世界一の暗殺者の誉の高い殺し屋ガンサー。その本名も素顔を誰も知らない。
そのガンサーを倒して名を挙げようと、爆破工作やハッキング、毒殺などさまざまな犯罪のプロが集まって、ガンサー暗殺のための特別チームを結成するのだが、なかなか首尾良く進まず?・・・
伝説の殺し屋ガンサー役を演じるのはアーノルド・シュワルツネッガー。

シュワちゃんを食って実績を作りたい?

実生活でも、既に世界的に実績を挙げて半引退生活に入っているシュワルツネッガーの姿は、本作の主人公ガンサーと被る。

彼を倒して世界最強の座に着かんとする気鋭の殺し屋ブレイクを演じるタラン・キラムとしては、作中ではガンサーを、そして本作を通じてシュワルツネッガー人気にあやかりながら、彼を食った演技を見せたいところだが、残念ながらそこまでのキレはない。

というよりも、シュワちゃん主演ということで本作を観る日本人は多いと思うが、正体不明の謎の殺し屋という設定であるにしても、物語終盤まで なかなかシュワルツネッガーは登場せず、“んん?どうなってるの?”とイライラを募らせてしまうはめになったはずだ(ため息)。

引退間近になっても存在感を持つことの大切さは伝わる

本作は、100%B級の作りで、脚本も演出もB級そのもの。シュワルツネッガーなしではとても成り立たない作品だ。逆に言えば、シュワちゃんを口説いて本作に登場させた、という一点で成立した企画と言えるだろう。

その意味で言えば、歳をとっても、身体は動けなくなっても、存在感だけで勝負できるということは、シュワちゃんが紛れもなくスターであるという良い証左だ。
定年を迎えても、若手に多大な影響力を持ちたいと願うならば、是非とも“あやかりたい”ところだろう。

画像: 『キリング・ガンサー』アーノルド・シュワルツネッガー主演?のアクションコメディ

小川 浩 | hiro ogawa
株式会社リボルバー ファウンダー兼CEO。
マレーシア、シンガポール、香港など東南アジアを舞台に起業後、一貫して先進的なインターネットビジネスの開発を手がけ、現在に至る。

ヴィジョナリー として『アップルとグーグル』『Web2.0Book』『仕事で使える!Facebook超入門』『ソーシャルメディアマーケティング』『ソーシャルメディア維新』(オガワカズヒロ共著)など20冊を超える著書あり。

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