シャーウッドの森に救う義賊にして弓の達人ロビン・フッド。伝説のヒーローをタロン・エガートン主演で実写化。
画像: 映画『フッド:ザ・ビギニング』TVスポット【アクション編】2019年10月18日(金)公開 youtu.be

映画『フッド:ザ・ビギニング』TVスポット【アクション編】2019年10月18日(金)公開

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英国の民間伝承のヒーロー

民間伝承の義賊ロビン・フッドは、スイスにおける救国の英雄ウィリアム・テルに少し被るキャラクター。どちらも弓の達人にして横暴な権力者に対抗して庶民を扶ける。

また、DCコミックスの人気ヒーローの「グリーンアロー」を彷彿させる。(アローの方がロビン・フッドに肖っているというべきだが)

本作は原題はそのままの「ロビン・フッド」。本作は、十字軍への従軍中に助けた屈強なアラビア兵から、弓矢を中心とした白兵技術の訓練を受けたイングランドの領主が、悪徳を享受する地方長官や教会から庶民を救うため、フードを被った義賊となるところを描いているため、邦題では『フッド:ザ・ビギニング』となっている。

マスクやフードで顔を隠した武芸の達人が腐敗した権力や悪に挑むという点では(訓練されてはいるが、スーパーパワーを持たないただの人間が、正体を隠して悪に挑む、という)、多くのDCコミックヒーロー達と共通点を持つヒーローである。

【バットマン】
ダークナイト、ケープ(マント)をはおった救世主、世界最高の探偵など、呼び名はいろいろ。また大ヒット映画、テレビシリーズ、ビデオゲーム、アニメーション、コミック本など、登場した作品も数知れず。スーパーヒーローになるためにはスーパーパワーなど必要ないということを見事に証明してくれる。そして、不幸な幼少期がどのような爪痕を残すのかが良くわかる人物でもある。大富豪のブルース・ウェインは少年時代に両親が強盗により目の前で射殺され、その決定的な出来事が彼のその後の人生を形成する。ブルースは犯罪者達の世界最大の強敵になることに人生を捧げようと、バットマンになったのである。

【グリーン・アロー】
催涙ガス、煙、網などを発射する矢を装備したグリーンアローは、いかなる邪魔者に対しても、巧みな一撃を加える。現代のロビン・フッドは、弱い者のために、変革のための聖戦の象徴として戦い続けている。

ロビン・フッド伝説の中から有名キャラ達も登場

ロビン・フッドの伝説には、幾多のバージョンがあり、本作の解釈が正統であるかといわれると、別にそういうわけではない。
そもそも弓の達人というくだりや、シャーウッドの森に棲むという設定自体が比較的最近加わったものらしい。

逆にいうと、中世英国で権力に対抗する義賊という基本だけを押さえておけば、自由に想像を膨らませて創造していいモチーフであり、そこがロビン・フッドの魅力であると言えるのだろう。(誰もが名前くらいは知っていて、ある程度は馴染みがあるという存在。映画人にとってはこのうえなく便利で、それでいて手強い相手だと思う。ただよく考えれば、バットマンやスパイダーマンといったスーパーヒーロー達も、原作コミックと映画とではだいぶ設定が異なっている。逆にいうと、その創意工夫が観客に受け入れられるかどうかが、成功か失敗かの分かれ道であるとも言える)

ちなみに、ロビン・フッド伝説の中でも固定的な登場人物のポジションを与えられているマリアン、リトル・ジョン、タック、ウィルなどの(ロビン・フッドの物語にそれなりに詳しい人にとっては)有名キャラも、基本路線を踏襲しながらもオリジナルの設定を与えられて登場している。知らない人にも知っている人にも楽しめる内容にしようとする製作者の工夫というか目論見が知れると思う。
(うまくヒットしたら続編を作ろう、という考えもまた透けて見えるのである)

画像: 『フッド:ザ・ビギニング』イングランドの伝説の義賊ロビン・フッドの誕生を描く

小川 浩 | hiro ogawa
株式会社リボルバー ファウンダー兼CEO。
マレーシア、シンガポール、香港など東南アジアを舞台に起業後、一貫して先進的なインターネットビジネスの開発を手がけ、現在に至る。

ヴィジョナリー として『アップルとグーグル』『Web2.0Book』『仕事で使える!Facebook超入門』『ソーシャルメディアマーケティング』『ソーシャルメディア維新』(オガワカズヒロ共著)など20冊を超える著書あり。

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