サッポロならではの歴史が実を結んだ、奇跡の物語
今回ご紹介する「Innovative Brewer SORACHI1984」は、2019年4月に一般発売されたサッポロの缶ビール。キリッと立ち上がるヒノキやレモングラスのような香りと、ふくよかに広がる味わいの余韻が楽しめるゴールデンエールだ。
まず目を引くのが「伝説のホップ」ということば。「SORACHI1984」にはソラチエースという名のホップだが、実は商品化までに幾多もの試練を乗り越え受け継がれてきたホップなのだ。
ソラチエースが生まれたのは1984年。苦味もありながら強い香りを持つホップは当時の日本のビール事情には合わず、商品化に至らなかった。そこから約10年、クラフトビールブームを迎えていたアメリカに持ち込まれたソラチエースは、ウイルスとの戦いなど数多くの苦難を乗り越えながら2002年についにその価値が認められ、アメリカ全土、そしてヨーロッパ、ベルギーへと広まった。日本で生まれた高苦味アロマホップが世界へ羽ばたいたのだ。
今や世界で注目されるソラチエースの生みの親であるサッポロビールが、満を持して開発したのが今回ご紹介する「Innovative Brewer SORACHI1984」。
収穫量が非常に少ない日本産のオリジナル ソラチエースも一部ブレンドし、独自のドライホッピング製法によりソラチエースの特徴的なヒノキのような香りを最大限に引き出したという。
独自のドライホッピング製法:通常、仕込工程で添加するホップを発酵工程でも添加する製法。この製法により、ホップの香り成分をよりダイレクトに引き出すことができる。
また、本商品のテーマソングとなっているのが、人気ロックバンドflumpoolが手がけた「空の旅路」だ。ソラチエース、そして「Innovative Brewer SORACHI1984」への関係者の“本気”が歌詞に反映されている。
――「空の旅路」は、ザ・flumpoolの王道を行くイメージの楽曲でした。
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flumpool 阪井:Innovative Brewer SORACHI 1984というビールのドキュメンタリームービーのテーマソングとして書き下ろした曲です。開発に関わった方たちの名言を資料として読ませてもらったら、「一歩も動けなかった」とか、「こういう困ったことがあった」とか書いてあって、まさに『プロフェッショナル』の世界やな、と。それを元にイメージを膨らませて、ストリングスがメインになったバラードよりも、バンドの生楽器がしっかりと聞こえるようなバラードにしたいな、と思ってつくっていきました。
ある意味泥くさいような、その激しい舞台裏とは裏腹に、すっきりと軽やかに仕上げられている「Innovative Brewer SORACHI1984」。その美しい黄金色を引き立てるようにグラスに注いだら、白身魚やオイルソースのパスタ、グリルチキンなどとともに楽しんでみては。
「SORACHI1984」は、店頭・インターネットで販売中。Amazonでは飲み比べセットも展開されている。