『シンデレラ』『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』など話題作主演の実績を持つ人気女優リリー・ジェームズがヒロインを務める、第二次世界大戦後の英国を舞台としたラブロマンス。ナチスに蹂躙された英国領の島に残る読書会の成り立ちに隠された哀しい真実に触れた、1人の女性作家の決意とは・・・
画像: 映画『ガーンジー島の読書会の秘密』予告篇(ショートVer.):8月30日(金)公開 youtu.be

映画『ガーンジー島の読書会の秘密』予告篇(ショートVer.):8月30日(金)公開

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世にも不思議な巡り合わせに導かれる女性作家の物語

ヒロインのジュリエット(リリー・ジェームズ)はロンドン在住の人気作家。第二次世界大戦の終戦を機に 本名での執筆活動を開始しようとしていたがなかなかよい題材が思いつかない。
そんな折、彼女が戦争中に手放した書籍を入手したという人物から、手紙が届く。彼女はその書籍に名前と住所を書いたまま転売していたのだ。

その手紙の主は、イギリス領のガーンジー島で畜産業を営むドーシー。彼の手紙によれば、彼はある読書会のメンバーであるという。
強く興味を惹かれ、この出会い?こそが新たな執筆活動の題材になり得ると感じたジュリエットは、彼が所属する読書会への参加を望み、ガーンジー島へと向かう。

そして、そこには彼女が考えもしなかった、人生の転機となるような“物語”が待っていたのだった。

激しさよりも 静かな時間の流れを受け止める余裕を持つ大人にお勧めの恋愛劇

本作は、ガーンジー島という、位置的にはイギリス本土よりも 相当にフランスに近く、 そのためだろうか第二次世界大戦中にはナチスドイツからの侵略を許すことになった土地に生きる人々の素朴な暮らしを描いている。

タイトルとなっている“読書会”とは、元々はナチスからの迫害を避けながら暮らす島民たちの、非合法の食事会の隠れ蓑として生まれたものだった。しかし、やがてその読書会は、彼らの心の栄養となり、戦後 ある程度飢えが満たされる状況になっても続く習慣となり、やがてロンドンに住むジュリエットの関心を引き起こすことになるのだった。

本作の主演は、冒頭に紹介したようにリリー・ジェームズという、比較的若手のスター女優が務めているが、恐らくは日本においてはそれほどの知名度や人気がなく、彼女の名前では客を呼べないと判断されたのだろう、本来の恋愛映画としての紹介は比較的少なく、ミステリー要素を強く押し出されているようだ。リリーは『ベイビー・ドライバー』や『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』などの有名作品にも出演するトップ女優の1人なのであるが。
そもそもなのだが邦題自体『ガーンジー島の読書会の秘密』となっていて、その秘密の謎解きがメインストーリーのように表現されている。

実際には、読書会の秘密自体は、それほど大きな秘密でもなく、ジュリエットがガーンジー島と、そこに住む人々の暮らしに共感し、さらには一生を共にしたいとまで感じる相手との出会いを果たすことがストーリーの軸となっている。もちろん、ジュリエットの心模様に、“読書会の秘密”はそれなりの影響を果たすのではあるが。

まあ、そういうマーケティング的な齟齬があるにはあるが、本作はなかなかに上質な 説得力のある恋愛劇だ。2時間4分と、尺はちょっと長いが、飽きることなく観られる佳作と思うので、美しい島の景観とゆっくりとした時間の流れを楽しみながら堪能してほしいと思う。

画像: 『ガーンジー島の読書会の秘密』を観たら、読書会を開いてみたくなる?

小川 浩 | hiro ogawa
株式会社リボルバー ファウンダー兼CEO。
マレーシア、シンガポール、香港など東南アジアを舞台に起業後、一貫して先進的なインターネットビジネスの開発を手がけ、現在に至る。

ヴィジョナリー として『アップルとグーグル』『Web2.0Book』『仕事で使える!Facebook超入門』『ソーシャルメディアマーケティング』『ソーシャルメディア維新』(オガワカズヒロ共著)など20冊を超える著書あり。

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