ROGER DEBUIS
複雑時計に造詣が深く、誉れ高き時計師であるロジェ・デュブイ氏と才能溢れるデザイナーのカルロス・ディアス氏によって、1995年にスイスのジュネーブで設立されたマニファクチュールブランドがROGER DEBUIS(ロジェ・デュブイ)である。「スイス・ジュネーブでの伝統に立脚した芸術的な時計設計」をコンセプトに、すべてのムーブメントでジュネーブ・シールを取得し、さらに全モデルを数量限定で手作りするなど、独自の美学を貫いている。
デカ厚時計が小さくなった⁉︎
当連載Vol.2にて紹介したロジェ・デュブイのエクスカリバー クロノグラフ。今回紹介するのは、それと同シリーズながら、細かい仕様やケースサイズなどが変更された「エクスカリバー42 マイクロローター クロノ」だ。
インパクトのある大きいフェイスに、存在感のある厚み。各メディアでも男の時計!などと紹介されるデカ厚時計は、約20年ほど前からのムーブメント。その流れは現在も主流であり、いまや径40㎜超えは当たり前の世界である。
ロジェ・デュブイのエクスカリバーシリーズもまさにその流れにあり、48㎜(エクスカリバー・クァトール)を筆頭に45㎜サイズを多数ラインナップしている。しかし、当然ながら誰もが大きいサイズの時計を欲しているわけではなく……。
今回紹介するエクスカリバーのケースサイズは42㎜。デカ厚時計のブームが来る前は大きくても38㎜ほどだったことを考えれば、それでも大きいと言えるものの、これまでのシリーズラインナップを考えればかなり小さくなった印象だ。
さらに特筆したいのはその“厚さ”。紹介する「エクスカリバー42 マイクロローター クロノ」は、同シリーズのなかでもかなり薄くなっているのだ。
ダウンサイズがもたらす意味とは?
サイズが小さく、薄くなったことの何がいいのか? それは選択の幅が広がったことに尽きる。これまでそのデザインに惚れたとしても、大きすぎるがゆえに敬遠してきた人もいるだろう。またシャツの袖に収まらず、どうしても時計が主張しすぎてしまうという不満。そうしたことすべてをクリアしたこのサイズ感は、新たなユーザーを取り込むことに成功したといえる。
小さくなって機能も追加
42㎜サイズを出すにあたって、ロジェ・デュブイはひとつ機能を追加した。それがダイヤル下部にあるデイト表示だ。
もちろん、サイズ変更に伴い全体のバランスも調整されている。クロノグラフ内のインデックスのサイズもよりスマートになり、すっきりした印象に。
ベルトにはうれしい変化が!
エクスカリバーシリーズのベルトの調節はカットして行っており、これまでは短くすることしかできなかった。しかし、この42㎜サイズからは仕様変更。カットの必要もなくなり、調節が容易に。さらにDバックル仕様になったことで落下の心配も軽減。これはファンならずとも喜ぶべき変更点だ。
ロジェ・デュブイ エクスカリバー42 マイクロローター クロノグラフ
品番:RDDBEX0390
素材:PG(ピンクゴールド)
サイズ:縦42㎜×横42㎜
防水:日常生活
ムーブメント:自動巻き
文字盤:シルバー
販売価格:2,380,000円(税込)※USED
国内参考定価: 5,205,600円
【付属品】
外箱、内箱、保証書、ジュネーブシール証書等が付属
※価格は2019年9月現在のMOON PHASE銀座店・販売価格です。
MOON PHASE 〜STAFF VOICE〜
手巻きの時計と勘違いしてしまうほど薄くなったエクスカリバー42。実は本機種は2回出ており、薄くなったのは後期から。同モデルにはクロノグラフのない3針のものもあり、それはもっと薄くなります。
サイズを小さくする、ということはとても難しいことでして、複雑時計になればなるほど機構を収めるスペースが必要になる。それを解決するため小さくするときは厚みが増すのが普通なのですが、これは逆に薄くなった……高い技術力がないと到底できないことです。まさにロジェ・デュブイおそるべし、といったところ。
ベゼルの刻み、インデックスのデザイン、シースルーバックからのぞくマイクロローターを採用したムーブメントの美しさ、それら既存のエクスカリバーの良さはそのままに、より汎用性のあるサイズ感が魅力の1本です。これまで大きいのはちょっと……と敬遠していた方はこの機会にぜひ!
所在地 | 東京都中央区銀座1-6-6 GINZA ARROWS1F |
---|---|
TEL | 03-5250-7272 |
営業時間 | 11:00〜19:00(日曜祝日〜18:00まで) |
定休日 | 水曜日 |
公式サイト | https://www.moon-phase.jp/ |