世界的なDJ・音楽プロデューサーのスティーヴ・アオキとローマのハイジュエリーブランド ブルガリのコラボウォッチ「ブルガリ アルミニウム スティーヴ・アオキ 限定モデル」がそれ 。世界で1000本、日本市場向けの割当はうち200本の限定商品だ。
消費税10%込価格 357,500円
スティーヴ・アオキ コラボモデルのスペック
復活したアルミニウムは、ざっくり通常の3針モデルが文字盤=ダイアルのカラーが白と黒の2種類と、ダイアルのベースカラーが白のクロノグラフとなっているが、今回リリースされたブルガリ アルミニウム スティーヴ・アオキ 限定モデル は、ダイアルカラー白の3針モデルをベースとしている。
(ラバーのカラーをブルーとした、イタリア空軍とのコラボモデル「トリコロール(本来ならばトリコローレと表記すべきじゃないのかなあ、トリコロールだとフランス国旗の意味になるんじゃないか?)」も発表されているように、今後このアルミニウムはさまざまなコラボ用のプラットフォームとして活用される可能性がある)
なので、見た目は別として基本的なスペックは、ベースとなるアルミニウムと同じだ。
【時計詳細】
- 直径 (mm)
40 - ケースシェイプ
ラウンド - 機能
時・分・秒・日 - ムーブメントタイプ
自動巻き・B77 キャリバー
(Selitta SW300-1ベース) - パワーリザーブ
42 時間 - 振動数
28,800 VpH (4Hz) - 防水性
100 m(≒10atm。水深10mごとに1気圧増える計算)
日常防水というレベルで、ダイビングに使えるという意味ではない。 - ストラップの素材
ラバー - ストラップの色
ブラック - バックル
フックバックル - 素材
アルミニウムチタン - カラー
ブラック
こうしてみると、性能的には極々平凡な自動巻時計と言える。ムーブメントに採用されているB77キャリバーは車で言えばリッターカーなどの大衆車に載せられるエンジンのようなもので、およそエキサイティングなモノではない。
パワーリザーブ(非クォーツ、つまりゼンマイで動く 自動巻か手巻きの機械式時計で、一度完全にゼンマイを巻き上げた状態から放置して時計が止まるまでの駆動時間)42時間という数値も、高級機械式時計としては短い(2日保たない、てことだからね)。
ただ、自動巻時計の場合、腕につけている間は原則としてゼンマイが巻かれ続けるわけだから、普段使いするならば42時間は必要充分であるといえる。スマホなどのITガジェットと違い、ヘビーユースしたところでパワーリザーブが短くなることもないわけだし。
(スマホならば、寝ている間に充電するから、触り続けていてもバッテリーが1日保ってくれればそれで問題なく、それ以上延びなくても日常生活に支障はなくなる)
前述のように、それほど高価な素材を使わず、性能自体も平凡な製品を、そこまで高くはないとはいえ、それなりの価格帯(少なくともハイブランドの商品としてラインナップできるプライシング)で販売して買い手を納得させることができるのは、ブルガリの高いデザイン力、ひいてはブランディングの実力の証明であると僕は思う。
腕時計のことをそこそこ理解してくると、クォーツより機械式を尊ぶようになるが、正直ムーブメントの違いなんてコアなマニアくらいしか気にしないのが実際のところ。
スポーツカーはFRかミッドシップでなきゃ!(911はRR=リアエンジンリアドライブ だけど、あれは例外ww)と、言い張るクルマファン(→僕もその1人。FFベースのアウディTTに乗っている僕は、まあ四輪駆動だから、と苦しい言い訳を独り呟いている)と同じで、たいていの人には正直どうでもいい。
とはいえ、Apple Watchじゃダメなんだよ、と頑なに自分好みの一本にこだわる者のために?さまざまななブランドが存在しているのである。
スペックじゃないんだ、俺(私)の手首を飾るストーリーを持つ存在は、性能やできることの広がりとは関係がないんだ。そう思える人がいるうちは、高級時計の市場は消えることはないんだろうと思う。
(その意味で、腕時計とクルマは似ているなと思うのだが、腕時計はクォーツに一時席捲されたものの、機械式ムーブメントのブランディングに成功したけど、クルマはSDGs的にエンジン→モーター(EV)のパワーシフトには抵抗できないだろうなあ)