イスラム系テロ組織によって恋人を殺害された復讐のためCIAの工作員になる男ミッチ・ラップ。核爆弾保有を狙うイラン政府の強硬派をスポンサーに暗躍する謎のテロリストを追うが・・・
人気小説の映画化で話題となった『メイズ・ランナー』シリーズの主演を務めたディラン・オブライエンが復讐心に凝り固まったラップを演じ、彼を訓練する工作員グループのリーダーであり教官のスタン・ハーリーをマイケル・キートンが演じている。
画像: 『アメリカン・アサシン』特別映像 “ミッチ・ラップになるまで” youtu.be

『アメリカン・アサシン』特別映像 “ミッチ・ラップになるまで”

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愛する人を奪われたトラウマから逃れられない男の復讐劇

主人公のミッチ・ラップはスペインのリゾート地 イビサの海岸を、突然血の海に変えた中東系テロリストたちの襲撃によって美しき恋人を失ってしまう。
その復讐心から、わずか18ヶ月で格闘術や射撃、アラビア語(イスラム教の歴史的知識を含む)を習得したミッチは、恋人を奪ったテロの首謀者にコンタクトすることに成功するが、彼を追尾することでテロリストたちを探し当てた米国特殊部隊に先を越され、仇敵を殺害されてしまう。

寸前で目標を奪われた彼は、逆にすべてのテロリストを殲滅することを生きがいと決め、CIAからのスカウトを受けて、元SEALDsのスタン・ハーリー率いるテロ対策工作チームの一員として働くようになる。

厳しい訓練を受けるミッチだが、やがて核兵器製造に不可欠な材料であるプルトニウムが大量に強奪される事件が起き、その解決のためスタンの工作チームにミッションが下る。チームのメンバーとして選ばれたミッチだが、彼にとってはプルトニウム奪回よりもテロリストたちへの復讐のほうが重要事だった———??

チームプレーを相当に無視して独断で動き回る、破天荒な工作員ミッチ・ラップを『メイズ・ランナー』シリーズのディラン・オブライエンが好演。

スパイ物としてはB級だがアクションは速く実戦的で、十二分に楽しめる娯楽作品

主人公のミッチ・ラップを演じるディラン・オブライエンは、人気SF小説の映画化シリーズ『メイズ・ランナー』では、多くの美少年たちと混じっての、アイドル的な立ち位置での印象が強いが、本作ではマイケル・キートン演じる鬼教官の渋さと暴力的な匂いに支えられたこともあり、なかなかなにハードボイルドな演技を見せている。
(なにかと上半身の半裸を見せるのは女性観客向けのアピールかもしれないが、胸毛と腹毛が日本人にはどうにも気になるw)

イランを巻き込みテロを計画する黒幕は、ミッチ同様にスタンのチームに所属していた元CIA工作員であり、その神出鬼没さからゴーストと呼ばれているが、この設定は007シリーズの『007 スカイフォール』を思い起こさせるが(ミッションに失敗し敵の手に堕ちた際に、救いの手はなく非情な拷問を受けたことで、祖国から捨てられたと感じ、そのリーダーー007シリーズの場合はMI-6のリーダーであるM、本作ではスタンーに強い怨恨と殺意を抱くという共通点がある)、その説得力は本作はさすがに『007 スカイフォール』にはるかに及ばない。

しかし、全体としてはスリリングで、アクションも(オブライエンの軽量でスリムな、痩せマッチョの恩恵もあって)非常にスピーディーで小気味いい。激しさや派手さでは低予算感を拭えないが、それでもそれなりに没入感を味合わせてくれるだけの強さはある。

本作は上述のように、イビサ島という華やかできらびやかな空間での凶行が発端となるわけで、ミッチが常に暴発気味で(訓練であっても)敵に対して執拗に凶暴さを隠せないという設定に対して納得感を与えているわけだが、実際、恋人に対して求婚していた陽気で幸福な男と、周囲の観光客がいきなり地獄絵に描き込まれているさまは、かなり執拗で衝撃的だ。
(恋人が射殺される様も、事故的であるというよりも、確実に“殺された”という印象が強いシーンだった)
この冒頭の惨劇の描き方の強烈さが、本作におけるミッチの、若干 身勝手で無鉄砲な動き方に説得力と納得感が与えられている。

そうした意味で、本作の意義は、全体の出来がどうのこうのという前に、最後まで軽くスピーディーな加速を維持したまま繋がっていくアクション映画として成立させた、脚本の妙にあると言えると思う。

画像: 『アメリカン・アサシン』恋人の復讐心からCIA工作員としてテロリスト殲滅を狙うひとりの若者

小川 浩 | hiro ogawa
株式会社リボルバー ファウンダー兼CEO。dino.network発行人。
マレーシア、シンガポール、香港など東南アジアを舞台に起業後、一貫して先進的なインターネットビジネスの開発を手がけ、現在に至る。

ヴィジョナリー として『アップルとグーグル』『Web2.0Book』『仕事で使える!Facebook超入門』『ソーシャルメディアマーケティング』『ソーシャルメディア維新』(オガワカズヒロ共著)など20冊を超える著書あり。

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