二輪を転がすのにヘルメットも必要なかった時代の話。昼間は一所懸命に働く。仕事が終われば、相棒のW1にまたがり、自由に走る。そんな男が後ろに乗せたい相手とは……
オートバイ2019年9月号別冊付録(第85巻第14号)「Go with a big one the Special」(東本昌平先生作)より
©東本昌平先生・モーターマガジン社 / デジタル編集:楠雅彦@dino.network編集部

工場で働く男を待っていたのは?

俺はいたって真面目な男さ。
一所懸命働いて、家族を守る。特に趣味もないし、当然無駄遣いもしない。
唯一の息抜きといやあ、バイクを転がすくらいなもんさ。相棒はカワサキ。W1(ダブワン)だ。
特に無謀な走りをするわけでもねえが、仕掛けられたら受けて立つ。走りも喧嘩も勝負となりゃ、負けられねえ。男ってのはそういうもんだろォ?

その日、仕事中の俺に客があった。客というのもおかしいが、要はお礼参りってやつさ。
ふっかけられた喧嘩を買って、ぶちのめした野郎がダチを連れて落とし前にやってきたというわけだ。だが、感心なのは拳じゃなくて、レースを挑んできたってこと。
俺がバイク乗りってことを知っているからだろうが、街道レーサー気取りの男は、自慢のクルマで俺と勝負しようという。

言ったよな、勝負を挑まれりゃあ是も非もねえ、受けて立つのが男ってもんさ。

画像1: 工場で働く男を待っていたのは?
画像2: 工場で働く男を待っていたのは?
画像: ダブワン(W1)と速さよりも大切なこと。
〜RIDE「Go with a big one the Special」(東本昌平先生)より

楠 雅彦|Masahiko Kusunoki

湖のようにラグジュアリーなライフスタイル、風のように自由なワークスタイルに憧れるフリーランスライター。ここ数年の夢はマチュピチュで暮らすこと。

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