ。つまりKGBのトップを目指す。
かたやアナは組織を飛び出し、束縛もしがらみもない自由な生き方を望む。そしてどちらも、その目標を勝ち得るには恐ろしく細く狭い、地獄のような闇を潜り抜けねばならず、多くの者は(男女問わず)ほんの入り口で挫折していくのである。

その意味でオルガとアナは似た者同士であり、年齢が近かったら 殺し合いを避けられないライバルになったかもしれないが、幸いなことに2人には程よい年齢差があり、互いの目的地を目指す上で譲り合えるスペースがあった。

本作の舞台は、まだKGBが存在する、つまり米ソの冷戦時代であり、女性の社会進出を阻む空気が濃く残る時代だが、それだけに 2人の美女の激しい鍔迫り合いが互いのゴール到達をアシストし合える止揚となったことを喜ばしく思うのである。

画像: 『ANNA/アナ』リュック・ベッソン監督が放つ新たな女スパイの輝き

小川 浩 | hiro ogawa
株式会社リボルバー ファウンダー兼CEO。
マレーシア、シンガポール、香港など東南アジアを舞台に起業後、一貫して先進的なインターネットビジネスの開発を手がけ、現在に至る。

ヴィジョナリー として『アップルとグーグル』『Web2.0Book』『仕事で使える!Facebook超入門』『ソーシャルメディアマーケティング』『ソーシャルメディア維新』(オガワカズヒロ共著)など20冊を超える著書あり。

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