1976年から放映された米国テレビシリーズの3度目の映画化。前2作のキャスト(キャメロン・ディアス、ドリュー・バリモア、ルーシー・リュー)からバトンタッチされたのは、映画『アラジン』のジャスミン役でブレイクしたナオミ・スコット、『トワイライト』シリーズのクリステン・スチュアート、英国生まれの新鋭エラ・バリンスカの3人。

女性版ミッション・インポッシブルのような華麗なアクション

コロナ禍(COVID-19)以前のアメリカ映画は「ワンダーウーマン」や「キャプテン・マーベル」「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒」など、女性によるヒーローアクション映画の制作を大きなトレンドとしていた。本作はまさにその流れのど真ん中にある作品と思うし、女性主演のアクション映画のコンテンツとしては古典中の古典と言えるのが、このチャーリーズ・エンジェルだ。過去2回映画された本シリーズは成功したと言えるし、“女性ヒーローによるアクション映画”というヒットメイキングの方程式に完全に即した題材であるといえるだろう。

エンジェルたちが勤務するチャーリー・タウンゼント探偵社は、カリフォルニア限定の探偵社から国際的民間諜報組織的な存在へと進化し、さらに、配役としては、脚本と監督を(重要な役柄として出演もしている)エリザベス・バンクスが務め、クライアントであり新人エンジェルとしてタウンゼント社に加入することになるエレーナを、勝ち気だが心優しいお姫様ジャスミンを演じたナオミ・スコット、そして現役のエンジェルのサビーナとジェーンをそれぞれクリステン・スチュアートとエラ・バリンスカが任されている。
クリステンやナオミ・スコットの、知名度もある美しさは相変わらずの安定だし、新人といえるエラは、その長身と抜群のプロポーションを利した見栄えあるアクションで多くのシーンを引き締めている。もはや男性女性という区別は要らないくらいに良い出来だと言っておこう。

ただ、テレビシリーズを含めて過去のチャーリーズ・エンジェルでは、エンジェルたちの魅力を全面に出す作りだったように思うが、今回は脚本重視の物語の展開の中でキャラの違いを描いていく作りになっているように思えた。
(ある意味ストーリーや設定よりもエンジェルたちのキャラクターを活かす方向性は、素材を活かすことを一義にする日本料理的ともいえると思うが、本作は良い素材を選ぶことは当たり前にしても どう調理するかに重きを置いたやり方だと思う)

画像: 左から、ジェーン役のエラ・バリンスカ、サビーナ役のクリステン・スチュワート、レベッカ役のエリザベス・バンクス(監督/脚本)、エレーナ役のナオミ・スコット bd-dvd.sonypictures.jp

左から、ジェーン役のエラ・バリンスカ、サビーナ役のクリステン・スチュワート、レベッカ役のエリザベス・バンクス(監督/脚本)、エレーナ役のナオミ・スコット

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画像: 大ヒットスタイリッシュ・スパイアクション『チャーリーズ・エンジェル』 youtu.be

大ヒットスタイリッシュ・スパイアクション『チャーリーズ・エンジェル』

youtu.be

エラ・バリンスカに注目

本作では、冒頭にミッション中のサビーナ(クリステン)が登場し、金髪碧眼の、ハリウッド的美女のステレオタイプ姿を披露している。その美貌に骨抜きにされる男たちを、絶妙な色気からの壮絶なアクションで翻弄する姿は ある意味これまでのチャーリーズ・エンジェルそのものだ。
しかし、それ以降はサビーナもジェーンも色仕掛けに一切頼ることなく、スピーディーでパワフルな体技で群がる敵をなぎ倒していく。男も女もなく、甘えも油断もない、ただただ強いのである。

特に、ジェーン役のエラ・バリンスカの身体能力は素晴らしく、長い四肢を巧みに使ったアクションは美しく見応えがある。格闘においても銃撃においても、猫科の大型獣のようなしなやかさがあって実に素晴らしい。

アクション映画としての本作は、彼女の存在によって成立していると言ってもいいくらいだ。

本作は、シリーズ化を目指しているようにも思えたが、それが実現できるほどのヒットに繋がったかどうかはわからない。わからないが、本作自体の出来はいい。エラをはじめとした美人女優たちの、性差を超える美しくも激しいアクションは、スタイリッシュでクールだ。2時間弱の尺の中で退屈を感じる瞬間は無いと思う。

画像: 『チャーリーズ・エンジェル』 古典的女性活劇の再生

小川 浩 | hiro ogawa
株式会社リボルバー ファウンダー兼CEO。
マレーシア、シンガポール、香港など東南アジアを舞台に起業後、一貫して先進的なインターネットビジネスの開発を手がけ、現在に至る。

ヴィジョナリー として『アップルとグーグル』『Web2.0Book』『仕事で使える!Facebook超入門』『ソーシャルメディアマーケティング』『ソーシャルメディア維新』(オガワカズヒロ共著)など20冊を超える著書あり。

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