TUDOR
ロレックスのディフュージョンブランドとして知られてきた「チューダー(チュードル)」。1930年代にロレックスの創業者ハンス・ウィルスドルフが、イギリスでの販売不振から高級時計のテイストを持つウォッチを低価格で提供すべく投入したのがはじまり。ブランド名の由来は、イングランドの王家「チューダー家」にちなんだもので、時計にはイングランドの紋章である「バラ」のモチーフが入る(のちに盾に変更)。日本からは一度撤退するも2018年に再上陸。現在はロレックスのディフュージョンブランドではなく、独立した高級時計ブランドとしての道を歩んでいる。
ディフュージョンブランドの名残が色濃く残る1本
当連載ではこれまでも何度かチューダーウォッチをご紹介してきた。(詳しくはこちら)
これまで紹介したモデルはどれもロレックスのデュフュージョンブランドから脱却、もしくは脱却していこうという過渡期に作られたモデルで、そこまでロレックス要素はなかった。
しかし、今回セレクトしたモデルは全体的にロレックスのパーツを使用しており、前時代のチューダーを色濃く感じさせる1本。
1976年に誕生した『クロノタイム』から、初期型のダイヤルを搭載したCal.79170(セカンドモデル)をご紹介しよう。
前述した通り、この時代のチューダーウォッチは各パーツにロレックスのものを使用している。分かりやすいところではリューズやブレスだ。ここにはロレックスの王冠マークがそのまま残った形で搭載されている。
ちなみに、ダイヤルのデイト表示にあるサイクロップスレンズもロレックス特有のデザインが使われている。デイト表示の枠が黒くなっているのは前期ダイヤルの特徴だ。
このクロノタイム、全体のテイストからロレックスのデイトナと比較されることが多いのだが、縦に並んだインダイヤルやベゼル、かまぼこケース(海外ではビッグ・ブロック)と呼ばれる独特の厚みがデイトナのそれとは一線を画しており、デイトナと比べても遜色のない人気を誇る。
そまた、デイトナには搭載されていないデイト表示があるため、日常使いを考えるとクロノタイムのほうが使い勝手がいい、というユーザーも。
この時代の時計は、夜光にトリチウムが使われているため、文字盤の6時位置には「T SWISS T」の刻印がある。
このトリチウム夜光は経年劣化による焼けが特徴で、本個体の夜光塗料も少し焼けてクリーム色に。こうした色合いの変化などは現行モデルにはない魅力のひとつだろう。
年代物ではあるがロレックスのパーツを使っていることもあり、非常に堅牢で現役で活躍できる1本。気になる方はぜひムーンフェイズ銀座店で現物を見ていただきたい。
TUDOR
クロノタイム
品番:79170
素材:SS(ステンレススチール)
サイズ:縦40㎜×横40㎜
防水:日常生活防水
ムーブメント:自動巻き
文字盤:ブラック×シルバー
販売価格:958,000円(税込)※USED
【付属品】
外箱、内箱、保証書等が付属
※価格は2021年10月現在のMOON PHASE銀座店・販売価格です。
MOON PHASE 〜STAFF VOICE〜
このクロノタイムは、かまぼこケースと呼ばれる通常よりも厚みやシェイプが異なるケースとなっており、マニアも思わず唸ってしまう1本です。
アンティークのスポーツウォッチ感もありつつ、ロレックス譲りの堅牢な作りで日常使いも安心。デイトナと比較することが多い時計ですが、すでにデイトナを持っていたとしてもオススメしたいですね。
近年高騰を見せているチューダーのクロノタイム。良い個体も少なくなってきておりますので、お探しの方はお早めにどうぞ!
所在地 | 東京都中央区銀座1-6-6 GINZA ARROWS1F |
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TEL | 03-5250-7272 |
営業時間 | 11:00〜19:00(日曜祝日〜18:00まで) |
定休日 | 水曜日 |
公式サイト | https://moon-phase.jp/ |