連載コラム「生田晴香、恐竜と生きる」。福井恐竜博物館 公認恐竜博士、古生物学会友の会・恐竜倶楽部メンバーでもある自他共に認める恐竜ラバーのタレント生田晴香が、恐竜の素晴らしさを隅から隅まで語り尽くす。壮大な歴史とドラマ、未解明の不思議が交差する魅惑の恐竜ワールドへ、ようこそ。- dino.network編集部
みんな大好きドラえもん!
1970年に藤子・F・不二雄先生の漫画としてスタートし、1979年にはテレビアニメ化。1980年には映画第1作となる「のび太の恐竜」を公開し、当時の映画館には行列ができていたそうです。
1970年からということは、ドラえもんは2020年で50周年!現在上映中の「新恐竜」はアニメ映画40作目(3DCGアニメは入れず)になるんですね。
この誰もが知っている絶対的国民的アニメ。今回は、私が個人的に衝撃を受けたお話を1つご紹介したいと思います。
衝撃を受けたエピソード
アニメのとある回で、「なんでも手に入れられるアイテムが欲しい!」と、のび太はドラえもんに激しくおねだりをしました。
そこでドラえもんは、紙に金額を書くだけでお金になる道具をのび太に与えます。
のび太はいろんなお店へ行き、漫画やおやつなどを続々と手に入れ、最終的には「野球ができる場所がほしい!」と、不動産屋に土地をもらいに行こうとします。
ドラえもんは急いで止めました。実はその道具で手に入れたものは、後で働いて返さなければならない、という後払いシステムだったのです。さすがにそんな都合の良い道具はないよう……そりゃそうですよね。
これまでお金をもらわずにいたお店の人たちは、のび太の元へと押し寄せます。
私はこれを見ていて「やれやれ、のび太はどうしようもないなぁ(チャンチャン)」的なオチで終わるのかと思って見ていたんですが……
のび太「あ、ぼく宿題やらないといけないから、後はドラえもんおねがーい!」
のび太が使ったお金の分、代わりにドラえもんが働くことになりました。そこでアニメ終了です。
…えぇーっ!?
まず前提として、ドラえもんは努力もしないのび太にいろいろと与えて甘やかしすぎ……ですが、それはお決まりのパターンということで良しとしましょう。
このエピソードに関しては終わり方が驚愕すぎて……。のび太は宿題する気もないのに悪知恵を働かせ、ドラえもんに後始末させるだなんて。。。
そもそもお金を払わずなんでも手に入れるアイテムを出せ、と騒ぎだす時点でちょっとやりすぎなのでは⁉︎ とも思います。
しずかちゃん(原作だとしずちゃん)は人の気持ちをわかってくれるのび太の優しいところが気に入ってるようですが、ドラえもんにこんなことするだなんて、もしかしてのび太は極悪なのでは…!?
モヤモヤは残るけど……面白いからいいか!
のび太はいつまでも成長しないし、ドラえもんはなぜのび太自身に責任を取らせないのか疑問です。のび太の親も、よくのび太が勉強できなくて怒っていますが、ただ怒ったところで成績はよくなりません。わからないならなぜ教えてあげないのだろう、と不思議な気持ちでいっぱいです。
まぁアニメなので、細かくつっこんでみたところで意味はなく、そういうものだと思うしかありません。
毎回ちょっと複雑な気持ちを抱きながらも、視聴者はそれを楽しんでいるわけで、登場キャラクターたちがまた何かやらかしてくれるのでは? と期待を抱いてしまうところが、人気の秘訣だとも思います。
ちなみに運動も何をやらせてもダメなのび太なので、せめて顔だけはかっこ良かったら、、なんてことも思いますが、実はそんなのび太にも特技があります。
なんと、射撃が得意で早撃ちの達人なんです!
余計なお世話かもしれませんが、アメリカの射撃大会で優勝したYouTuberマック堺さんみたいに、のび太もYouTuberとして活躍するのがいいのでないかと思います。
みなさんもだと思いますが……子どもの頃から何十年ものび太を見てきているので、もはや我が子のように心配してしまう。。。この感じ、わかりますでしょう??
テレビアニメと映画は別物だと思え!
さて、話を戻しましょう。テレビアニメはそんな感じなドラえもんなのですが、映画はまた違います。
ジャイアンもテレビアニメではのび太をいじめていますが、映画では心強い親友として協力してくれます。いつもドラえもんに頼ってばかりののび太にも頼もしい一面が見えたりするなど、さまざまな感動が盛り込まれています。
今回の作品は本当に素晴らしく、生田晴香が今まで観た作品の中で1番泣ける、しかも何回も泣ける作品になりました。
とにかく泣けます。悲しくても泣けますし、感動でも泣けますし、常に泣きそうになるという状態で、しかも恐竜がいっぱいでてきます。ストーリー全体が素晴らしく、よくできているんです。
元々は2020年3月に公開予定でしたが、新型コロナウイルスの影響でのび太の誕生日の8月6日に公開されることになり、公開59日間で観客動員数263万超え、興行収入31億円を突破したそうです。
伸びてるようでまだまだ? という印象があるのは、やはり新型コロナウイルスの影響でしょうか。映画館の座席は前後左右空けてるところが多いです。それがいい人もいれば、ファミリーだと隣同士じゃないと心配……という人もいるようです。
生田晴香は劇場で2回観ましたが、結構空いている印象でした。
そんなわけで、そろそろネタバレを書きたいところですが、今回は長くなってしまったのでまた次回!(11月10日・火曜日予定)
完全にネタバレレビューする予定なので、まだ観てない方は今すぐ劇場へ!
生田晴香 | Haruka Ikuta
恐竜タレント。TV、CMのほかモデルとして活躍中。福井恐竜博物館の公認恐竜博士で恐竜検定所持。恐竜トークショー、クイズ、鳴き声コンテスト審査員。古生物学会友の会&恐竜倶楽部メンバー。恐竜のうた「ダイナソーDANCE」監修。実は元あやまんJAPAN。
YouTubeちゃんねる「恐竜わっしょい!」始めました。