『WHAT MUSEUM(ワットミュージアム)』とは
2020年12月、東京・天王洲にオープンした『WHAT MUSEUM(ワットミュージアム)』。「モノだけではなく、価値をお預かりする」という理念に基づき、ワイン・アート・メディア保管を軸に事業展開する寺田倉庫がアート作品を展示する芸術文化発信施設だ。
倉庫会社としての美術施設はどう在るべきかを模索し、たどり着いたのは「倉庫を開放、普段見られないアートを覗き見する」というユニークなコンセプトだった。作家の思いはもちろん、作品を収集するコレクターのこだわりを大切な作品とともに展示。アートとの出会いの場を創出している。
倉庫内で静かに光を放つ文化的価値を暗示した、WHAT(WAREHOUSE OF ART TERRADA)の名のもとに展示されるのは、平面や立体のアート作品をはじめ、建築模型、写真、映像、文学、インスタレーションの数々。多様な芸術文化を、倉庫会社ならではの美術館のかたちとして、新たな切り口で企画・展示を行っている。
【大林コレクション/大林剛郎(おおばやし たけお)氏について】
1954年東京都生まれ。公益財団法人大林財団理事長。国際芸術祭「あいち2022」組織委員会会長、ほか国内外の美術館評議員やインターナショナル・カウンシル・メンバーを務める。著書『都市は文化(アート)でよみがえる』(集英社、2019年)。
大林コレクション展の集大成
『Self-History』では、大林氏がこれまでに収集した現代美術作品を中心に、コレクションの集大成とも言える約40作家の作品が展示される。
コレクターズノート/大林 剛郎
会場内、展覧会概要より一部抜粋
「私的なコレクションの面白さのひとつは、時間の経過とともに内容が変化していくことではないでしょうか。そこにはアーティストを含めた多くの人との出会い、さまざまな機会を通じたアートに関する学びの経験が深く関わっています。
つまり、私は自分のコレクションをひとつの美意識や規範に沿って集められたものというよりは、絶えず変化していく動的なものとして捉えています。今回展示する約40点の作品は、850点前後を数える全コレクションの現在形を示すと同時に、その歴史も内包しています。
コレクションの『前史』とも言える父の収集品に始まり、本格的に収集を始めた1990年代末以降の作品、そして比較的最近コレクションに加わったものまで、多岐に渡っています。また美術史的には、1990 年代以降の作家を中心に、それらに影響を与えた1960~70年代の作家も含む構成になっています。コレクションの多様性は、個人的な出会いや経験がもたらした結果とも言えます。
今回の展覧会は、現代美術の表現形態の多様な広がりを示すと同時に、ひとりのコレクターの変遷の記録でもあります。その両面から展示を楽しんで頂ければ幸いです」
出展作家(予定)
(敬称略・姓の五十音順)
- ジャン・アルプ
- カール・アンドレ
- ローレンス・ウィナー
- トレイシー・エミン
- ライアン・ガンダー
- イヴ・クライン
- 桑山忠明
- ジョルジオ・グリッファ
- 五木田智央
- 佐藤允
- ドナルド・ジャッド
- 杉本博司
- アンドレアス・スロミンスキー
- ジョン・チェンバレン
- ヴォルフガング・ティルマンス
- トーマス・デマンド
- アン・トゥルイット
- シュテファン・バルケンホール
- サイモン・パタソン
- ダニエル・ビュレン
- ハンス=ペーター・フェルドマン
- ルーチョ・フォンタナ
- ダン・フレイヴィン
- カンディーダ・ヘーファー
- ヒラ・ベッヒャー
- アリギエロ・ボエッティ
- ミヒャエル・ボレマンス
- 松江泰治
- ピエロ・マンゾーニ
- 村上隆
- 森村泰昌
- ジョナサン・モンク
- ヤマガタヒロミチ
- ピエール・ユイグ
- 吉原治良
- 李禹煥
- トーマス・ルフ
- ウーゴ・ロンディノーネ
- ボブ・ロー など
会期 | 2021年9月25日(土)〜2022年2月13日(日)(年末年始休館予定) |
---|---|
所在地 | WHAT MUSEUM 1階 Space2(〒140-0002 東京都品川区東品川 2-6-10 寺田倉庫G号) |
開館時間 | 火〜日 11:00〜18:00(最終入場17:00)月曜休館(祝日の場合、翌火曜休館) |
入場料 | 一般1200円、大学生/専門学校生 700円、中高校生 500円、小学生以下 無料 ※「都市と私のあいだ」、「Self-History」の観覧料含む ※チケットは2021年9月1日(水)より発売開始。詳細はWHAT MUSEUM公式サイトにて |
公式サイト | https://what.warehouseofart.org/exhibitions_events/tadaoando_egaku/ |